ボタニカ 作:朝井まかて
日本の植物学に大きな足跡を残した牧野富太郎の生涯を描いた小説でありました
なかなか興味深い内容で、明治にはこういう傑物が
あっちこっちにいたんだなと、かみしめるようなというか
こういう変わった人が、学会や、学問の何かを食い破っていったんだろうと
思わされるばかりでありました
波乱万丈といえるかもしれないけども、
基本的に自分が悪いというか、あるがままに生きた結果であると
そういう内容だったとも思うんだが、
読んでいて、ひょっとして、作者はこの人を調べていくうちに
嫌いになったんじゃないか?と思ってしまうような
なんとなし、破天荒というには軽々しいというか、
ともかく、奇人である氏の生きざまが描かれていくのでありました
当時の世相としては、こういうのが一般的というか
受け入れられるものだったのか、
割といいところのボンボンだからこそともいえるような
ある種傲岸な生きざまというのが、よくいえば自由奔放だけども、
人間社会に一切溶け込むことができないような
社会性の欠如がすさまじくて、
なんか、素直にこの主人公いい人だななんて思えなかったのでありました
すごい人だし、学者とはこういうもので、
こういう矜持をもっていてほしいと、そういう感じであるんだが、
女関係やら、お金関係やらに
ともかくルーズにすぎて、あんまり人として尊敬できないといってしまうものか
なんとなし、世にこびへつらっているかのようないわれようというのは、
そういう部分もあったんじゃないかと思わされる
そういう内容でありました
顕著というか、象徴的なのが、熊楠と会わなかった、会えなかったというあたりで
ここは、もしかして出会っていたらすごく面白いことになったんじゃと
あれこれ思わされるのだけども、まぁ、実際に会ってないんだろうから仕方ないんだが
いまいち、意固地というか、いらぬところのおかげで
貴重な出会いがなかったように落ちてしまうというのが
なんとも、残念だけど、そういうものかと納得してしまう内容でありました
何も顧みずに研究に没頭したといえば聞こえはいいけども、
相当にひどい生活っぷり、そして、研究もすごいんだが
その後始末のひどさみたいなのが、こういう天才とよぶべきか迷うような
ある種の奇人というのは、業績に目を見張るものができるかもしれないけど
やっぱり、人間としてどうかしとるなと思ってしまう
こういうのに直に感動というか、感激できなくなった
自分が嫌な大人になったのを感じてしまう物語でもありました
個人の感想にすぎるな
とはいえ、植物を愛し生きたという男の一生が
なかなか面白く読めたので、満足なのでありました
ことによると朝ドラになるんだそうだが、
マッサンみたいな感じを思っていると痛い目みそうな奇人ぷりに
驚くばかりである
日本の植物学に大きな足跡を残した牧野富太郎の生涯を描いた小説でありました
なかなか興味深い内容で、明治にはこういう傑物が
あっちこっちにいたんだなと、かみしめるようなというか
こういう変わった人が、学会や、学問の何かを食い破っていったんだろうと
思わされるばかりでありました
波乱万丈といえるかもしれないけども、
基本的に自分が悪いというか、あるがままに生きた結果であると
そういう内容だったとも思うんだが、
読んでいて、ひょっとして、作者はこの人を調べていくうちに
嫌いになったんじゃないか?と思ってしまうような
なんとなし、破天荒というには軽々しいというか、
ともかく、奇人である氏の生きざまが描かれていくのでありました
当時の世相としては、こういうのが一般的というか
受け入れられるものだったのか、
割といいところのボンボンだからこそともいえるような
ある種傲岸な生きざまというのが、よくいえば自由奔放だけども、
人間社会に一切溶け込むことができないような
社会性の欠如がすさまじくて、
なんか、素直にこの主人公いい人だななんて思えなかったのでありました
すごい人だし、学者とはこういうもので、
こういう矜持をもっていてほしいと、そういう感じであるんだが、
女関係やら、お金関係やらに
ともかくルーズにすぎて、あんまり人として尊敬できないといってしまうものか
なんとなし、世にこびへつらっているかのようないわれようというのは、
そういう部分もあったんじゃないかと思わされる
そういう内容でありました
顕著というか、象徴的なのが、熊楠と会わなかった、会えなかったというあたりで
ここは、もしかして出会っていたらすごく面白いことになったんじゃと
あれこれ思わされるのだけども、まぁ、実際に会ってないんだろうから仕方ないんだが
いまいち、意固地というか、いらぬところのおかげで
貴重な出会いがなかったように落ちてしまうというのが
なんとも、残念だけど、そういうものかと納得してしまう内容でありました
何も顧みずに研究に没頭したといえば聞こえはいいけども、
相当にひどい生活っぷり、そして、研究もすごいんだが
その後始末のひどさみたいなのが、こういう天才とよぶべきか迷うような
ある種の奇人というのは、業績に目を見張るものができるかもしれないけど
やっぱり、人間としてどうかしとるなと思ってしまう
こういうのに直に感動というか、感激できなくなった
自分が嫌な大人になったのを感じてしまう物語でもありました
個人の感想にすぎるな
とはいえ、植物を愛し生きたという男の一生が
なかなか面白く読めたので、満足なのでありました
ことによると朝ドラになるんだそうだが、
マッサンみたいな感じを思っていると痛い目みそうな奇人ぷりに
驚くばかりである