コリーニ事件 作:フェルディナント・フォン・シーラッハ
前回、短編集を読んで面白かったので、
長編というか、中篇の小説を読んでみました
これもまた、面白かった
少し冗長にも感じられましたが、
淡々と事件が掘り下げられていく様は、
なんというかな、この人の味なんだろうなと
堪能できるのであります
個人的には、短編のほうが、さっさと進むから
読みやすくて面白かったとも想いますが
なかなかどうして
内容は、新米弁護士が、名うての弁護士と戦う、
しかも、弁護される側にはまるでやる気がない
そんな酷い有様で、背後関係というか、
人間関係において、被疑者と被害者と、新米弁護人との間に
浅からぬ縁があったりなかったりと
まぁ、そんなあらすじにしたら、
2時間ドラマ的な内容だよなとも思うものの
当然、そんなありていな感じでもなく、
まるで勝てる見込みのないその中でも、
真実に近づいていくことによって、
その真実がとてつもない不幸というか、
新米弁護士にとっても、決してよろしくないものを運ぶとわかってても
それを証明するというか、解明するといった
このなかなかスリリングな展開に
わくわくしながら読んだのであります
まぁ、実際は、そんな物凄い難しいトリックやなんだかんだが
あるわけではなく、ただ、その動機一点に絞られて
どうして殺したのかというその背後に、
ドイツで発表されたときには、なかなか
相当の注目を浴びたのでありましょう、
かつてのホロコーストなり、アウシュビッツなりが
見え隠れするというところが、
なんとも、陰惨というか、鬱屈とした感じなのでありました
許される罪ではないのは当たり前ながら、
そこに至る経緯に、何かしら思うところはあるかもしれない
そういうことを示唆するといった事件の描き方でありまして
この本によって、ナチの蛮行における裁判の結果が、
もう一度見直される、裁かれるべきものが裁かれていない可能性、
それをもう一度考えさせたというのが、
非情によいというか面白いというか
あれ、ここまで書いたら、ネタバレじゃないか?
思ったりもしますけども
まぁ、ともあれ、そんなお話なのであります
みっしり面白く読んで、
先日読んだ、ヒトラーを思うのでもありました
時代なんだなぁ
前回、短編集を読んで面白かったので、
長編というか、中篇の小説を読んでみました
これもまた、面白かった
少し冗長にも感じられましたが、
淡々と事件が掘り下げられていく様は、
なんというかな、この人の味なんだろうなと
堪能できるのであります
個人的には、短編のほうが、さっさと進むから
読みやすくて面白かったとも想いますが
なかなかどうして
内容は、新米弁護士が、名うての弁護士と戦う、
しかも、弁護される側にはまるでやる気がない
そんな酷い有様で、背後関係というか、
人間関係において、被疑者と被害者と、新米弁護人との間に
浅からぬ縁があったりなかったりと
まぁ、そんなあらすじにしたら、
2時間ドラマ的な内容だよなとも思うものの
当然、そんなありていな感じでもなく、
まるで勝てる見込みのないその中でも、
真実に近づいていくことによって、
その真実がとてつもない不幸というか、
新米弁護士にとっても、決してよろしくないものを運ぶとわかってても
それを証明するというか、解明するといった
このなかなかスリリングな展開に
わくわくしながら読んだのであります
まぁ、実際は、そんな物凄い難しいトリックやなんだかんだが
あるわけではなく、ただ、その動機一点に絞られて
どうして殺したのかというその背後に、
ドイツで発表されたときには、なかなか
相当の注目を浴びたのでありましょう、
かつてのホロコーストなり、アウシュビッツなりが
見え隠れするというところが、
なんとも、陰惨というか、鬱屈とした感じなのでありました
許される罪ではないのは当たり前ながら、
そこに至る経緯に、何かしら思うところはあるかもしれない
そういうことを示唆するといった事件の描き方でありまして
この本によって、ナチの蛮行における裁判の結果が、
もう一度見直される、裁かれるべきものが裁かれていない可能性、
それをもう一度考えさせたというのが、
非情によいというか面白いというか
あれ、ここまで書いたら、ネタバレじゃないか?
思ったりもしますけども
まぁ、ともあれ、そんなお話なのであります
みっしり面白く読んで、
先日読んだ、ヒトラーを思うのでもありました
時代なんだなぁ