やっぱり元日スペシャルは力が入っていると思いました。
子供の誘拐のシーンと女性の葬儀のシーンから、何かしらと思わせる導入部分。
そしていくつもの事件が絡み合って、どんなふうに結びついていくのかと目が離せない展開でしたね。
それでもゲストの西田悟巳(石田ひかり)のしっとりとしたイメージと、物語の中に潜む悲しさのようなものが静かな物語を作り上げていたと思います。
ストレイシープは迷える羊。
どうも元日スペシャルは聖書からの引用タイトルやテーマが多いような気がします。
と言ってもシーズン5の「バベルの塔」とシーズン7の「ノアの箱舟」だけなんですが、それで私がいつか「カインの末裔」とか来るんじゃないかと予想をしたことがあるんですが、ずっと外れっぱなしです。
そんなどうでも良い事はさておいて、やっぱり人は迷ってしまったたった1匹の羊を探すために荒野に探しに来てくれるような人を捜し求めているのだなとしみじみと思いました。
深い森の中で迷ってしまった羊。ポツンと1匹。不安そうで寂しそうでした。
100匹の羊のうち誰もが99匹の羊であり得て、そしてまた1匹の迷える羊にも簡単になりえる事なのだと思います。
しかしイメージのと言うか夢の中の羊はぽつんと1匹でも樹海の中はワイワイと人で混んでいましたね。
実際にあんな風にたまたま自殺志願者が出会って、そして集団自殺に変わっていくなんて事はあり得ない事だと思います。なぜなら死のうと彷徨っている人は人の姿を見つけたら物陰に隠れて出会わないようにすると思うからです。でもそこは拘らない方が良い部分だと思います。なんたってドラマなんですから。
でも迷える羊はい生き残り、その生き残ってしまった存在理由を考えるのでした・・・・。
秀逸だったシーンはやはり最後の右京さんが西田と言う女性の本当に遺書を読むシーンでした。
「私は恋をしてしまいました。」
窓ガラスの向こうで言った西田の
「さようなら」の言葉。
向う側から右京の顔は写さない・・・。
取調室でも荒川が
「あなたも彼女の事を?」と聞いても、右京は黙って立ち去っていくのでした。
手紙を読み終えても、右京の目に涙が浮かぶとか表情が変わるとかしない・・・・。
でもその悲しみは痛いほど伝わってきましたね。
心なしか背中が丸まり小さく見えた右京。
窓の外には雪。
静かに紅茶を飲む右京の姿に、私はちょっとポワロを連想してしまいました。
元日スペシャル、良かったです!
〈2016年1月3日追記〉
『お正月の「相棒」スペシャルで再放送を見ました。
真野シナリオは犯行の動機が歪んでいる、または普通ではない。ゆえに感情移入しにくい点があるんだなと思いました。でもこの方の本は、冒頭とラストシーンを完璧に作り上げる所にその特徴があるんだと思いました。
ラスト、やっぱり、ジーンとしました。ちょっとだけ涙ぐんでしまったり・・・・。
この再放送を見ると、成宮君も美しい。恋人を思って暴走するシーンも良かったです。そう思うと「ダークナイト」はもっと力を入れて作らなくてはいけない作品だったとまた思ってしまいました。〈私はあの作品自体を否定はしないのです。〉
正月スペシャルは、いつも相当寝ぼけてるのかな。
中園参事官の霊感妻の事を、何で初回感想でスルーしちゃったかな。
「紅茶とメガネ」が彼を救うキィワードだったのですね。それを大真面目に語る中園さん。その時の右京さんの顔が・・・・ (* ´艸`)
この作品もお正月に見た時は、ちょっとがっかりしていたような気がします。でもなんでだか再放送の時には面白いなって感じるから不思議です。』
※ ※ ※
< 以下は2015年1月2日の記事の続きです。>
だけど、その余韻にあまり浸ってもいられなかった次回の予告!!
タイトルが「米沢守、最後の挨拶」ですよ。
えええー、彼って降板なの!?
思わず検索しちゃいました。
どうも11月ぐらいから噂はあったらしいです。でもそれと言うのも、この11話の撮影の為にロケ地で配布したチラシによるもので、やっぱり噂になっていた理由はこのタイトルにあったわけです。
だから次回を見てみない事にはよく分からないのですよね。
だけれどHPのストーリーのページには
「特命係が“米沢守、最後の挨拶”を見届ける!」とあるのですよねぇ。
うーん、気になりますねえ。
次回がとっても楽しみになってきましたよ。
だけど次回は14日です。
お間違えなく!!!