「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

不登校 寿司がいやなら、なんにする?

2007-09-22 03:18:22 | 教育
みんなの子育て広場 あすなろの木に、
金曜日こられる
チャイルド・ライフ・スペシャリストの
藤井あけみ氏と、不登校の話をした。

印象的だったのは、次のたとえ話。

彼女とどこか食べに行こうとしたとする。
「お寿司にする。」
彼女が、「いや。」という。
当然、次の言葉は、
「じゃ、何にする?」である。
「お寿司でなきゃ、絶対ダメだよ。」は、言わない。

学校に置き換えると、
「学校に行く。」
不登校の子が、「いや。」という。
次の言葉を、
「学校行かなきゃ、絶対ダメだよ。」
になってしまっているのが、多くのケース。

そうではなくて、
「じゃ、何する?」で、
よいのかもしれない。

そのうち、
自分のスタイルの勉強を見つけて、
また、勉強をしはじめるのである。
自分のスタイルの道を見つけて、
進み始めるのである。

海外経験の長い藤井氏は、
カナダの場合を言っていたが、
あんまり学校を不登校の子に
押し付けないらしい。
フリースクールのメニューなんかを多く提示し、
それに行ってみる。あわなきゃ、家で過ごす。
そんな繰り返しを、するのだという。

日本は、結構、学校行かなくてはという感が、
強いのかもしれない。


学校には、学校医が医師として必ずいる。
学校医は、不登校に係るポイントは、どんな点か。
よくまとまっている解説があったので、
抜粋する。

石谷暢男氏(石谷小児科医院/鳥取県鳥取市)のまとめ。

『学校医として不登校に関わる際のポイント』
1.不登校児童・生徒が発生する前から医療、教育、福祉、司法のネットワークを作っておく。

2.機会あるごとに、不登校傾向のときの症状、不登校についての一般的な対応、支援について学校関係者、保護者に共通理解を促す。

3.不登校児童・生徒が出現したら、養護教諭、担任、スクールカウンセラーなど学校関係者と不登校児童を支援する会を立ち上げる。

4.学校関係者へも、「指導」ではなくあくまで「支援」というスタンスでの対応を心がけるよう十分に話をする。

5.本人ばかりでなく、家族も自責の念に駆られたり、強い不安を抱くことが多いので、家族システムを支援する体制を作る。

6.不登校児が出現すると、一生懸命で誠実な担任ほど精神的ダメージが大きいので、学校関係者で担任が問題を一人で抱え込まないように支援体制を構築する。

7.家族の了承があればかかりつけ医と連絡をとり、器質的疾患の鑑別および診療も含め、支援方法を模索する。

8.期間を区切った方針を立てて、最初は数日から一週間、落ち着けば2週間から一ヶ月ごとに話し合いを行い、治療方針を確認する。

9.軽度発達障害(注意欠陥/多動性障害、学習障害、高機能自閉症、アスペルガー症候群)の2次障害および3次障害としての不登校も少なくないので、疑われた場合には、知能検査(WISC-IIIなど)の施行可能な施設へ連携がとれるようにしておく。

以上。


中央区の不登校のケース、一人ひとりに、
十分な支援体制が提供されていると思うが、
そのことを確認していきます。
コメント (1)
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