朝日新聞夕刊に、築地市場関係の記事が、一面トップで出ていましたので、転載します。
*****以下、朝日新聞******
築地市場、年末年始の競り見学禁止へ マナー違反絶えず
2008年12月11日13時0分
冷凍マグロ卸売場の一角に設けられた見学エリアに集まる観光客ら。外国人の姿が目立つ=4月、東京都中央区の築地市場
外国人観光客らに人気の東京都の魚河岸・築地市場で15日から、マグロの競りの見学ができなくなる。年末年始で市場関係者の出入りが激しくなることに加え、見学者のマナーの悪さから、業務に支障が出る恐れがあるためだ。当面、来年1月17日までの予定だが、それ以降、再開するかどうかは未定だ。
築地市場の冷凍マグロの競り場は正門から入って一番奥にある。競りは、市場の開いている早朝5時半ごろから始まる。約2千本のマグロが並び、卸売業者の声が飛び交い、競り落としていく風景は、観光客にも人気のスポットの一つだった。
築地市場を運営する都によると、立ち入りを禁じるのは、見学者エリアが設けられていたマグロの競り場を含む卸売場全体。仲卸業者の売り場や、飲食店などが集まる「魚がし横丁」は対象外になっている。
都は10月までに147カ国の在日大使館や、主な旅行業者に、見学禁止の措置を通知。制限期間中は、都職員が毎日交代で巡回し、臨時のガードマンを増やす予定だ。
市場見学の外国人はここ2、3年急増し、1日500人訪れる日もあった。しかし、競りの最中にカメラのフラッシュをたき、進行に支障が出たり、魚を手で触ったりとマナー違反が絶えなかった。マグロに抱きついて記念撮影をする人もいた。場内を走るフォークリフトとの接触事故も起きていた。
都は4月、それまで制限のなかった卸売場への立ち入りを原則禁止にした。代わりに冷凍マグロの競り場に50平方メートルほどのロープで仕切ったエリアをつくり、午前5時から6時15分までに限って競りを見られるようにした。5カ国語で注意事項を書いたパンフレットも用意したが、それでも、森本博行・築地市場長によると、「ベビーカーを押して入場するなどマナー違反はなくならなかった」という。
最近の円高の影響もあり、外国人見学者は減っているものの、年末年始の繁忙期の見学を全面禁止にすることで市場関係者の考えが一致。森本市場長は「不特定多数の人が出入りすれば、食品衛生上の問題もある。できれば入ってきてほしくない」と話した。
ただ、年明けからの対応は未定で、業者の中には、「せっかく遠くから来たんだから、業務に支障がないならいいんじゃないか」という声もあるという。(根本理香)
***以上、転載終わり****