「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

本日12/11、区民文教委員会 報告

2007-12-11 22:37:25 | 教育
本日12/11、区民文教委員会が開催された。

行政側からの議題は、以下8つ。

1.浜町集会施設(仮称)の基本計画について

2.教育の中央区学校づくり検討会について

3.幼稚園預かり保育実施園の拡大について

4.中学校自由選択制の申し込み状況について

5.学校給食調理業務の委託について

6.これからの臨海学校について

7.中央区子ども読書活動推進計画検討委員会の中間報告について

8.平成19年度インフルエンザ様疾患における臨時休業(学級閉鎖等)について


はっきり言って、すべて、重要案件!!
おのおのの、ポイントのみ、述べる。

1.浜町集会施設(仮称)の基本計画について
日本橋浜町二丁目にセレモニーホールができる。建物概観は、緑化に気を配っている。平成19年12月に旧ポンプ所撤去工事、平成20年7月建築工事着工、平成22年1月開設(予定)。

2.教育の中央区学校づくり検討会について
平成18年7月から、平成19年12月の間に、5回の「教育の中央区学校づくり検討会」が開催され、この度、事務局試案ができあがった。試案の目標は、①すべての小学校により良い教育環境を。②出来る限り学校選択の幅の拡大を。その目標達成のための方法は、以下の4つ。①学校選択性(特認校制)の導入(平成21年4月入学者から、城東・泰明・明正・常盤・日本橋・阪本小学校)、②信頼される学校づくり、③フロンティアスクール(指定校:城東小、常盤小、阪本小)、④スクールバスの実施(指定校:城東小、常盤小、阪本小)。最終的に、今後の小学校は、①小学校16校体制の維持と、できる限り安定した2学級規模の学校を目指す。
②学校情報の公開を進め、地域の教育の核としての役割を果たしていく、③学年単学級であっても多様な人間関係を構築できる環境を整備。


3.幼稚園預かり保育実施園の拡大について
平成18年度から実施してきた明石幼稚園、月島第一幼稚園に加え、新たに有馬幼稚園でも実施する。平成20年4月から。定員一日あたり30名。
詳細は、「区のお知らせ」12/15号。

4.中学校自由選択制の申し込み状況について
各学校40人の定員で、自由選択性を実施。申し込み期間:平成19年9月21日~10月31日。公開抽選日平成19年11月21日。申込者数161人。銀座中学校のみ抽選が行われた。銀座中学校は、88人の申し込みがあり、抽選にて80名当選。

5.学校給食調理業務の委託について
中央区行政改革大綱に基づき、学校給食調理業務を民間に委託。委託校は、佃島小学校。平成20年4月から。委託校には栄養職員を配置。

6.これからの臨海学校について
隣接海岸の閉鎖、施設の老朽化、維持管理経費の問題等から、「中央区立館山臨海学園」を廃止(平成20年第一回区議会定例会で議案提出予定)。これに伴い、館山での臨海学校は、施設利用から、民宿を利用する形に変更する。保護者負担については、急激な負担増軽減のための緩和措置を検討。(2泊3044円が5250円になるため。)

7.中央区子ども読書活動推進計画検討委員会の中間報告について
『中央区子ども読書活動推進計画』が出来ようとしている。計画は平成20年度から24年度までの5年間。平成19年12月に「中央区子ども読書活動推進計画検討委員会中間報告公表⇒パブリックコメント実施、平成20年3月計画策定。
皆さん、パブリックコメントをよろしくお願いいたします。

8.平成19年度インフルエンザ様疾患における臨時休業(学級閉鎖等)について
12月4.5日明石小2-1で、学級閉鎖となった。

以上。

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本日12/11、健康中央21推進委員会 開催 報告

2007-12-11 22:26:59 | 医療
本日12/11、健康中央21推進委員会が開催された。

本日は、健康中央21推進委員会の中間報告案を審議。
今後、中間報告に対して、パブリックコメントを募集し、
次回の委員会は、2月に開催される予定。

健康中央21の計画が作られた後は、来年度、この計画を踏まえながら福祉保健計画を作り、実行に移していくということであった。

まず、この中間報告の文章の中にある、私がとても大事だと考える部分を抜粋したい。
「区民の健康づくりのためには、WHO(世界保健機構)の「オタワ憲章」でも提唱されているとおり、社会的要因が重要な役割を果たすことから、健康増進のための環境づくりも重要となります。保健衛生をはじめ、福祉、教育、都市計画などあらゆる分野の施策を「健康を守り育む視点」から構築していくことが必要です。」

健康には、医療だけでなく、あらゆる施策の充実が必要なのである!!
街づくりは、健康づくりにつながっている。

さて、本日の委員会で委員から出された大事な発言内容を記載したい。

<本区中学生の体力低下>
学識経験者から、「小中学校の体力テストでは、中学生で全国平均・東京都平均を下回るものが多いという結果になっています。」とあるが、なぜ下回るのか?と問題提起があった。

行政側からの分析は、
*校庭が小さく、運動量が少なくなる、
*学力向上に重点を置いている分、運動量が減る

地域代表側からの分析は、
*小学校のうちは、スポーツクラブに入っていても、中学では続けない。

対策としては、
*部活の推進
*柏学園の合宿
*体育の充実、
*中学の運動系部活に、外部指導員を地域から呼ぶ
*総合型スポーツクラブの創設
などがあげられていた。

<高齢者への栄養指導>
民生委員から、高齢者への栄養指導が大切との意見があった。

<健康寿命>
民生委員から、健康寿命を延ばしていってほしいと要望があった。

健康寿命:認知症や寝たきり等にならない状態で自立して生活できる期間のこと。

<健康中央21の区民の理解>
学識経験者から、健康中央21の内容を見やすく、簡潔にまとめた、パンフレットのようなものをつくったらどうかと提案があった。

<高齢者にもわかる伝達方法を>
地域代表者から、まとめの文書がPDFファイルで開けるようにホームページ上でアップできるようにするということに対し、高齢者は、ITができないので、配慮してほしいという意見があった。
行政側からの回答として、1/15の区報で、今回のまとめを掲載すると説明。

<禁煙について>
医療関係者から、公園も禁煙にすべきではと提案があった。

行政側からは、路上と公共機関では、禁煙になっている。ただし、灰皿があるところでは、喫煙してよいことになっている。と説明。

⇒小坂の考え
区民の皆さん、公園に灰皿置いているか、注意してみてください。
公園は、子どもが遊ぶ場でもあり、公共の場であり、
本来、区の方針で行けば、禁煙にすべき場所です。
灰皿を置くことさえ、区の方針に反していると私は思います。
そんな矛盾した公園、ありませんか?


以上。

貴重な意見の数々であったと思う。


ちなみに、小児科医として、健康中央21に入れてほしいと思っている概念は、
「生涯健康であるための、こどもの頃からの健康教育の重要性」
大人になってから、健康になろうとしても、時間がかかること。
健康への認識は、子どものころ、出来上がる。
子どもの頃から、生活習慣病は始まっている。
この当たりの概念を是非、入れていただきたい。
今、特定健診・特定保健指導、メタボリックシンドロームとか、
言われているけど、よっぽど、
子どもの頃からの健康教育に力を入れることの方が、
効果が出ると、私は信じている。


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新型インフルエンザ流行に臨む(2)要注意!

2007-12-11 16:19:59 | 各論:新型インフルエンザに備える
厚生労働省健康局結核感染症課から
平成19年12月10日付けの
特別区等衛生主管部局への事務連絡によりますと、

「中国(江蘇省)のおける、鳥インフルエンザ(H5N1)の
人から人への感染疑いについて」

という情報が届いています。

今後、詳細がはっきりするとは思いますが、
心の準備のために、
以前新型インフルエンザについて書いたこと(2007-10-31 23:53:43)を、
再掲させていただきます。

これからも、新型インフルエンザに関する
詳細が伝わり次第、
このブログ上でもアップしていきます。

いまは、あくまでも“発生疑い”の段階であり、
“発生”ではありません。念のため。


***再掲***


南関東エリアの大地震
(マグニチュード6.7~7.2程度)が、
10年以内に起こる発生確率は、30%。
30年以内に起こる発生確率は、70%。
地震の備えは、本区の重要課題である。

もう一つの脅威、
備える必要があるものをあげるとすれば、
新型インフルエンザの流行。

1)流行規模の想定
新型インフルエンザがもし、日本で流行したとすると
医療機関を受診する患者数:約1300万人~2500万人
病原性が中等度(アジアインフルエンザ並み)の場合
入院患者数:約53万人
死者数:約17万人

病原性が重度(スペインインフルエンザ並み)の場合
入院患者数:約200万人
死者数:約64万人

参考:最近のインフルエンザの場合
推定患者数:1000万人~2000万人
死者数(超過死亡数):2400人~15000人

2)新型インフルエンザって
簡単にいうと、「過去数十年に人が経験したことのないインフルエンザウイルスによる流行が生じた時、新型インフルエンザの流行という」(遠い過去に流行したインフルエンザの再来だとしても新型という)
学術的にいうと、「過去数十年に人が経験したことがないHAまたはNA亜型のウイルスが、人の間で効率的持続的なヒトーヒト感染により伝播してインフルエンザの流行を起こした場合をいう」

3)対策は?
一言で言うと、
「早期検知」し、リスク評価を行って、「早期対応」を行えば、社会機能を破綻させることなく終息しうる。

4)新型インフルエンザは、どうしてできるの?
①鳥インフルエンザ自体の遺伝子の変異で、ヒトに感染しやすいタイプに変身
②豚が鳥インフルエンザとヒトインフルエンザの両方にかかり、そこで両者のウイルスが合体し、ヒトに感染しやすいタイプに変身
③ヒトが鳥インフルエンザとヒトインフルエンザの両方にかかり、そこで両者のウイルスが合体し、ヒトに感染しやすいタイプに変身

5)新型インフルエンザが猛威を振るうと社会機能破綻は?
①医療機関は混乱
②労働力が失われる
③ライフライン(電気、ガス、水道、電話、鉄道など)がストップ

6)医療面での対策は?
①第一段階(他地域の発生)
発熱相談センターの設置

②第二段階(その地域にも発生)
発熱外来設置
要観察例は感染症指定医療機関に入院。

③第三段階(患者増加)
軽度→自宅療養
重度→病院で

④第四段階(患者数膨大へ)

⑤第五段階(流行終息期)

7)感染症の社会的な対策
①感染症予防の情報提供
②不要不急の外出を避ける
③医療機関へのかかり方
④発熱センターの電話番号
など、
住民に情報提供すること。


***再掲以上***


コメント (2)
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