源氏の白旗 作:武内涼
源氏の、とりわけ負けた源氏にクローズアップした
短編5編を集めた小説でした
なかなか面白いというか、源氏と一口にいっても
あれこれあるとは知りつつも、よくわからない
そこを丁寧になぞってくれたような内容でもあり
いわゆる鎌倉以外のそれこれ、
源平の時代に勃興した諸国の源氏武者たちの生き様が描かれていて
ビッグネームばっかりなんだけども
わかりやすくてよかったのでありました
義朝、頼政、義仲、そして義経
これらの源氏武者の主に敗走を描いているわけなんだけども、
源平時代の彼らを描くにあたり、平家と鎌倉との関わりがほとんどない
むしろ、いずれも遠い敵として描かれるというのが面白かった
というか、この時代の源氏武者の難しいところだよなと
改めて思い知る内容でありました
この四人が、それぞれ少しずつ何かしら関わりというか、
因果がめぐっている感じも面白くて、
義朝を追った頼政、頼政がきっかけで生きる義仲、それを追い追われていく義経
大まかに源氏といっても、河内源氏、摂津源氏で
だいぶ違うこともあるようだし、
そのあたりが、さらっとだけども、根深いそれとあるようで面白い
また、話を散らかさないためか、平家は出てきても
平氏は出てこない感じになっているので、これはこれで処理がうまいと感じたのであります
似た名前が多いから、わけわからんのよな
と、思っていたら、本当かどうかわからんが
源義経という武者がもう一人いたんだそうで、
それが醜男だったらしく、その風聞が混同して、義経ブサイク説が根強いとか
本当かどうかわからん話が個人的には興味深かった
ちょっと調べたら本当にいたようで山本冠者は
覚えておくべき名前かもと思ったりする
さて、基本的に敗者の話なので、悲しいというか
振り返ってみると平家物語のようでもあるのかと
感じ入るものがあったんだが、
義仲と巴御前の話とか、未だ創作の余地がありそうな話の
ど定番といえるほど、これという物語になっていて
個人的には凄く満足だったのでありました
義仲という不幸な男もまた、物語になりやすいよなぁ
悪源太は名前のみ、八郎為朝は出てこなかったのが残念だが
源氏の棟梁格をおおよそ覚えるのによい小説だったと思えたのでありました
源平面白いなぁ
源氏の、とりわけ負けた源氏にクローズアップした
短編5編を集めた小説でした
なかなか面白いというか、源氏と一口にいっても
あれこれあるとは知りつつも、よくわからない
そこを丁寧になぞってくれたような内容でもあり
いわゆる鎌倉以外のそれこれ、
源平の時代に勃興した諸国の源氏武者たちの生き様が描かれていて
ビッグネームばっかりなんだけども
わかりやすくてよかったのでありました
義朝、頼政、義仲、そして義経
これらの源氏武者の主に敗走を描いているわけなんだけども、
源平時代の彼らを描くにあたり、平家と鎌倉との関わりがほとんどない
むしろ、いずれも遠い敵として描かれるというのが面白かった
というか、この時代の源氏武者の難しいところだよなと
改めて思い知る内容でありました
この四人が、それぞれ少しずつ何かしら関わりというか、
因果がめぐっている感じも面白くて、
義朝を追った頼政、頼政がきっかけで生きる義仲、それを追い追われていく義経
大まかに源氏といっても、河内源氏、摂津源氏で
だいぶ違うこともあるようだし、
そのあたりが、さらっとだけども、根深いそれとあるようで面白い
また、話を散らかさないためか、平家は出てきても
平氏は出てこない感じになっているので、これはこれで処理がうまいと感じたのであります
似た名前が多いから、わけわからんのよな
と、思っていたら、本当かどうかわからんが
源義経という武者がもう一人いたんだそうで、
それが醜男だったらしく、その風聞が混同して、義経ブサイク説が根強いとか
本当かどうかわからん話が個人的には興味深かった
ちょっと調べたら本当にいたようで山本冠者は
覚えておくべき名前かもと思ったりする
さて、基本的に敗者の話なので、悲しいというか
振り返ってみると平家物語のようでもあるのかと
感じ入るものがあったんだが、
義仲と巴御前の話とか、未だ創作の余地がありそうな話の
ど定番といえるほど、これという物語になっていて
個人的には凄く満足だったのでありました
義仲という不幸な男もまた、物語になりやすいよなぁ
悪源太は名前のみ、八郎為朝は出てこなかったのが残念だが
源氏の棟梁格をおおよそ覚えるのによい小説だったと思えたのでありました
源平面白いなぁ