このドラマのcase1の日本初放送は2013年8月31日だったので、かれこれ10年も、この作品を愛し続けてきたわけですね。
case34からこのドラマの最終話であるcase36まで2回ずつ見て、撮影裏話なども見て、私の「刑事モース~オックスフォード事件簿~」は一応の終わりを迎えました。
この「一応の」と書いたのは、なんかいろいろ気になることがあって、また機会があったらシーズンを少しずつ見直したりするんじゃないかなと思うからです。
実はワタクシ、「主任警部モース」なるものを1作品も見ていないんです。その作品が大人気であるゆえに派生的に、若き日のモースを描くこのドラマが生まれてきたと思うので、最終章を迎えてしまった寂しさを埋めるためにも、この先は原点ともいえるかもしれない「主任警部モース」を見るのも良いのかもしれません。
私がその人気抜群のドラマ「主任警部モース」も知らずに、なぜこの「刑事モース~オックスフォード事件簿~」に嵌ったのかと言えば、オックスフォードと言う場所、シックな雰囲気、ダークで面倒くさそうな主人公のキャラだったかもしれません。あっ、そうそう。若きモースは知的でハンサムだったし。それはずっと続いたわけですが、やはり一番最初に出てきたときの美しさは格別だったように思います。
それに最後の最後になって、私は気がつきました。なぜモースが大好きになったのか。
それは、EDに流れる音楽に一番の理由があったからなんじゃないかなと思ったのです。
一つ一つのミステリーも面白いけれど、モースの魅力は、彼自身の物語と彼を取り巻く人々の物語にもあると思うんです。そしてその一つ一つの物語は記憶の底に沈殿していくのに、彼らの物語はずっと心に残っていくのです。そして最後に流れる音楽が、なんだかしっとりと又しみじみとなんだか格調の高いものを見終わったと言う気持ちにさせるのです。(私だけ ?)
最後に貼っておきますね。
一つ一つのミステリーの部分。
CASE 34
ある女性音楽家が殺されます。アレルギーを持っていたので事故か殺人かとなるわけですが、ミステリーマニアの方々にはそうそう難しい推理ではないかと思われます。その動機も。推理は簡単であっても、かなり気分の悪い動機だったと思います。
ただ同時進行で起きている過去の事件の解明の方は、さらに深い闇。しかも難解なことに、見ている私が記憶喪失。34から36と続く一連の、このドラマのテーマ的事件は、少々過去回を見て復習が必要かもしれないと思いました。 ナーんとなく分かった、思い出した、こんな感じだったと言う感じで過ぎてしまったので。
この回は、主演のショーン・エヴァンスが演出をしています。
CASE 35
ホームレスの男と警官姿の俳優が殺された事件。
親が政治家または貴族と言うおバカちゃんな青年たちが出てきますが・・・・とこれ以上書くとネタバレですね。36もそうだけれど、ミステリーファンの人にとっては、たぶん怪しい人が犯人です(笑)
ただこのシーズンは過去の事件解明ばかりが同時進行ばかりではなくて、サーズディ警部の娘のジョーンとジム・ストレンジとの結婚のお話も進んでいくのですが・・・。
モースは二人の関係を知らずに、それを知って頑なに絶っていたお酒も飲んでしまったりします。でももう溺れることはさすがにしませんが。
CASE 36
接点のない教授たちが殺されていきます。実は事故に見えるという巧妙な事件でしたが、新聞にお悔やみ記事が死ぬ前に載っていたということに気づき事件だったと分かるのです。物語の中で、モースの心に突き刺さる何気ない一言が出てきます。それはさりげなく見ている私の心にも突き刺さったかもしれません。
いつも正確な言葉ではありませんが
「チャンと言わなくちゃダメよね。間に合わなくなる前に。」
この回は、サーズディの息子サムや、そしてサーズディ自身にも大きな転換を迎える物語になっています。
結婚式のシーンでは、2回見て、2回目の時に、本当に切なくなってジーンときました。
モースには長続きはしませんでしたが、いろいろと恋バナがあったと思います。それでもこの恋は間に合わなかった切ないものだったような気がします。
みんな去って行ってしまいます。この物語は、サーズディと新人刑事だったモースの出会いと別れの物語でした。
そしてすべてが納得の中、終わり・・・・静かな余韻が訪れます。
音楽と共に・・・。
貼ったYOUTUBEの後に、ちょっとだけ素敵だなと思った演出のことに触れています。シーンのネタバレになりますのでお気をつけて。
あと、WOWOWでは9月11日11時35分から3話一挙放送しますよ。
Endeavour | End Theme
Endeavour Finale | London Metropolitan Orchestra | Endeavour Series
合唱を終えたモースが、楽譜を指揮者に返し
「これで終わり ? 」と聞きます。
そして明るい光のさすドアの所に立つと、そこからゆっくりと出ていくのです。
モースが車に乗り込んで走っていくと、向こうから走ってくる真っ赤な車とすれ違います。
お互いに目しか移りませんが、もちろんそれが誰なのかは分かることです。
やっぱり次はそれを見なくちゃね。