―8年の歳月が私を変えてしまったの。
いや、別に歌謡曲の作詞を試みているわけではありません。
かつて私は物の魂を感じていて対話する者だったと思います。
そのような者には扉はいくつも開かれていて、彷徨う魂の旅は果てしなく続く道でありその先の世界は様々な色彩に満ちていました。
だけれど年月が、私の扉をひとつまたひとつと閉じていきました。
そんな私には、もう「物の魂を信じている?」などと素直に問うなんて、とても躊躇して言えない言葉だと思います。
いつの間にかなんだかつまらない大人になってしまいました。
今の私は物の魂なんか信じてないですよ。
信じてない・・・・
しんじて・・・?
この「物の魂を信じている」と言うのは、ブログを始めた頃に書きたかったテーマの一つでけっこうお気に入りのシリーズです。
そう言えば前の洗濯機の時はどうだったんだろうかとその記事を読んでみました。
「物の魂を信じている〈その3〉」 ←リンクしています。
なんだか胸がキューンとなりました。調子が悪くなってからも1年と半年、頑張り続けてくれた前の洗濯機と私の物語は結構ドラマチックなんですよ。
既にその魂を信じていない私は、今の洗濯機に向かって語り掛けるなんてあり得ない事でした。
だけれど家電店で新しく買った物の配送の書類を書き終えた時に、
―じゃあこれで、アレとはお別れなんだ。なんだか唐突に別れが来てしまったな。
と、切ない気持ちに襲われたのでした。
洗濯機の交換でこんなに苦労する家はそうそうないと思うのですが、我が家はとにかく大変なのです。
明日は新しい洗濯機も来るので、そのおまとめも書きたいと思っています。
だけど今日、その洗濯機の本体を拭きながら、思わず心の中で語ってしまいました。
「君はさ、いつだって私の自慢だったよ。
うちの洗濯機はドラム式なんだ~。
かっこいいんだ~。
ハンサムなんだ~。」
そして今だって、かっこいいなあとやっぱり思うんです。
だから洗濯、毎日楽しかったです。
バイバイ、明日でお別れです。