Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

トラックハブのグリスアップ DURA-ACE HB-7600

2020-10-26 20:24:50 | 踏切り自転車 組立て
トラックハブのグリスアップを行います ハブは Shimano DURA-ACE HB-7600
日常的に使う街乗り用に合せ調整を行います 整備風景をご紹介させて頂きます





今回のハブは新しく組む街乗りピストに使う予定です ハブは分解し洗浄を済ませています




今回はグリスを 2種類用意しました ハブを分解した時に
デュラグリスの状態が良かったので片方にはデュラを使う
事にしました






後ろハブから始めます こちらにデュラグリスを使います






グリスを玉受け部に塗布します






反対側にもグリスを塗っておきます






玉受けにスチールボールを並べます 9個です






DURA-ACE の後ろのボールは 呼び 1/4 直径 6.3500mmが
使われています




ボールを並べた後、グリスの量を増やしました
試合用ではこれだけ多くのグリスは使いませんが
街乗り用では量は多い方が良いでしょう






ダストキャップです




内側にグリスを塗っておきます






ハブ本体に上から押し込めば装着できます






反対側も同じ手順でキャップまで進めました








ハブシャフトの用意をします 全体にグリスを塗布します
ネジ部にはネジの奥まで塗っておきます 錆の防止が目的です






玉押しをねじ込みます ※ 全て正ネジです




ワッシャーを入れました






ロックナットです




左右のシャフトの出を合わせる為に寸法を測っています
分解する時に測っておきました






ハブスパナ 14mm とモンキーレンチを使い 玉押しと
ロックナットを互いに締め込みロックします








準備したシャフトをハブ本体に差し込みます






玉押しを取り付けます




玉押しを奥までねじ込みました




ワッシャーを入れます






ロックナットをねじ込みます






シャフトの出を測っています 先程の逆側と揃っています




玉当りの感触を指先で感じています ガタが無く滑らかに
回る所を探します






自分が望んでいる回転状態になる所をロックナットで
固定します 気に入る様になるまで何度も作業を繰り返します






玉当り調整が終わればはみ出したグリスは綺麗に
拭き取ります




最後に左右のハブナットを取り付けます






ここのネジには Super Lube の超耐久潤滑剤を
使っておきます






ハブナットを取り付け後ろハブは完了です




続けて前ハブに掛かります




シャフトを用意します






ネジにグリスを塗ります ここは本当に錆びます
グリスは塗っておいた方が良いです








玉押し、ワッシャー、ロックナットの順でシャフトに取り付けます






ロックナットを決めます 左右のシャフトの出を
合せる為の計測です




ハブ本体の準備をします






前ハブに用意したグリスは SPIN スピンです
私は試合用に位置付けしているグリスです




左右の玉受け部にグリスを塗ります




前ハブのボールは呼び 3/16 直径 4.7625mm です
片方に 11個使います






玉受けにボールを並べます 試合用ならグリスもこの量で
充分です




今回はグリスを少し増やしておきます








ダストキャップを取り付けました






反対側も同じ手順で進めます






シャフトを本体に差し込みます








玉押し、ワッシャー、ロックナットの順にねじ込みます




こちら側には何故か薄いワッシャーが一枚使われていました 
これを使う事で左右の寸法が合うので使っておきました






玉当りの調整をして 付着したグリスは良く拭き取ります






ハブナットには潤滑剤を使います




これで前ハブの調整も終わりました





これでハブのグリスアップが完了しました今回の回転部に多くのグリスを使ったのは
グリスが外にはみ出そうとする、内側からの圧力で水の浸入を抑える目的が有ります
日常的に使う回転部はこれで良いと思います 長い記事になりました、最後まで
お付き合いを有難うございました

前回の記事 【 ピストハブのメンテナンス 分解と洗浄 HB-7600 】

次の記事 【 ブレーキレバーを用意する DIA-COMPE 】

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ピストハブのメンテナンス 分解と洗浄 HB-7600

2020-10-25 20:11:38 | 踏切り自転車 組立て
シマノのピストハブ DURA-ACE HB-7600 のメンテナンスを行います 出来るだけ丁寧な整備を
するつもりです まずは分解作業をご覧下さい





シマノ DURA-ACE HB-7600 トラック用 12mm 巾 両切りのハブです 今までに
どの様な使われ方がされていたのか分りませんが、調子が良いハブです




このハブは今までに何ペアか触っていますが
外れが無いハブですね




リアハブから始めます






ハブナットを外します ※ 以降全て正ネジです






一番内側の玉押しにはハブスパナを使います
合せてみると サイズは 14mm でした





スパナは厚さ 2mm 程度の薄い工具です スパナを
玉押しに差し込みます




外側のロックナットにはモンキーレンチを使います
この状態でお互いの工具を引き寄せるとロックナットが
緩みます   固いです、緩みません・・・




大きなモンキーレンチに変えましたが それでも
緩みません 感触として錆などで固着している訳では
なさそうです






仕方が有りません 大きなモンキーレンチを 2丁使います
ただこの工具の使い方はワッシャーの舌を傷めるかも分りません




少し嫌な感触でしたが緩みました






ロックナットです




舌付ワッシャー 先程の様な工具の使い方をすると
内径の突起=舌を傷めます ただこれを見ると以前にも
無理をしていた形跡が有ります




最後は玉押しが残っています






玉押しを外しました この瞬間が楽しい時です グリスや
玉押しの状態が観察出来ます このハブの回転は凄く
調子が良かったので楽しみでした




汚れを拭いてみました 僅かに球筋が付いています
ごく普通です






シャフトを引き抜きます






内部のスチールボールをピンセットで摘み出して
回転部の分解は終了です ここで使っていたグリスは
デュラグリスかと思いますが、充分潤滑剤の役目を
果たしていました






もう少し進めます ハブ本体に圧入されたダストキャップを
外しました 樹脂製ですが中に指を入れ持ち上げれば外れます






反対側のスモールパーツです 通常はここは分解しませんが
どの様な使われ方をしていたか分らないのでばらします
先程の締め過ぎだったのも気になります
ロックナットを外しました やはり固く締っていました






これでリアハブの分解は終わりました もう何も残っていません




フロントハブです






フロントは 13mm のハブレンチを使います






かなり構えましたがこちらは普通のトルクで締っていました






ロックナットとワッシャーです 何故か 2枚入っています






玉押しを外し シャフトをハブ本体から抜きました




ハブ内部のボールを出します







ダストキャップを外します






反対側の回転部のパーツも分解して完了です




汚れた各パーツを洗浄します






ステンレス容器にパーツを入れパーツクリーナーを
スプレーします 玉押しのメスネジはブラシを使い
綺麗にします






一度洗ったパーツに 再度クリーナーをスプレーし
汚れたクリーナーを落とします






綺麗なウエスで拭き取り パレットに移しました






ハブ本体は 玉受けや内部も綺麗にします




これでフロントの洗浄は終わりです






汚れた容器も綺麗にしてから後ろハブに掛かります






洗浄の方法、手順は同じです 前後共綺麗になりました





文字数も多くなって来たのでグリスアップは次回にさせて頂きます 今回、分解して使われていた
グリスの状態が良かったので、こんなグリスも良いなと思いました 多分デュラグリスだと思うのですが
使ってみたくなりました  どうぞ次回のグリスアップにももお付き合い下さい

前回の記事 【 ペダルの準備 トウクリップ・ストラップ 】

次の記事 【 トラックハブのグリスアップ DURA-ACE HB-7600 】

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ペダルの準備 トウクリップ・ストラップ

2020-10-24 20:24:28 | 踏切り自転車 組立て
今組み立てている自転車に使うペダルの準備をします トウクリップとストラップを装着した
ピストタイプのペダルです





分解した街乗りピストに使っていたペダルです MIKASHIMA UNIQUE TRACK 三ヶ島 ユニークトラック
50年以上経っています 新しい自転車には違うペダルを用意したのでこのペダルには休んでもらいます






このトウクリップは再利用します やはり MKS
三ヶ島の商品です






トウストラップも MKS ですが これは交換します






ストラップを外します






ペダルにストラップ用の穴があります
そこから引き抜きました






トウクリップを外します 取り付けネジには
3mm のアーレンキーを使います






ペダルのプレートにメスネジが切って有るので
外すのはボルトだけです






外したボルトは使うので洗浄します






クリップの取り付け部分 塗布していたグリスを
洗いました




このネジは通常トウクリップに付属して来ます





新しく用意したペダルです MKS 三ヶ島製作所 SYLVAN TRACK NEXT シルヴァン トラック ネクスト
シールドベアリングを使っています 綺麗な造りですがそれ程高価な物では有りません






かなり綺麗に造られています 定価が 7200円(税別)ですが
それを考えると良く出来ていると思います




クリップを取り付けます






取付けネジとワッシャーにもグリスを塗布します






あら・・ クリップ取り付け穴にネジが切って有りません
ボルト、ナットが必要です 事前に確認しなかった私が
悪いです






丁度、未使用の取り付け用ネジのセットが有りました
これを使いましょう MKS の物です






ボルトやワッシャー 他にナットも有ります 全てに
グリスを塗ります






全ての用意が出来ました 作業を進めましょう






ボルトは長くなりましたが 5mm ネジで 頭は 3mm です




ナットは内側に使います






取り付け位置は競技に使うならかなりシビアにしますが
運動靴で乗る街乗り自転車ですから プレートの中心に
します




3mm のアーレンキーで締め込みます






ナットが共回りします 8mm のメガネを使います






クリップが取り付きました 次はトウストラップを
取り付けましょう




幾らか買い置きが有ります 全て NJS 認可品です






これは フジトシ 樹脂がサンドされたオーソドックスな
ストラップです




これは MKS 三ヶ島です






新しいストラップは少し固く使い難いです この辺りの
一度使った奴が街乗りには丁度良いです 




使える奴を 2本選びました






ストラップはペダル本体外側の穴から クランク側の
穴へと通します






ペダル本体へ通したストラップをクリップの穴に
通します






ストラップのバックルに通して完了です




随分昔は国産であまり良い物は無かったのですが
今は間違いなく世界一ですね





これでペダルの用意が出来ました 街乗りでストラップを締め込む事は有りませんが
やはりクリップとストラップが無ければ足元が落ち着きません 自転車の完成まで
あと僅かですが どうぞ最後までお付き合い下さい

前回の記事 【 ブレーキを取り付ける 街乗りピスト 】

次の記事 【 ピストハブのメンテナンス 分解と洗浄 HB-7600 】

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ブレーキを取り付ける 街乗りピスト

2020-10-23 20:25:05 | 踏切り自転車 組立て
新たに組み立てている街乗りピスト ブレーキを付ける事は考えられていないトラックフレームに
どの様に取り付けるのか、その作業風景をご覧下さい





街乗りピストと呼ばれる固定ギアの自転車を組んでいます 今回はこの自転車に
ブレーキを取り付けます 上手く行くのでしょうか




前から進めます ブレーキ取り付け用の穴が無かった
フロントフォークに私が穴を開けました かなりシビアな
スペースです




今回のフレームに使えそうなブレーキを用意しました




suntour sprint サンツアーのスプリントです これを基に
ブレーキ穴の位置を決めたので これが使えるのかまず
試してみます






ブレーキの取り付けナットはフォークの裏側です
枕頭ナットには 5mm のアーレンキーを使います
※ 正ネジです






このブレーキで大丈夫です これで行きましょう
一旦取り外し シャフトやナットに腐食や固着防止の
グリスを塗って再度取り付けます




良くを言えば、もう少しリーチが短いブレーキが
有れば良いのですが無いものねだりをしても仕方が
ありません あと 1mm 程度の事ですから大丈夫です




リアブレーキに掛かります トラックフレームの
シートブリッジにはブレーキ用の穴が有りません






一般的にこの様にアルミ板でシートステーを挟んで
ブレーキを取り付けます




これは DIA-COMPE です 昔はこれを多くの選手が
ロードレーサーに使っていた事も有りました 使えれば
これでも良いのですが ワイヤーが自転車の右側に来ます
それは避けたいので 違うブレーキを試します 






前に使った物とセットのスプリントはリーチが短くて使えません
この UNIVERSAL ユニバーサルを試します これは私が長く
ロードに使いその後、今回分解した街乗りピストに使っていました






ブレーキをそのまま取り付けるとブレーキゴムの船が
シートステーに当ります ブレーキ本体をアルミ板から
離す為にスペーサーを探します






この位の厚さのスペーサーが丁度良さそうです




もう一枚シマノの座金を使えば丁度です




ブレーキゴムがシートステーに当るのは解決しました
次の問題です ブレーキゴムが僅かに高いです、後 1mm






この黒いブレーキゴムを少し下に下げたいです
取り付け穴を少し削りましょうか






作業テーブルに移りました






丸ヤスリを使います






この辺が限界です これ以上削るのは強度に不安が有ります






ブレーキゴムも成型しておきます サンドペーパーを
平らな所に置きゴムを削るだけでブレーキゴムの面を
整える事が出来ます




再度取り付けて確認すると 何とか使えそうです






次の課題 アルミ板に少し手を加えます 穴を 2ヶ所
開けますが その位置の墨を出ししました






旋盤を使います






鉄キリは 3mm です





アルミ板の両端に開けています






この穴に 3mm のボルトを取り付けます これはブレーキ本体を
取り付ける時にシャフトのネジを締め込むと 板の中央部が凹み
外側が開いてきます それを無くす為に 3mm のネジで抑えます




こんな長いネジは必要有りません 切りましょう






必要の無い部分を切りました






ブレーキシャフトと同じ並びで 左右に 2本です






この古いタイプのアルミプレートは DIA-COMPE の物ですが
そのまま使うと プレートがしなり幾らでもナットが締まるので
少し不安が残ります 今回の細工で安心して使える程度にはなりました





これでブレーキ本体の取付けは完了です ブレーキゴムの位置調整等はワイヤーを
取り付けてから行います 今回は色々な作業が発生しましたが、この位は想像の範囲でした
次の作業にも是非お付き合い下さい

前回の記事 【 アルミニップルを用意する 】

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アルミニップルを用意する

2020-10-22 20:24:07 | 踏切り自転車 組立て
今計画している街乗り用自転車に 新しいホイールを組む予定をしています ホイールには
ニップルを使いますが軽量なアルミニップルを用意しました





袋に入ったアルミニップル 1set 72個です スポークメーカーの Hoshi 製品を
懇意にしている自転車屋さんに頼みましたが Hoshi の H.P を見ても品番が
分りません 折角商品として色々な色も用意されているのに何故なんでしょう






使う時まで袋は開封せずにおきます 一個でも無くなれば
面倒ですし・・ 
品番が分らないので 星のアルミニップル、ある筈だから
1袋 72個を取って下さい、なんて注文の仕方しか出来なかった
です






スポークを購入すれば 真鍮ニップルが付いてきますが
ずっしりとした重さを感じます それに比べアルミは
凄く軽く感じます 25g 真鍮とはホイールを組む時に
比べてみましょう





私は今まで自分のホイールは ロングニップルを使ったホイール以外は全てアルミを
使っています 強度的に不安だと言う人も居る様ですが、私達の間ではその様な話しは
聞きません ただ 20数年が超えるとどうしても腐食が始まり、雁首が飛ぶ事は有りますね

前回の記事 【 ポジション出しで 苦戦する 街乗りピスト 】

次の記事 【 ブレーキを取り付ける 街乗りピスト 】

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