CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】完全版 仏教「超」入門

2019-02-05 17:48:37 | 読書感想文とか読み物レビウー
完全版 仏教「超」入門  著:白取 春彦

仏教とは何か、現代のこんがらがった宗教観というか
雑多なものがないまぜになって、仏教というものを
勘違いしがちなところを
丁寧に修正してくれるような本でありました

はたして、これで仏教の何かに触れられたのか
そのあたりは読み終わって、ほんわか
わからんのでありますけども、
仏陀とは何か、そもそも仏陀という言葉がどういうものかと
そういう、現在よくよく日常に現れる仏教由来の言葉と
その本来の意味の説明なんかが丁寧にありまして、
なるほどと頷きつつ
真髄は、空と縁起であるというところが
読みどころでありまして、
ここを理解するのがある種仏教そのものかもしれんと
読んでいて感じたのであります

ともあれ、何もないとかそういうことではなく、
何かという概念の向こう側にあるのが空であり、
また、縁起というものに包まれているからこそ
今と自分と他人と世界があるというお話が
途方もなく大きいけど、そうかもなと思わされるところでありました
世界というか、世間というのもまた、仏教用語であって
世というものも、早い段階から異なる解釈をされてきた言葉のようでもあって
仏陀というか、釈迦の教えが本当はどうであるか
今となっては、誰にもわからんし、わからんこそ釈迦の教えなのかもしれないと
もう禅問答的な感じになってしまうのでありました

いや、禅問答というこれもまた、
イメージ先行のそれのような気がして、
仏教を軽はずみに語ることはできないと
身を戒めるようになるのでありました
独身もきわまってきたので、その内出家せなとか思ってましたが
そういう気持ちでやるものでもないし、
なんというか、その考え方がまるで
涅槃や悟りから遠いのであろうとも感じたり、
だからこそ出家することで得られるのではないかとも
思ったりするのである

生きることの意味という、よくある言葉が
何を示しているのか、それすらも考えなくてはならんと
なんとも、くたびれたのである

【読書】酒好き医師が教える 最高の飲み方

2019-02-04 21:55:29 | 読書感想文とか読み物レビウー
酒好き医師が教える 最高の飲み方  著:葉石かおり

タイトルにがっつり飲み込まれて読んでしまったけども
読み終わってみれば、当たり前のことをしっかりと聞いた
そんな本でありました
酒はほどほどがよい
当たり前の結末なのでありますけども、
なかなかどうして、それがどうしてなのか
そこを説明してくれるというのがありがたい一冊であります

自分がどのタイプに当たるだろうか、
それを考えながら読むと、ちょっとどっちつかずだなと
自分にはあまり当てはまらない本でもありました
自分語りを書くのもなんだけども、
正直、そんなに酒が好きでもなくて、
できれば飲まないですむなら飲まないでいたい
けども、付き合いで、飲むときは廻りにあわせて鯨飲すると
そういう感じなのであり
この生き方が、よろしくないのはわかるんだが
具体的にどれくらい悪いだろうか
それを確かめたかったのでありますが、
この本では、あくまで常飲する人が、どの程度減らしたり
心がけたりしたらいいかに割かれていまして、
まぁ、当たり前なんだけども
一日一合程度がほどほどとのことで、
週でこれくらいという量は、週なら確かに自分もそうだなと思ったりして
安心していいかと思えば、それはそれで
一度にたくさんは問題である
そもそも、繰り越すほどの量を体内にとどめておくのが
よろしくないというお話だったのでありまして
なかなか、酒を飲むということはあまりよろしくないと反省なのである

酒と薬を同時服用がよくないという点は、
どちらも肝臓で処理するので、酒に割いていると
薬の消化が追いつかなくなって、過剰摂取になりかねないとか
そういうあたりが危ないと
まぁ、なんらか、内臓に負担を強いるのが酒を飲むということだと
わかったのでありました

結局どうしたらいいかといえば、飲まないにこしたことはないと思うのだけども、
とりあえず、読んで、不安になって終わったようにも思う
そんな読書でありました
いかんなぁ、答えがわかっているのに、
それではないものを探すような読み方わ

いだてん  雨ニモ負ケズ

2019-02-03 20:52:41 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「いだてん」
視聴完了であります
ようやく、第一話を完全に補完した
そして、さらに次へと進む段取りができた
そんな一回でありました
相変わらず、何回も見たシーンが出てくるというところが
なんとも困ったなと思わされてしまうのだけども、
それはおいといて、軽快に進んでいる志ん生の弟子入り話が
思いのほかよくて、
森山未来さんの演技が、すこぶるすばらしいと
感心はなはだしいのでありました
いいわ、これはこれで別のドラマとして面白い

そんな風に感じながら、しゃらっと三島天狗が大爆走してたり
面白いのは面白かったのだけども、
本筋であるオリンピックへの話が、先にオチがわかっているというか、
金栗氏と三島氏が出ることが確定しているのが
もう、前提としてあるのがなんとも
物語としてわくわくさせてくれないようにも感じるところ
まぁ、そういっても、どの大河だって
知ってる武将の話やら追っかけてんだが
とりわけ、そういう思いを強く感じてしまうのである
なんでだろうかな

とりあえず大騒ぎしているという部分はこれで終わったようでもあり、
志ん生の話とリンクして、これからが大変という
スタート地点を踏み出した話になっていくんだろうと
わくわくしたいのでありました
その割に、次回は後半の人たちも出てくるんだな
忙しない物語である

【読書】常設展示室

2019-02-02 09:37:20 | 読書感想文とか読み物レビウー
常設展示室  作:原田マハ

いつもの通り、美術、アートを舞台装置にした短編小説集でした
今回は、より一層、アート美術よりも、人間関係とか
生きることなんていうテーマが見えるようで
いい小説を読んだ感動が残ったのであります

ありがちなお話というではなく、
ありそうなお話と感じるような出来事が、
アートディーラーをしている様々な人に訪れる
そういう感じの物語がいくつかあり、
あるいは、アートとあまり関係のない女性に、
アート関係を臭わせる詐欺師めいた男が近づくだとか
コメディのようでもあるような短編が
小気味よく繰り広げられて、次々楽しめるのでありました

いずれの主人公たちも40から50くらいの
自分から見て近しい年齢というのもあって、
心の機微が手に取るようにでもないが、わかるなぁという感じもあって
共感が感動を呼ぶのでありました

いくつもの短編があったわけだけども、
やっぱり、最後に絵画やアートが関わってくるオチのものが面白くて、
その絵を見てみたいと強く思うような作品ばかりで
美術館行きたいなぁと、当たり前の誘導をされてしまうのでありました