CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

青天を衝け  渋沢栄一の父

2021-10-10 20:44:26 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「青天を衝け」
視聴完了しました
タイトルでわかっていたことだけども、
本当に最後の最後にそのシーンを持ってくるとは思わなかった
というか、人生の節目に父との別れというのは
考えさせられるところだなと
政府との別れが、運命的に見えるというか
うまい見せ方だなぁと感動したのでありました
父親の仕事の丁寧さに感銘を受けるというのは、
いい話すぎるだろう

さておき、ずっと鳴りを潜めていたというか、
話題にされていなかった、存外好色であったというか、
艶福家であったという話が、唐突に発生していて、ちょっと戸惑ったというか、
これまでの夫婦のあり方を考えると、
本当に、なんで突然飯盛り女に懸想したのか
強引すぎたけど、まぁ、嫡男生むんだろうし仕方ないわなと
思ったりしたのでありました
これをうまく見せるというのは、今の世の中では難しいところでありますな
当時はごく当たり前だったんだろうけども、
なかなかどうして

政府のほうは相も変わらず、なんもできないというのは、
いつの世の中でも、日乃本の政治というのは
こういうのなのかもしれなと思わされるところ、
あんまり官僚礼賛したくないんだけども、
改正掛の仕事っぷりを見ていると、
だいたいこんな感じなんかなと思ったりもしてしまうのでありました
とはいえ、あれのきっかけを作ったのは
やっぱり政治家だし、政治家というのはそういう仕事だと言われれば、
明治維新のそれこれは、立派な人が多いんだなと
思ったりもするのである、家康の指摘が視聴者の代弁というか、
色々なことを風刺しているようで、ちょっとやだなと思わなくもないが、そういうもんなんだろう
五代様のそそのかしもあって、栄一の心が離れていくのは
興味深いというか、三井のいやらしい感じとあいまって
考えさせられるシーンが多いのでありました
色々、外堀が埋められるでもないけど、
キーポイントとなるシーンが多いなぁと、うまい脚本だと思わされるばかり

岩倉様の笑われた髷もちゃんと披露されたし
見たいものは見せてくれている大河だと
つくづく思ったりしつつ
いよいよ、残り少なくなってきたが、栄一投資家として立つ頃であろうか
長い前振りだったなしかし

将棋ウォーズ2級で矢倉中飛車(2009)をとる

2021-10-09 18:45:58 | 将棋

矢倉中飛車

矢倉と見せかけて、中飛車に振っていく戦法
本来は後手番戦法で、相手の左銀が7七に移動したのを見て、
中飛車に振って中央の薄さを攻めるというものらしいんだが、
玉が一個寄っただけなので、このまま開戦していくと
反転されたら大変な目にあう(個人的な経験)
矢倉模様といいつつも、左の金銀は縦になっていなくてよく
また、角道も特に判定基準ではないし、5筋の歩もついている必要がないので
相手の形など見ないで、とっととエフェクトだけ出しておいて、また居飛車に戻れば
低級で、居飛車党の人でも割ととりやすい
というか、そうやってとった

実際やってみると、かなり優秀というか、勝ちやすいとも思える戦法で
特に相手の右銀が一個上がった瞬間に仕掛けて、相中飛車を防ぐだけで
中央突破がかなり楽になる
また、ありがちな、矢倉城を組んでから玉の移動を開始するタイプなんかには
てきめんに勝ちやすい、
ひょっとすると、相手玉の移動が遅いうえに、角で壁になる展開が多い対嬉野流にもよいのかもしれんと
ちょっと考えたりしたのでありました、
対嬉野流だと相手銀が中央にいるので、拮抗してしまうんだが
相手の主張である斜め棒銀にならないで、相中飛車戦に誘導できるので
これはこれでよいとも思う
ま、中飛車指し慣れてないから、結局負けるんだがね(ひどい)

他の中飛車戦とも同じく、ともかく勝つときはあっという間だし
負けるときはさんざんといった感じで、攻め好きな人に向くのではなかろうかと
思ったりしたのである
左右の桂馬も中央に使えるような展開になったら、すごい気持ちがよいのだ

石水博物館 千歳山主・川喜田半泥子 前期展

2021-10-07 21:39:16 | 陶磁器を探す旅と名物
コロナ自粛が若干緩和されたおかげで、
延期していた本展が華々しく開幕というわけで
喜び勇んでみてきたのでありました

ここ数年、個人的にすっかりご執心の川喜田半泥子の作品を数多く持つ
石水博物館の10周年特別展であります
タイトルの通り、千歳山主である半泥子の作品をこれでもかと展示していて、
まだ前期展ながら、大変面白く見られたのでありました

博物館もあれこれと催しを考えているようで、
ワークショップなんかも開催されるようだけども、
今回はその日に当たらなかったので、
推し半泥子作品のアンケートだけ参加してきたんだが、
前期展にて、個人的大名物の慾袋、粉引茶碗雪の曙、呼継茶碗ねこなんちゅなど、
豪華絢爛な様相に大興奮でありました
通常展示では、半泥子作品数点と、ゆかりの品、あるいは
半泥子好みの品といった展示なんだが、
今回はおしげもなく、半泥子作品ばっかりだったので、
正直、前述のもの以外も、あれやこれやと、見て楽しいそれこればかりで
すごいよかったのでありました

今回、個人的に初めて見たと思う「ぐいのみ」数点が
ものすごくよくて、
ずっとオークションで探しているんだが、本物と思しきものが出たと思ったら
すぐに取り下げになったりとか、なかなかひどい目にあってきたわけでありまして、
とうとう本物が見られたという感激は
筆舌に尽くしがたい感動があった
このコレクションでは、茶碗のミニチュア版といった様相のものばっかりで、
井戸風をはじめ、三島手風、刷毛目風のものなんかが
まさにミニチュアといわぬばかりのそれで、
かわいらしいわ、すごく使ってみたいと思わせる色合いだわと
大興奮だったのでありました
いいなあ、一個ほしいなぁ
解説を読んでいたら、半泥子自体はあんまり酒を嗜まなかったようで、
それでもぐいのみは作っていたというあたりに、
なんとか乱造していて、その一個でもわが手元に来てほしいと
願うばかりなのでありました
後期展でも展示続くらしいので、もう一回見てきたい
今回、一番感激した品物でありました

そのほか、新収蔵品のお披露目もかなりあったそうで、
書画のほうはあまりわからないので、ぼんやり見ていたんだけども、
今回新規展示となったらしい、トシコちゃん図3点セットがなかなかいい感じだった
近所だか、知り合いだかの家で、ふすまか屏風かに
いたずらに書いたものなんだそうだが、
実に味があって、また、その家庭というか、その人のために書いたという感じが
すごく自然で、てらいがなく、とてもいい品物だなと
これまた感動したのでありました
下手とか、上手いとかを寄せ付けない良さというものがあって
ほっこりみられるよいものだったと、珍しく絵画にも反応したのである
自分の中で何かが変わってきたということなんだろうかね

また、変わったところでは、印章あれこれの展示もあって、
これもまた、すごくよかったのでありました
落款などに利用して、気に入っていたものだけの展示らしいんだが、
説明によると、使われていない印章が相当数あるんだそうで、
それはそれで魅力的だなと感心したのでありました
洒落がきいているというか、
泥佛堂はともかく「ばかやろう」とか、肩の力が抜けたひとしきりバカにした感じのものが
さらっと展示されていて、これを気に入っていたというのもいいなぁと
あったこともないのに、その人柄のようなものに惹かれたのでありました

久しぶりにとっくり美術品を見られて大満足だったんだが
もう一度見たいので、後期展をまた狙うのでありました

【読書】正欲

2021-10-06 20:50:08 | 読書感想文とか読み物レビウー
正欲  作:朝井リョウ

いわゆる世間でいわれるところとは異なる、
性的嗜好マイノリティのお話でした
なるほどと、かなり面白くというか興味深く読んだんだが、
本書で語られている、現状への怒りというのも、
浅はかなようで、理解できるというか、そういう層にいるのかもしれないと
思わされたりしたのでありました

LGBTQと呼ばれるそれよりも、もっと複雑というか、
少し嗜好の異なる性衝動をもつ人が、この世の中にいて
どれほど生きづらいかという物語なんだが、
最終的には、ものすごく読後感悪く、そういう感じかよと
悲しくなって終わってしまうのだが、
これはもう、この作者の真骨頂なんだから仕方ないとあきらめるほかない
なんで読んだんだと後悔するほどだけども、
世の中、実際にこんな感じだしなぁと
妙な納得もあるのだった

マイノリティへの理解ということや、
多様性という言葉の許す部分というもの、
その多様性を判断するための、正しいとされるマジョリティの存在というものに対して
怒りというか、その傲慢さというのが、
遠慮杓子なく書かれているのがよかったというか、
ものすごい勢いで怒りを覚えさせてくれたのでありました
とはいえ、実際、自分もそういう輩の一員なんだろうなというところもあり、
また、どこか、マイノリティ側への同情というか、
ちょっとした共感も覚えてしあみそうでもあるんだが、
その共感が、真のマイノリティ側からすると、うざったいというのも、
すげぇよくわかる、意識高い人々の傲慢さというのが
テーマなんじゃないかと思うような辛辣さが
読んでいて、なんとなし、納得感が高いのでありました

小説だからといってしまっては、アレだけども、
結構先鋭化した内容になってしまっていて、
実際、こんな感じの人たちはいるんだろうけども、
こんな簡単に足がつくような付き合いをするだろうかという疑問と、
そういった嗜好だからといって、そこまで、世をはかなむもんだろうかなという
キーワードとして出てくる「繋がり」というものへの渇望は、
ちょっと理解から遠いかもなと思ってしまったんだが、
これが世代との隔絶というやつかもしれんと
反省するのでありました

余談ながら、作者の作品では、何者何様の二作によって、
最近の大学生の生態を教えてもらったような気持ちすらしているので
現状の若い人たちは、そんなことで悩んでいるのかもというのが
リアルかしらと信じてしまっているわけなんだが、
小説は、あくまで小説であろうと反省したりもするのである
だいたい何者も、何年前の作品だよ

しかし、一連のYOUTUBE投稿における、未成年への一斉バン事件というのは、
まったく知らなかったんだが、なるほどと思わされたのでありました
本当、世の中、思いも知らないものが表出化してしまっているなと
今まで、そういう人たちは、小説内のように苦しんでいたんだろうか、
あるいは、簡単に手に入る今と違って、連綿と続く、
そういった人たちの謎の集まり的なものがあったんだろうかと
考えてしまうのであった

ヲタクが日の目を見たというか、オフ会で友達作るようになったというのも、
この中の一例のような気がしてきたのである

【読書】リボルバー

2021-10-04 21:11:39 | 読書感想文とか読み物レビウー
リボルバー  作:原田マハ

ゴッホとゴーギャン、二人の天才画家の間に何があったか、
それを、一丁のリボルバーからときあかしていく
多くが妄想といっても差し支えない内容なんだが、
非常に読み応えのある面白い物語だった

完全にフィクションだとわかって読むものでもあるし、
この小説の作り自体が、原田さんの妄想の産物であり、
物語内部で「作られる物語」をもう一層の虚構を使って作り上げているというのが
面白いというか、この入れ子構造が楽しいと思えたのでありました
ある種楽屋落ちみたいな感じでもあるというか、
画家たちの多くの謎を妄想で補った成果だというそれを
物語の内部で、作り話だと言い放ちながらも、なお、
その物語の楽しさに引き込まれていくという
それに惹かれる人たちもまた、物語の中にいてという

なんといったらいいか、
作り話をより、素敵な作り話にするための舞台装置と物語と
そんな感じだったのでありました
これが鼻につかない感じだから、いいんだなぁと
読みやすさと、その内容のドラマチックさ、
いささか小説にすぎるというのも気にならないのがよいと思えたのでありました

なんと偉そうな感想を抱いてしまうのかしら

ゴッホとゴーギャンの間にどんなことがあったか、
そして、ゴッホとは、ゴーギャンとは、
それぞれの歴史というものも、まるで美術教科書みたいに教えてくれて
それが物語上必要でもあるし、調べられた中から
本当に必要な部分だけを見せて、それでいて面白いところを抽出しているという
原田マハ特有のそれだなと、しみじみ読んだのでありました

物語は、ゴッホとゴーギャンの仲がどうであったか、
そして、ゴッホの死の真相、その時に使われたというリボルバーの存在と
そんな感じなんだけども、
いわゆる美術を、様々な形で楽しむというか、生業とする人々との
軽妙な会話も調子がよくて、オークショニアの実態みたいなのもわかって面白かった
ゴッホが耳を切った話は知ってたんだが、
それを見ながら、自画像を描いたとか聞いていたんだが
どうやら、それをお気に入りの売春婦に送っていたというのが真相なんだそうで、
そんなに前の人でもないのに、後から評価されたというだけあって、
かなりのことが逸話だらけで、わかっていないんだなと驚かされたのでありました
もっとも、それは、ゴーギャンも一緒で、
こちらもまた、女性関係が結構あれこれあったというあたり
確かに妄想の余地があるなぁとうならされたんだが
こんなに有名人なのに、まるでわかってないことだらけだということ、
そしてそれを研究するという美術史という学問について
面白そうだと思わされたのでありました

青天を衝け  栄一、改正する

2021-10-03 20:44:26 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「青天を衝け」
視聴完了しました
改正掛の発足と、どたばたが、駿府でやったことの
焼き直しだなと思ったりもしたんだが、
規模がでかくなってるだけで、世の中、
だいたいああいう感じで揉めて、こなれて、仕事になってくんだろうなと
思わされたのでありました

改正掛の仕事として、クローズアップしたのが、
郵便制度だったわけで、これについては、個人的にもすごい好きなので
しっかりとやってくれて楽しかったのでありました
もっとたくさんの右往左往というか、そもそも、郵便網を築くという部分が
とんでもなく大変だったんだろうなと思うと
それだけで、この事業の偉大さがわかるってなもんなんだが、
令和の今となっては、郵便という事業そのものが、もうどうなんだとなっているのは
ある種隔世の感があるなと思うのでありました
重要インフラの構築というのは、すごいことだと直に感動するのでありました

相変わらず政府内のごたごたも見せつつ、
大隈と大久保のあれこれがちらりと描かれてから、
次回より、西南戦争といった感じのようで、
戦争もあるし、内政もあるし、本当に政府というのを動かしていくのは
すげぇ大変だなと思わされるばかりでありました
官僚組織について、功罪あれども、とりあえず動かすということは
一つ重要だよなぁと、この綱渡りのようにしている姿を見ていて
考えさせられるのでありました
新しい国家だからこそのスピード感と、あれこれだなとわかりもするが、
こういうのは、ある種固まってしまった組織では無理なんだろうと
在りし日を思い浮かべるような内容だと思うばかりでありましたとさ
この、政治的空白期間に、外国から攻められなかったというのがよかったと
そう考えるべきなんだろうかな

兄ぃの登用も無事終わって、いよいよ製糸工場の発動といったところも楽しみで
あと、何回あるのかわからんが、政府編は一回、二回くらいかなと
スピードがぐんぐんましていくであろうドラマを楽しみにしていくのでありました
今年ももう終わるなぁ