リボルバー 作:原田マハ
ゴッホとゴーギャン、二人の天才画家の間に何があったか、
それを、一丁のリボルバーからときあかしていく
多くが妄想といっても差し支えない内容なんだが、
非常に読み応えのある面白い物語だった
完全にフィクションだとわかって読むものでもあるし、
この小説の作り自体が、原田さんの妄想の産物であり、
物語内部で「作られる物語」をもう一層の虚構を使って作り上げているというのが
面白いというか、この入れ子構造が楽しいと思えたのでありました
ある種楽屋落ちみたいな感じでもあるというか、
画家たちの多くの謎を妄想で補った成果だというそれを
物語の内部で、作り話だと言い放ちながらも、なお、
その物語の楽しさに引き込まれていくという
それに惹かれる人たちもまた、物語の中にいてという
なんといったらいいか、
作り話をより、素敵な作り話にするための舞台装置と物語と
そんな感じだったのでありました
これが鼻につかない感じだから、いいんだなぁと
読みやすさと、その内容のドラマチックさ、
いささか小説にすぎるというのも気にならないのがよいと思えたのでありました
なんと偉そうな感想を抱いてしまうのかしら
ゴッホとゴーギャンの間にどんなことがあったか、
そして、ゴッホとは、ゴーギャンとは、
それぞれの歴史というものも、まるで美術教科書みたいに教えてくれて
それが物語上必要でもあるし、調べられた中から
本当に必要な部分だけを見せて、それでいて面白いところを抽出しているという
原田マハ特有のそれだなと、しみじみ読んだのでありました
物語は、ゴッホとゴーギャンの仲がどうであったか、
そして、ゴッホの死の真相、その時に使われたというリボルバーの存在と
そんな感じなんだけども、
いわゆる美術を、様々な形で楽しむというか、生業とする人々との
軽妙な会話も調子がよくて、オークショニアの実態みたいなのもわかって面白かった
ゴッホが耳を切った話は知ってたんだが、
それを見ながら、自画像を描いたとか聞いていたんだが
どうやら、それをお気に入りの売春婦に送っていたというのが真相なんだそうで、
そんなに前の人でもないのに、後から評価されたというだけあって、
かなりのことが逸話だらけで、わかっていないんだなと驚かされたのでありました
もっとも、それは、ゴーギャンも一緒で、
こちらもまた、女性関係が結構あれこれあったというあたり
確かに妄想の余地があるなぁとうならされたんだが
こんなに有名人なのに、まるでわかってないことだらけだということ、
そしてそれを研究するという美術史という学問について
面白そうだと思わされたのでありました
ゴッホとゴーギャン、二人の天才画家の間に何があったか、
それを、一丁のリボルバーからときあかしていく
多くが妄想といっても差し支えない内容なんだが、
非常に読み応えのある面白い物語だった
完全にフィクションだとわかって読むものでもあるし、
この小説の作り自体が、原田さんの妄想の産物であり、
物語内部で「作られる物語」をもう一層の虚構を使って作り上げているというのが
面白いというか、この入れ子構造が楽しいと思えたのでありました
ある種楽屋落ちみたいな感じでもあるというか、
画家たちの多くの謎を妄想で補った成果だというそれを
物語の内部で、作り話だと言い放ちながらも、なお、
その物語の楽しさに引き込まれていくという
それに惹かれる人たちもまた、物語の中にいてという
なんといったらいいか、
作り話をより、素敵な作り話にするための舞台装置と物語と
そんな感じだったのでありました
これが鼻につかない感じだから、いいんだなぁと
読みやすさと、その内容のドラマチックさ、
いささか小説にすぎるというのも気にならないのがよいと思えたのでありました
なんと偉そうな感想を抱いてしまうのかしら
ゴッホとゴーギャンの間にどんなことがあったか、
そして、ゴッホとは、ゴーギャンとは、
それぞれの歴史というものも、まるで美術教科書みたいに教えてくれて
それが物語上必要でもあるし、調べられた中から
本当に必要な部分だけを見せて、それでいて面白いところを抽出しているという
原田マハ特有のそれだなと、しみじみ読んだのでありました
物語は、ゴッホとゴーギャンの仲がどうであったか、
そして、ゴッホの死の真相、その時に使われたというリボルバーの存在と
そんな感じなんだけども、
いわゆる美術を、様々な形で楽しむというか、生業とする人々との
軽妙な会話も調子がよくて、オークショニアの実態みたいなのもわかって面白かった
ゴッホが耳を切った話は知ってたんだが、
それを見ながら、自画像を描いたとか聞いていたんだが
どうやら、それをお気に入りの売春婦に送っていたというのが真相なんだそうで、
そんなに前の人でもないのに、後から評価されたというだけあって、
かなりのことが逸話だらけで、わかっていないんだなと驚かされたのでありました
もっとも、それは、ゴーギャンも一緒で、
こちらもまた、女性関係が結構あれこれあったというあたり
確かに妄想の余地があるなぁとうならされたんだが
こんなに有名人なのに、まるでわかってないことだらけだということ、
そしてそれを研究するという美術史という学問について
面白そうだと思わされたのでありました