「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

“思い”をもった建築家の皆様へ

2007-09-04 09:15:37 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
 私の住んでいる街には、「築地市場」という日本の台所、世界一の水産物取引高を誇る卸売市場があります。

 昭和10年の開場から71年が経ち、手狭なのと老朽化のため、再整備が考えられています。近くの豊洲というところへ移転する計画です。しかし、その土地が大変問題があります。もともと都市ガス工場があった土地で、多量の汚染物質(ベンゼン、ベンゾピリン、シアン化合物、ヒ素等)が土壌に含まれています。生鮮物をあつかう市場をこの土壌の上につくるのは論外であると都民の世論は反対(毎日新聞2007/08/10約7割移転反対)しているのに、移転計画は無理やり進められています。平成24年度移転ということで、計画が進められている状況です。

 一度は、現在市場のある築地での現地再整備の案がありましたが、それが無理ということで廃案になりました。(それがどのような計画であったか、都が計画した現地再整備の計画案を資料請求いたしましたが、存在しないと断られました。)東京ドーム6個分(約23万平方メートル)という広さであり、私は、素人ながら現地再整備の計画立案は可能だと考えます。

 私は、“思い”をお持ちの建築家の皆さんに、是非、築地市場の現地再整備の街づくり計画立案をお願いしたいと考えます。計画立案までは行かなくても、再整備がこうすれば、可能であるよというお話だけでも聞かせてほしいのです。

 71年の歴史がある市場とその周辺には、場外市場、江戸前寿司、波除(なみよけ)神社と築地本願寺、マグロのセリ、ターレという運搬車にのり体をはって働く仲卸の人たち等等、『魚河岸文化』という大切な日本の文化があります。最近は、外国人観光客もここ築地を訪れ「世界のTsukiji」として注目を集めるようになっています。移転すれば、その文化は消えるでしょう。

 日本の大切な文化を決して消してはならないと思っています。私は、この日本の文化を絶対守りたいです。

 築地市場を守るには、豊洲移転計画への対案「現地再整備計画案」が絶対に必要です。どうかお力を貸してください。よろしくお願い申し上げます。

中央区議会議員
小坂和輝
kazuki.kosaka@e-kosaka.jp
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さらなる病児保育事業の充実を目指し、新事業開始

2007-09-03 10:35:31 | 各論:病児保育
病児保育事業は、
さらなる充実を目指すと、
お約束をしておりました。

院内スタッフの増員、マニュアル作成の
準備期間を経て、
この度、新事業を開始いたします。

新事業名:病児お迎えサービス

『病児お迎えサービス』とは、幼稚園・保育園へ行っているお子さんが急に熱が出てしまいお迎えに行かなくてはならい状況の時、親御さんに代わって病気になったお子さんを当院スタッフが、保育園から責任をもってお預かりし、保護者様の代理受診後に1日お預かりするシステムです。

1.対象 
中央区内の保育園・幼稚園に通われている子ども

2.料金
お迎え料は、2,000円です。 
※別途料金 タクシー代(当院~目的地往復分)
*持ち物で足りないものが必要な場合は、レンタル料が発生します。
 (例 おむつ・バスタオル・飲み物・御飯(おかゆ)・お手拭き)

3.送迎方法
原則としてタクシーで送迎いたします。
(交通費は、実費負担とさせて頂きます。)

4.利用日及び利用時間
月曜日~金曜日  午前9時00分から午後5時30分

5.その他
対象疾患や、持ち物は、当院実施の病児保育と同じです。

以上、

このサービスの意図は、
「保育園等で熱を出した。親が呼ばれる。
親もすぐには都合がつかず、
熱の子は、ずるずる保育園にいる。」
そのような状況に陥ることなく、
すぐに子どもに病気の
療養環境を与えてあげたく
このサービスを行うに至りました。

子育て支援の一環として、
子ども達によりよい病児療養の場を提供していきたいと考えます。
これからも、さらなるサービスの充実に努めます。

皆様のお役に立てるよう、スタッフ一同がんばってまいります。
どうぞご利用下さい。
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本日9/2 中央区総合防災訓練 無事 終了

2007-09-02 18:56:20 | 防災・減災
本日9/2 中央区総合防災訓練が、あかつき公園を中心に開催されました。

ひとこと、
「他機関連携や要援護者支援など、大切なところに力点を置いたすばらしい訓練であった」と高く評価いたします。

写真は、トリアージ訓練の現場。(テント内、そういえば、夜になったら、電球とかつくのかな?)

特に評価する点や、今後の課題など、感じた点を順不同に述べます。

①評価:手話通訳者の参加
 耳の聞こえの不自由な方を、災害拠点で支援するために、手話通訳者が災害避難拠点に配置されることになり、昨年18年度、手話通訳者と中央区は、そのことの協定を結びました。今回、その手話通訳者のグループが、ブースを出すとともに、防災訓練でも手話通訳を実施。
 今後は、耳の聞こえの不自由な方であると仮定した、トリアージの患者を想定し、トリアージの現場で、手話通訳者が、耳の聞こえの不自由な負傷者と医師との通訳に入ったトリアージという特殊ケースの訓練も入れてもよいかもしれない。

②課題:トリアージの質の向上
 トリアージとは、負傷者に早期治療の必要性や負傷の重傷度を、軽症・中等症・重症の三分類及び死亡にカテゴリー分けする作業。この作業をすることで、緊急に治療が必要な負傷者を即座に治療できる体制を構築できる。
 今回も医師参加のもと、トリアージを行った。実際の負傷者は、メイキャップのプロが、本当の傷らしく傷を体に作り、演技者がその負傷者を演じるという映画・ドラマ並みの迫真の演技の中での訓練。
 結果として、私もトリアージされた後の、中等症の負傷者が行く場所をのぞいた。そこには、重傷者として分類されるべき負傷者が2-3名いらっしゃって、まだ、早く重傷者の場所にうつしてくれと迫真の演技中。
 トリアージは、難しい。少ない時間に多数者を重症度分けするので、判断ミスはあるし、また、中等症と分類されても、時間とともに重症に移行するケースもありうる。
 トリアージの質を上げるために、①今回なぜ、トリアージの重症度分類があやまったかの原因分析、②医療者は年に一度ぐらいはトリアージ訓練と心肺蘇生訓練を受けるなど日頃の技術向上、③トリアージということを災害時はうけるということの一般人への周知、④今後は、一度診たら終わりというのではなく、重症度が誤っていたものを発見し、行くべき重症度のところに重傷者を運ぶというトリアージを完璧にするという訓練の質の向上。(搬送先での再トリアージ)などを取り入れていくべきであると考える。

③評価:地震体験
 (高価な)起震車を中央区も購入。地震は体で覚えなくてはならない。今後、子育て支援の広場、児童館、学校、自治会・町会など、いろいろなイベント・さまざまな場所に出向き、体で地震体験をすることで、地震のへの備えを喚起する手段としてフル回転させていただきたい。

④評価:町会・自治会などの地域防災拠点組織の積極的参加
 地域の防災拠点委員会も順調に機能してきた手ごたえを感じた防災訓練であった。すなわち、地域主導で、要支援者の車椅子介助で避難する訓練ができていた。また、ある防災拠点委員会では、そろいのジャンパーなどをつくり、なおかつ背にはその人物の役職を記入(例えば委員長、副委員長、渉外班、食量班班長など)。これは、災害時には非常に役立つ。その人がどういう役の人かがわかれば、動きがスムーズになるはずである。
 ちなみに医師会も赤いジャケットに大きく医師と書いたそろいのジャケットを着用し、わかりやすく示していた。

⑤評価:メリハリのついた総合防災訓練
 8:30集合の9:00から開始で12:00までの訓練。①避難訓練の時間(住民避難訓練、関係機関連携訓練) ②啓蒙の時間(各種ブースを回ったり、起震車体験、消火器体験、煙体験、AED体験など) ③警察、消防の実演 ④炊き出し訓練(おなかもすいた昼前にご飯とトン汁を参加者にふるまう)とポンプ奏法見物で一休み
と訓練の内容を明確にし、メリハリの着いた訓練であった。

⑥課題:京橋地域のみの参加
 今回は、京橋地域中心の訓練。区全体の組織が集うということがない点や、各地域はこのような大規模訓練は3年に一度程度になってしまう点がある。場所の制約もあり、中央区では全体訓練は難しいだろうが、各地域(京橋/銀座・日本橋・月島/佃)を回ったとしても、他の地域の防災関係者は毎年そろうようにして、全体の顔を毎年見る形にしておいた方がよいのではないかと考える。災害は、全中央区に起こるわけで、中央区全体でわが区を守るという顔の見える関係を保持するために。

⑦課題:一人暮らし高齢者への支援
 防災グッズ(高温探知機・煙探知機など一つ約5000円)の無料配布なども考えてもよいかもしれない。
 高齢者は一人ではつけることができないので、中央区シルバー人材センター等を利用し、町会ごとに日を決めて設置を実施するなどするとよいかもしれない。

⑧課題:耐震診断と耐震補強
 月島など中央区には長屋など木造も多い。耐震診断をし、耐震補強もするにあたり、助成制度の周知と実際の耐震補強の積極的な働きかけが必要。

⑨評価:倒壊度評価のボランティア
 災害が起こり、壊れかけた住居の安全性を建築士がボランティアで診断をつける制度がある。周知を。
 災害後、壊れかけた住居に荷物をとりに入り、倒壊して二次被害にあうのをなくすことが出来るはずである。

⑩評価:ペット対策
 ペットの避難も想定すべきであり、区はペット用の避難所も用意。今回の訓練でも獣医師も参加。

⑪課題:消防団と住民との連携
 今回の訓練でもそうだけど、消防団と地域の自治会・町会との連携が少ないように感じる。消防団は、地元密着なのだけど。

⑫評価:消防ボランティアの多数の参加
 消防団ではないが、災害時にボランティアとして負傷者の搬送などに積極的に多くのボランティアがきちんと資格証を首にかけ、参加。ボランティアの力が心強かった。

⑬評価:河川輸送にも重点を置いた訓練
 中央区の場合、川を有効に活用する必要があるし、また、橋が落ち、川が支障になることがあり、河川を頭に入れた訓練が必要。

⑭評価:中央区の学校や公共機関は、すべて耐震診断を済ませ、耐震工事済みという
 聞いた話であり、行政の確認はまだであるが、中央区は、中央区の学校や公共機関は、すべて耐震診断を済ませ、耐震工事済みという。
 災害時には、公共機関・学校は、安心して避難に耐えうるという。

⑮課題:さらなる住民参加を!
 地域の自治会・町会の防災拠点委員会メンバーの方々は、積極的に本日の訓練に参加したと思われます。では、自治会・町会に入られていない住民はどれだけ参加していたでしょうか?災害弱者と考えられる方は、すべてのプログラムは難しいにしても、どれだけ参加していたでしょうか?子ども連れの参加、高齢者の参加、障がい者の参加はどれだけあったでしょうか?
 参加を求める広報はどんな感じで行われたのでしょうか。積極的に参加を促す手段は他になかったのでしょうか。
 もっともっと多くの地域住民の参加を促す方法を考えて行くべきだと思います。

⑯課題:反省会はどのような形で?
 連携機関一同に会した反省会はするのだろうか?

⑰課題:わが身を正せ
 災害時は、議会局を中心に、中央区議災害対策本部を設置することになっている。
 行政の災害対策をチェックするだけでなく、われわれ議員も、中央区そして中央区民に何が出来るか、全議員30名で意思疎通を図っておかねばならない。
 災害時に、議員が有効に動けること、特に関係機関同士の調整も含め、あると思われる。
 

以上、

 9月に入りましたが、残暑厳しい中、防災訓練に参加された地域住民の皆様、参加協力下さった関係機関の皆様、企画運営された中央区行政の皆様、本当にお疲れ様でございました。
 防災訓練終了後、顔は知らずとも、訓練を作っていった方々と、「お疲れ様!」と自然と声を掛け合った。地域の力を感じつつ。
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教育の基本

2007-09-02 03:37:02 | 教育
今、本読んでいたら、とても大切なことに、
であったので、忘れないうちに
書置きしておきます。

教育の古典『エミール』より

“他人と比較するな。
つねに前日の自分と比較することを忘れるな。”

教育を受ける権利を有効に守るために、
教育を義務付けたはずの義務教育が、
文字通り義務付けられた教育になる国(『社会認識の歩み』内田義彦著)
にあって。。。。
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難病の在宅ケアの現場

2007-09-01 16:48:26 | 医療
在宅療養を可能にするには、
多職種の連携が必要である。

色々な問題が山積みになった現場である。
本日9/1、在宅医療の現場を見て、感じたことを書いてみた。

①介護・看病するもののレスパイト
24時間365日、家族は付きっ切りになることが多い。
家族は、時にはゆっくりしたいことがある。
日中の何時間かでもあれば休まる。
家族が一息ぬくことができる、レスパイトのための、
入院や療養所があればよいが、なかなかそうはいかない。
家族の代わりが出来るヘルパーもなかなか見つかりにくい。

②難病医療の医療器具の貸与制度
人工呼吸器をつけて、自宅で介護する場合もある。
この場合、人工呼吸器自体や、
体の中の酸素濃度を計るパルスオキシメーター、
医療器具やモニターが、あればより安全な介護看護が出来る。
家族が買うには、高価である。
行政による貸与制度などがあると助かるであろう。

③在宅療養への訪問理学療法士
呼吸機能訓練法、はい痰など、在宅療養中のところへ、
訪問の形で理学療法士が通えることができるなら、
療養の質がより向上できるはずである。
ただ、人材面で、ここまでのサービス提供は難しい現実がある。

④介護点数枠
訪問介護・看護の認められる点数が決められている。
一律ではなく、個々の家庭のケースで、どうしてもという場合、
医師意見書をもって、審査会で審査の上、制限点数を増加させることが、
できるようにして行きたい。

⑤緊急通報システム
 年老いた家族が、介護・看病する場合、その家族自体に何かある場合があるかもしれない。その家族になにかあって、介護・看病するものが、人工呼吸器を使用していた場合、共倒れになってしまう。このような時や、介護・看病する家族ひとりでは、どうしようもならないとき、緊急通報システムを利用したいものである。これを押せば、消防署や、近所の人につながり、助けが入るように。
 あらたな地域創りの中に、緊急通報システムで、駆けつける人が近所に現われる地域になればよいと考える。それは、近所の知り合いでも、近所の消防団員でもよい。救急車到着よりも、すぐに駆けつけられるかもしれない。
 昔は、普通にやっていたことができにくくなってきた。だから、もう一度、助け合いシステムを入れるところから始めるのである。

⑥災害時の対応を考えること
 災害時の対応も考える必要がある。人工呼吸器は、24時間ほど、外部バッテリーでもつが、電気復旧や、人工呼吸器のある場所まで24時間以内にいけることはまれ。手動で、人工呼吸をできるよう、家族周りの人は、心がけておく必要があるかもしれない。
 また、災害の時、地域の人が、逃げるに当たって、援助を必要とする人というのを頭にいれ、援助できるように、災害前からリストに入れておく必要がある。

⑦嚥下機能
 飲み込みが落ちてくるケースがある。飲み込みの機能(嚥下機能)をきちんと評価し、水ではなくとろみをつけるとか、一度の与える量をどれ位にするとか、ベッドは何度にあげるとか、頭はどちら向きがよいとか、チューブで栄養をいれるとか、方策が立つ。きちんと評価しなくては、飲み込みを誤って、肺にいれて、誤嚥性肺炎が起こりうるので、注意が必要である。


以上。
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マクロとミクロ

2007-09-01 03:28:10 | メディア・リテラシー
政治をする場合、私の一生悩むであろうテーマを、
本日8/31、日経の夕刊のコラムが取り上げていたので、
転載したい。

東京大学教授 吉川洋氏の文章。

題して『マクロとミクロ』

***コラムより***
 象は大きい。蟻は小さい。幼い子供でも知っている素朴な体験から始まるマクロ(大きい)、ミクロ(小さい)という区別は、様々な学問で重要な役割を果たしている。
 「マクロ」は単に大きいだけではなく、多数の構成要素(ミクロ)から成る。むしろ大きさそのものはマクロにとって相対的で二義的ともいえる。バクテリアは肉眼では見えない小さなモノだが、多数の分子から構成されているので、分子をミクロとすればマクロというわけだ。
 私たちはマクロをどのような方法で理解すればよいのだろうか。ミクロの動きを正確に捉えて足し合わせれば良さそうなものだが、それではうまくいかない。マクロを構成するミクロの要素の数があまりに大きいからだ。しかもミクロの動きはいるでも「揺らぎ」を持っている。給料も価格も変わらなくても、わたしたち一人一人が昼食に何を食べているか、ミクロの選択は日々揺らいでいる。
 ミクロの動きを正確に追うことは止めて、マクロを統計的に把握する。こうした方法は物理学で始まったが、明確な意思を持って行動する人間の社会を、あたかも分子の集まりと同じように扱うことは果たして有効なのか。当然の疑問に対して、寺田寅彦は「物質群として見た動物群」(1933年)というエッセーで「イエス」と答えた。
 残念ながら経済学の世界ではこうしたマクロ特有の方法論が未だ受け入れられていない。同じ論文で寅彦は書いている。「科学の進歩を妨げるものは素人の無理解ではなくて、いつでも科学者自身の科学その物のの使命と本質とに対する認識の不足である。」深く味わうべき言葉だと思う。

***コラム終わり***

 例えば、“健康になろうとする行動”について考える。
 区民のひとりひとりの健康になろうとするための行動は、「ミクロ」である。
 それを、行政では、中央区民の健康行動として「マクロ」にとらえて表現しなくてはならない。それは、区民代表者の声を聞いたり、アンケートや健診データ、検査データを集計し、統計処理して(平均化するなどして)、中央区民の“一般的な”健康行動を「マクロ」に出す。
 「マクロ」に出した健康行動が、ひとりひとりの「ミクロ」な健康行動にどれだけ当てはまったものになるのかが、行政の腕の見せ所。
 ただ、出したから終わりというのではなく、出したものと各個人との差を検証し、実態にあわしたものに変えていく努力をしなければならない。区議もまた、一人ひとりの声を聞き、マクロとの差を明らかにし、差を縮める努力をしなければならない。
 中央区行政がこれから、区民のひとりひとりの健康行動を分析してだしたマクロな健康行動を参考にして、健康プラン、食育プランを立てていく。是非、マクロのこの部分が当てはまらないとかいう声を、届けていただきたい。


 なんでもそうなのである。
 中央区の子ども達の勉強は?
 中央区の親御さんの子どもの勉強への考えは?
 中央区民の病気療養での希望は?
 中央区民の食の安全への関心は?
 中央区民の日本の食の台所「築地市場移転問題」への考えは?
 中央区民の環状二号線地表化への考えは?
 中央区民のボランティア活動は?
 中央区民の病児保育事業への希望は?
 
 
 多数決が、マクロでもないと思う。
 組織の代表者が言ったからといって、その組織のマクロを正確に捉えているとも限らない。
 安易にマクロを設定していないか、常に反省したい。

「ミクロひとつひとつの丁寧な分析の上に立って、マクロを出す」ことは、
「何事も現状維持の力が働いている、その現状維持の力に勝つ」ことと、
「これからの社会を変えるのは、人の輪である」ということともに、
 政治における私の課題である。

 
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8/31 第2回 健康中央21推進委員会 開催される

2007-09-01 02:30:00 | 医療
第2回 健康中央21推進委員会が、
8/31金 午後6時30分から
中央区保健所2階大会議室で開催された。

傍聴者として、出席してきた。
医療保健福祉関連の計画策定に関しては、
医師としての専門家の目で分析していく
責任が私にはあると感じている。

まず、この委員会の運営自体の感想。

①欠席者が多すぎる。
学識経験者3名中の1名欠席。
医療関係団体6名中の3名欠席。
福祉・教育関係団体8名中の2名欠席。
どうか、委員に選ばれた方は、休まないようにお願いしたい。

②委員会での活発な意見交換がほしい
意見交換が活発になされたかというとそうではない。
せっかくの場である。
今日の内容は、専門的な統計も多く、難しくもあったから、しかたがないというのもわからないではない。しかし、行政側が準備した資料が読まれるのを聞いて、それで終わりというのではなく、なんでも言っていいのではないだろうか。間違いを恐れてといっても、すくなくとも一人の意見ではあるのであるから、言ってよいと私は思う。積極的にご自身の分析を言われる方がいらっしゃった。
言うことから、なにか、新たなひらめきが生まれるのだと思う。

③活発な意見交換が生まれるような努力が望まれる(含む パブリックコメント)
議題・資料は前もって委員に送り、分析しておいてもらう。また、一般区民をもっとたくさん応募して、会に出席していただいたり、パブリックコメントを受け付けるようにする。

④医学統計の専門家
私も数学や論文を書く時に泣かされたのが、統計学。数字が出て、ただ大きい小さいでよろこんでいられない。統計上は、同じ大きさであり、差がでないことが多々ある。統計の専門家の存在は欠かせない。行政では、統計処理はどうしているのだろうか?


⑤細かい気づいた内容
細かい気づいた内容をメモ程度に忘れないよう書き記す。
私自身の分析が甘いところがあるかも知れない点を、どうかご容赦願いたい。
分析を入れ、文章を今後訂正する可能性もあり。

1.年齢調整死亡率は、男女別のデータもほしい。

2.23区間接年齢調整死亡率で高いがんによる死亡率
23区間接年齢調整死亡率で、23区中、中央区の女性では、肺がん死亡率ワースト1位、乳がん死亡率ワースト1位、子宮がん死亡率ワースト5位。中央区の男性では大腸がん死亡率ワースト4位。なぜ、中央区で特徴的に高いのか、それは間接年齢調整という処理が、中央区の人口構成・規模では不利に働くのか?それとも真実なのか?がん死亡率の高い理由の分析が必要。

3.乳児(生後1年未満)の死亡率
平成17年の死亡数は、出生841人に対して2人。(1000人中2.3人)統計として、意味があるのかどうか。死亡数が少ないが故に、死亡原因も明らかにしてもよいかもしれない。

4.歯の状態
年齢別現在歯数、80歳のデータがない。80歳の健診が存在しないからではあるが、「80歳になったも20本の歯」(8020運動)展開しているので、80歳での状況が何らかの形で、わかるようにしたい。また、高齢者の場合、歯の数だけでなく口腔内の機能の評価が必要。

5.学年別肥満傾向の割合
数値が、男子 小6 6.5 が 中1 0.6と落ちている。これは、真実を表していない気がする。なぜ?学校医の目に依存した現象なのだろうか。

6.80歳の低体重
80歳で低体重の割合が増えている。高齢者の低栄養は、今後考えるべき課題かもしれない。

7.医師の評価基準の差
健診は、保健所であれ、個々の医院であれ健診を行う医師により、評価基準がわかれる場合がある。統計をとるのであれば、評価基準の標準化も必要かもしれない。

8.65歳の平均余命、65歳の健康寿命
このデータは、高齢者施策の評価に重要なものかもしれない。この数値を伸ばすこと、とくに健康寿命をのばすことが、一番の数値目標になるのではないだろうか。

今のところ(2007-09-01 02:30:00)、以上。

次回第3回委員会は、10月下旬開催予定。
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