義経が絡むとなんだか話がややこしくなるが、この単純なゆえに生み出す複雑さに慣れてくると、先の運命を知っているが故なのか、逆にその時までは、ササッ思う存分ヤッテ、その様を我らにお見せしなさいって言う気分にもなって来てしまいました。
「後妻打ち」で牧の方が「前妻」という言葉を使うと、政子は「前妻と言うな。」とたしなめます。
なにげに親切で優しい素振りの牧の方ですが、その裏の気持ちは違う・・・・
そして政子はしっかりその裏の気持ちに気がついていて、亀の家を壊したのは牧の方の兄とどうせ分かる事だし、その時はたっぷりと叱られればいいのだなどと言います。策略に乗ったように見せかけて、その心の奥底では、ちゃんとその先の事を考えていたのです。流石に未来では尼将軍と言われるだけの事はありますね。
だけど義経が絡んで、やり過ぎて話がややこしくなってしまった今回の後妻打ち。
舅の身内を裁くことは頼朝だってしたくはなかったはず。だけどスルーするわけにもいかず、牧の方の兄に処分を下すと、今度は牧の方が出てきてしまいました。
彼女は頼朝の姑ですものね。
はっきりと頼朝の行為を、娘を守る視点で責めます。そこに又政子が現れて・・・・・・ !!
口は強気でしたが、やっぱり頼朝がタジタジとしているのが伝わって来るようでしたね。
そして強気の女たちに、頼朝が完全な上から目線でしかりつけると、そこにそれまで黙っていた時政が参戦し、とうとう隠居宣言をしてしまいます。
私が思うには、この時テレビ前であがっていたのは視聴率ではなくて、この時政パパ様の好感度だったのじゃないでしょうか。
家族の為に怒りまくるパパ様、カッコ良かったです。
しかし大変なのは義時です。
あっちにもこっちにもと気を使い、果ては親友の「その時頼朝を超える。」まで付き合わなくちゃならないのですものね。
小四郎、今が大変なのは、すべて未来のための修行ですって言ってあげたくなると言うものですね。
だけど義時が、八重に対して粘るなぁと思うと笑えるのに、八重が未だに「やっぱり、頼朝様のおそばに」などと言うと、気持ちが悪いなぁのような気持ちになるのは、ある種の偏見かしら。それは義時が独身で、頼朝には政子と言う新しい妻がいるからなのかも。
時政パパと違って、好感度を下げたと思う・・・・・
でもこのくらい粘らないと、脇の方々のはずの女性陣がヒロイン並みに派手に頑張っていますので、ヒロインのお立場が薄くなってしまいますものね。
薄いと言えば、薄い顔の女(どんな顔なの ?)の亀。彼女こそ視聴者女性陣の敵なる人になりそうなものだけれど、キャラが徹底しているので、全く憎めませんね。江口のり子さん流石です。
「鎌倉殿の13人」には、愛おしいキャラがたくさんでてきますよね。純粋なイケメン枠の畠山も、いつもカッコつけつつ内容がどうなのと言う義村(だけど義時の知恵袋)、そして京に上った時の為に文字の練習に余念がない上総広常。
というわけで次回も楽しみですね。