皆様、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
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「相棒」が始まったとたんにちょうど帰ってきた息子、(このブログの中ではラッタ君と言う名前で登場している成人男子です。)が、
「最初に出てきたやつが犯人。」と言いました。
でも向こうから自転車に乗ってやってきた人のシルエットが、はっきり分かってみると
←これは私「警官だよ。」
「じゃあ、二人目に出てきたやつが被害者。」
ところが歩道橋の上で警官は後ろから撃ち殺されてしまいます。
「ちっ、ひとり目が被害者で二人目が犯人か。」
「そだねー」
←これは夫。「今の吉田栄作だったよな。」
「うん。」
「じゃあ、犯人は吉田栄作。」
「あのなあ・・・」
だけどこの冒頭のシーン、結構ショックでした。
昨年の「聖戦」でもそうでしたが、やっぱりサスペンスでは冒頭の引っ張る力が大切なんですよね。
そしてこのシーンは、金森の人物像もあらわしていて怖かったです。(人物名は一晩寝たらサクッと忘れてしまったので金森ってあっているかしら・・・。)
彼は穏やかな話し方をし、寛容な態度。だけれど目的の為には手段も選ばない恐ろしい男なんですね。後で警官殺しの動機を知った時に、怒りすら感じました。警察無線を奪うため、そんな下らない事の為に、ひとりの男の人生を奪ってしまったのかと思ったら、後で金森に訪れた裏切りの悲劇も当然だと思いました。
そしてこの冒頭のシーンは流れてくる音楽がクリスマスソングで、何げにそれがいつの出来事なのか示していて、なかなかのシーンなんですね。
お芝居は冒頭3分が勝負と言いますが、ドラマも同じなのかと感じました。この3分が面白ければ、全体も面白い。そう言う法則があるのかもしれません。
今年も元日スペシャル、面白かったです。
「道化師」のオペラ一部鑑賞も豪華でしたね。
だけどこの「相棒」を見ていると、どれだけ日本の警察は優秀なんだと思えてしまいます。いや、実際に優秀なんだと思います。だけどこの優秀さで言ったら、未解決事件があるなんて思えないほどの優秀さです。
半券の指紋から、犯人のひとりが分かる。落ちていたボタンの指紋からまた分かる。
まあ、ここはドラマ的ご都合主義ですか。
だけど犯人たちが思っているよりも前に事件が発覚し、捜査本部が立ち上がっているところなど凄すぎますよね。そこはさすが右京さん。そしてなんだかんだと言っても、その右京さんの力を信じている警察の仲間たちのチームワークなんだと思います。
テロかと言うことで、出て来た目黒祐樹のウザイ事。
「それは捜査方針とは違う。」と右京の言う事を聞こうともしないなんて、あり得ません。馬鹿すぎてイライラしたでしょう、皆様も。
もう、それは「踊る・・」とか他の映画でやってくれよと思ってしまいましたが、彼のお陰で、警視庁が纏まり、いつもは敵である刑事部長なんかも味方っぽかったのが面白かったです。
芹沢君は撃たれていつもより見せ場が多し。その責任を問われてイタミンが捜査から外されますが、右京の「まさかこんな所で除夜の鐘を聞くつもりじゃないですよね。」と言う言葉によって右京と共に独自で動き始め、カッコいい所を見せました。怖い顔のイタミン、素敵でした。
だけど動機から、目的から、皆ストレートでないところが良かったですよね。
さらわれた裕福な7人の子供。
でもそれはフェイク。本当はうっかり間違えてバスに乗ってしまった男が目的だったとか、テロの前哨戦かと思ったら、お金目当てだったり。でもそのお金も単なる欲のためではなかったとか・・・。
あの映像・・・・
高層ビルとそして空き地のホームレスの人々と言う対比のそれは、いかにも「相棒」的。本当の怖さはそこにありました。
少し前の時代では、多くの人は夢と言うか幻想を抱いていたように思います。自分たちはあの向こう側の高層ビル側の人間だと。
でも今はどうなのでしょうか。
こちら側の人間になってしまうのは余りにもたやすい事。
犯人の父親の写真が物語っていた事は、無言であっても重く多かったと思いました。
敵もなかなかの強敵で、一筋縄ではいかなかった所も面白かったのですが、最後は右京の仕掛けた罠に簡単に嵌って残念でした。でも時間的にはこれ以上は引っ張るわけにもいかなかったわけですし、まあ、仕方がないところ。ここを交わして驚かして欲しかったのもちょっぴりの本音です。見た目よりも実は重い男だったピエロのような男を、斎藤工が好演していたと思いました。
最後にもうすぐ引退の大橋のぞみちゃん、余りにも良い子の役で奥深くいものではなかったのですが、良い作品にめぐりあえて良かったなと思います。なかなかの重要な役どころでしたよね。
いつもながらセリフの応酬が面白かったので、一晩経ってからの感想はちょっと難しいものがありましたが、元日スペシャルが面白いとなぜかホッとすると言うのは、まあ、ファン心理と言うものかも知れませんね。
視聴率は16.2
脚本の太田愛さんが好きです。
見終わった後のほっとした感じもありました。
斎藤工演じる男の内面が徐々に明らかにされていくところが良かったです。
神戸の登場以来、亀山の良さが再認識されている最近でしたが、これは神戸ならではの活躍ってのが楽しかったです。
しかし、もしかしたら書いたことあるかもしれませんが大事件になると必ずある不快なこと。
それは「日の丸」問題。
この番組ではほぼ必ず国旗の端を床に落とした飾り方をします。
この問題についてそこここにメールをし、一昨年一旦ちゃんと飾られたことがあったのですがまた元に戻っています。
放送局、ブログ等メールをする前に本当はあんな飾り方でもよいのか確認するため相当の期間、ドラマ、映画など注意深く外国の物も含めて見てきましたが、あんな国旗を地面に落とした飾り方などこの番組だけです。
『「まっ、いいか」なんて・・・』記事でkiriyさんが書かれたように、"自分の目で見て探し考える"(えらい端折った)というのは自分も同じくそうありたいと思うところ。
手前、ネットを通して触れる情報からリアルの何かを判断する事はしまへんが、人様が受け止める色々な不快について、表面上ではありますが知ることはしばしば。上記様のお話も、出来うる限り、注意深く、拝見させていただきました。ブログ等で、第三者の立場にある時はこの姿勢でおりまっす。
さて。「ピエロ」。
別記事コメで書きましたが、近頃自分、録画することを覚えまして、これも録画視聴でした。でふと確認した事は、捜査本部にあったホワイトボードの日付。
事件発生日が、"平成二十二年(の年末)"に見えたんすね。まあ結局、二、とも、三とも見える書き方でこころにくし。
つまり時間軸が、2011.3.11後とも前とも言えない。。ゆうてもこら2011年を無視しているということではない、てのは勝手に了解しちゃっている。
社会のスキマを切り取るかんじ、
人の、無関心、無感動、無神経etc.といった様相など、今回もよお出てましたね。
チェックポイントその2は、朝方、ゴミを漁る鴉と猫。
他には、真犯人が投降したとき煙草に火を付ける、と同時に揉みくちゃに確保、連行されて行くとこ。
ライターがね。
あの殺した男から抜き取ったライター、落としてないといいなあ、て。この犯人に沸いた唯一の情ポイントでしたねえ。。
なるほど録画すると、置き去りにしつつある自分の心のスキマのような細部も再見できるんだ、てやけに感心。
はい。体調の優れぬときは、録画視聴も何気お試しあれ~。
最近「相棒」でも作品数が多くなってきましたが、今回は元日スペシャルを書くなんて、凄いですね、太田愛さん。彼女の作品には、その名前の通り「愛」が隠されているように感じます。
「日の丸」の件ですが、気がつかない方や、気にしない方も多いのかもしれませんね。私も背後の「日の丸」に目をやった事は一度もありません。でも大切な事は、引き続き言っていったほうが良いですよ。HPのヒラPブログのコメント欄で感想とか受け付けているので、スタッフの方に伝わると思いますよ。
録画して見ると、いろいろな事が多く発見できるのかも知れませんね。ホワイトボードの日付にも目はいきませんでした。
うーん・・・・。
これからは、みんなで「この人見ていないな。」と思うことを書き込んでくださると助かるナなんて、今甘い事を考えてしまいました(笑)
今の社会の配慮、されていたのかも知れませんね。
>人の、無関心、無感動、無神経etc.といった様相など、今回もよお出てましたね。
ウン、本当に。
それとライター、願望ですが、握り締めていたと思います。