森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

転んでもただじゃ起きません☆

2006-04-08 22:43:06 | ユーモレスクを聴きながら(book)
子供のときに読んだ本がその後の自分を創ってきたと言うお話
「わらしべ長者」が私に残したもの・・・それは



誰でも一度ぐらいは、保険会社の勉強会に来ませんかって誘われた事ないですか。それで、そのままうっかり働いちゃったりして。でもここでは、どうして保険会社で働くようになって、そしてやめたのかは書かないことにしよう。

ルート君が年少さんの頃、保険会社の営業をやってみた。非常に面倒見の悪い会社ですぐ、ひとりで放り出されてしまった。でも、それは後から、他の会社の人を見て気がついたのだが、その時は、大人が仕事するんだから最初から一人で頑張るのは当たり前の事だと思っていた。しかも営業なんて一人のほうがやりやすいですよ。

保険会社の営業のはじめはね、アンケートをとって相手の生年月日を聞きだすことなのよ。生年月日を聞けたら設計書が作成できるでしょ。そしたら、ご提案が出来るでしょ。あなたにとって、いいプランがありますよって。
セオリー通りにいったら、そんなに大変な仕事じゃないね。・・・う~ん


で、とあるお店に行ってみた。出来たばかりの個人のエステのお店。友達も自宅でやっていたけれど、一人づつしか出来ないから収入的にみたら結構大変な仕事だと思うよ。
彼女は言った。
「ねえ、チラシ配ってよ。」・・・あの保険屋なんですけど。でも、まあいいか。チラシ配りの相場は知っているし。
「まあ、少しなら」と言うと気を良くしたみたいで、世間話も少し、アンケートも書いて貰ったし、さあ帰りましょう。にっこり微笑んで「じゃあ、また。」と言うと彼女が、「ねえ、これにも名前書いてって。」と言った。
「ここに、あなたの身近の亡くなった人の名前、誰か居るでしょ。おばあちゃんとかでもいいのよ。」     な、なんですか。これって
「祈祷料はいくらでもいいのよ。」
チラッと見ると意外にたくさん書いてある。この人が愛想が良いのはこの為か~
「でもまあ、これはちょっと」とか言ってさらりと流して行こうとすると、逃がすものかと言う迫力で
「先祖や亡くなった人を供養する気持ちがあなたには無いの?」とのたまう。

ホント、嫌になる。ありますよ、山ほど。だから、こんな得体の知れないものに、アンケート書いた引き換えみたいなのに、供養なんて頼めるわけ無いじゃない。

「難しく考えすぎなんじゃない。・・・・つべこべ、つべこべ。」としつこい。
なるほど、これってきっとノルマがあるんだな。でも、私は書こうか書くまいか悩んでいるのではない。書かないのだ。それで、仕方がないので言った。

「宗教って言うのは、魂の問題でしょ。こんなことでは、魂は売れないのよ。」

そう、私は、きっと髑髏の杯で酒は飲めないね。「出来ませぬ。」って言って信長に蹴られちゃう。

ドアに手をやる私に、言葉の蹴りが飛んできた。
「あんた、保険屋でしょ。こんな事してたら、この先一軒だって契約なんて取れないわよ。」
私は、少し振り向いて
「いりません。そんなものなら。」と言ってやった。


言う事は言ったけれど、気持ちはどよーんと落ち込んでしまった。実は、私のエリアは会社からすごく近くて、私はすぐにでも戻って誰かに言いつけたかった。また逃げ帰りたかった。右に向かえば、すぐ会社だったが、私は重い足を引き摺って、考える前に左に向かっていた。

また、長くなってしまいました。この続きは、また来週。「功名が辻」と「漢字バトン」のその次に。お付き合いください。


4月8日、家族で外食。花膳というお店。まあ一応ルート君の誕生日と言う事で。 やっぱり、紅白かまぼこじゃあ、心苦しいものね。






コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ユーモレスクを聴きながら(2)「わらしべ長者」

2006-04-08 15:46:46 | ユーモレスクを聴きながら(book)
4月6日の朝、だんなが
「夕べは何処に飲みに行ってたの?」と言った。
「えっ、飲みになんて行っていないよ。あぁ、そういえば、昨日帰ってきたの12時過ぎていたものね。お茶してたのよ、いつものあの人と。」
お茶で、午前様。―それって健全or不健全


5日の日は、かなり遅い時間まで雨が降っていた。「夢庵」と言うファミレスに居たのだが、突然「ユーモレスク」が流れてきたのにはびっくり
やっぱり、「ユーモレスク」って雨の日の音楽なのかなあ。

夜8時に会って、12時まで4時間も何話しているのかと言うと、家族の事や、友達の事や教育の事、いじめの事、次から次へと話題は尽きない。私は「お気楽脳天気な前向き人間」なので、たぶん、彼女も似た者かもしれない。(お気楽脳天気かどうかは別にして)そう、二人とも転んでもただでは起きないタイプかも・・

転んでもただでは起きないって言うのは、やっぱり「わらしべ長者」からきた発想だと思うのだけれど、どうなんだろう?

私はこの「わらしべ長者」が子供の時から大好き。転んでたった一本のわらをつかんで、次から次へお願いされて大きなものに変わっていき、とうとう長者になる。なんて分かりやすいサクセスストーリーなんだろう。

時々、この話の主人公の男は、あまりせっせと働かない神頼みのへら男で、運のいい男のように描かれていることがあるけれど、驚く事なかれ、本来の民話ではまさにその通りのキャラらしい。でも、子供に語って聞かせるにはなんとなく説得力に欠けちゃうし、私的にも納得できないので、すんなり入っていける今風解釈によれば・・・

昔むかし、ある所に働き者で信心深い男が居たそうな。でも働けど働けど、我が家の暮らしのように生活は楽にならない。そこで、仏に昼夜祈ったところ夢のお告げがあった。―明日の朝、お前は旅に出かけなさい。転ぶかもしれないが、転んでもただ起きてはいけないその時つかんだものを大切にしなさい。―と。そこで男は早朝旅支度もそこそこに出掛けて行くとお告げどおり転んでしまう。その時なぜか掴んでしまう一本のわら。こんなものなんの役に立つのかなあとは思ったが、大切に持っていると、アブが飛んできてぶんぶん顔の前を飛び回るので、あぁ、うっとおしい、捕まえてわらで結んでやった。

おっ、役に立ったじゃんと思いつつ旅を続けていると、泣き止まない子供に、てこずっている母親が居た。ところが、その子供は男が持っているアブを見るとぴたりと泣き止んだ。今だって、どんなにおもちゃを持っていても、風船欲しがらない子は居ない。アブは男の横で逃げたくてクルクル回っているのだから、そんな面白いもの見たことが無いって子供は思ったのに違いない。母親は喜んで、ミカン3個と交換してくれと言う。仏は、つかんだものを大切にしろと言ったのだからどうしようかなとふと思ったが、喜んでもらえる人にあげた方がいいやと思って交換した。

しばらく行くと、若い娘が道端に倒れている。驚いて
「どうしたのですか。」と声をかけると
「のどが渇いて死にそうなのです。」と、か細い声で言う。男は、大変だと思って持っていたミカンを全部食べさせた。しばらく木陰で休んでいた娘は、すっかり元気になって
「先ほどは、本当に死ぬかと思いました。御礼にこれを・・」と反物を差し出した。見れば三反もあるし、躊躇していると
「ミカン3個の代わりではありません。私の命のお礼です。」と娘が言うので、喜んで貰うことにした。

娘と別れてしばらく行くと、向こうから馬に乗った男がやって来た。ところが、男の目の前で、馬が倒れてしまう。馬連れの男は
「困ったな。急いでいるので馬の世話なんか出来やしない。」とぶつぶつ言っている。男は、これはまずい展開になりそうだと思った。こんな所で馬が酷い目に遭うところなんかを見たくないと思い、反物一反と交換してくれと言ってみた。すると馬連れの男は喜んで、
「これは、絹ではないか。馬はそなたのものじゃ、煮るなり焼くなり、馬肉にするなりしてくれ。」と言って立ち去っていった。
やっぱり ・・・と男は思いながら、残りの反物を売ったお金でえさを買い、わらを買って、一晩中馬の世話をした。すると、馬はすっかり元気になったので、男は馬に乗って旅をする事にした。  

またしばらく行くと、家の主が旅に出るところに出くわした。見ると、大きなお屋敷の御主人だ。その屋敷の主は、男の馬を見るなり、
「私は、このような立派な馬を探していたのです。今度の旅は長くて遠いのです。どうか譲っていただけないですか。」と言った。
その時、奥から娘が出てきた。見ると、昨日助けた娘ではないか。主はますます喜んで、男を娘の婿に迎えた。もともと働き者だったので、ますますその家も栄えさせ幸せに暮らしたとさ。           おわり

  ちょっと脚色過多だけれど、書き出したら楽しくてやめれなくなっちゃった。しかも長いし。

とにかく、運のよさだけでなくて、「創意工夫」「発想の転換」「情けと気配り」「状況把握」「労力を惜しまない」  そうして彼は、豊かな人生を手に入れたわけですよ。・・・・・・やっぱり、いいお話です。

この話には、続きがあるのですが長くなってしまったのでまた次回・・



そういえば、4月6日はルート君の誕生日。夕ご飯の後、彼はぼそりと・・
「なんか毎年だんだんと誕生日が貧しくなっていく。」
誕生日用にご飯作ってなかった私。
「いいじゃん、ほら、かまぼこが紅白よ。」・・・昨日スーパーで88円均一だったから買っておいたのだけど。





  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする