歪んだ波紋 著:塩田 武士
昨今のジャーナリズムについて、
フェイクニュースを含めた、娯楽と見境のなくなった世界を描いた
非常に読み応えのある小説でありました
短編連作であるのだけども、それぞれの短編が、
少しずつかかわりあって、大きな情報を使った陰謀を紡いでいる
読み終えてみると、いかにも最近の流行のようでもあるけど、
そこを実に見事に泳ぐ輩もいて、
新しい世界や、ルールに親しんだという、
ある種間違った優越感や、必死さにまぎれて、
情報の本質、それ自身をどう扱うかという、
時代にかかわらず普遍のそれと対峙する、あるいは翻弄されると
そんな物語を味わえたのでありました
売り上げ、と一口にいっていいのか、
資本主義のその浅ましいまでの成果に踊らされることで、
目が曇っていく、知らずうちに、超えてはいけないボーダーを越えてしまう
それが当たり前になっていくという、
犯罪の初手から、染まっていくまでをまざまざ描いたようでもあるんだが
誰にでもこういうことがあろうと思うと
なんとも、苦々しいではないが、どう考えてよいのかと
頭を悩まされるのでありました
ジャーナリズムの矜持というのが、
そもそも古いのではないかというミスリードともとれるものがあり、
そこに固執するもの、それを嘲笑うもの、
その両者ともに、本当の情報強者の餌食になっているという構図が
まぁ恐ろしいというか、
資本主義の上手な生き方というのは、
そういうものかと思わされるようでもあって
なんとも重い本だったのであります
真実というものをどう捉えていくか
何かに触れていくと、避けては通れない
恐ろしいものが待ち受けているような印象をもって
読み終えたのでありました
面白かった
昨今のジャーナリズムについて、
フェイクニュースを含めた、娯楽と見境のなくなった世界を描いた
非常に読み応えのある小説でありました
短編連作であるのだけども、それぞれの短編が、
少しずつかかわりあって、大きな情報を使った陰謀を紡いでいる
読み終えてみると、いかにも最近の流行のようでもあるけど、
そこを実に見事に泳ぐ輩もいて、
新しい世界や、ルールに親しんだという、
ある種間違った優越感や、必死さにまぎれて、
情報の本質、それ自身をどう扱うかという、
時代にかかわらず普遍のそれと対峙する、あるいは翻弄されると
そんな物語を味わえたのでありました
売り上げ、と一口にいっていいのか、
資本主義のその浅ましいまでの成果に踊らされることで、
目が曇っていく、知らずうちに、超えてはいけないボーダーを越えてしまう
それが当たり前になっていくという、
犯罪の初手から、染まっていくまでをまざまざ描いたようでもあるんだが
誰にでもこういうことがあろうと思うと
なんとも、苦々しいではないが、どう考えてよいのかと
頭を悩まされるのでありました
ジャーナリズムの矜持というのが、
そもそも古いのではないかというミスリードともとれるものがあり、
そこに固執するもの、それを嘲笑うもの、
その両者ともに、本当の情報強者の餌食になっているという構図が
まぁ恐ろしいというか、
資本主義の上手な生き方というのは、
そういうものかと思わされるようでもあって
なんとも重い本だったのであります
真実というものをどう捉えていくか
何かに触れていくと、避けては通れない
恐ろしいものが待ち受けているような印象をもって
読み終えたのでありました
面白かった