孔子、孟子の教えが政策として実現されるならば、政治家も市民も実践するなら、どんなに豊かな国になるだろうかと今まで思ってまいりましたが、それが行われない構造があるのだいうことに気づかされました。
福沢諭吉の儒学に対する批判も、そのあたりが関連しているのかもしれません。
『「文明論之概略」を読む』(丸山真男著、岩波新書)を読み進めているところですが、非常に気になった箇所なので、メモとして書き残します。
まちづくりにおいて、都市計画法がネックになって、どうしても無理な再開発がなされていく現場を多々見てまいりました。
このたび、都市計画法等の法律改正を踏まえて、衆議院選挙立候補予定者に対して、「景観と住環境を考える全国ネットワーク」の皆様が公開質問状を実施いたしました。
その回答が以下のホームページで公開されていますので、ご紹介いたします。
⇒ http://www.keiju2008.net/enquete/
衆議院選挙の投票のひとつの指標にお役立ていただけましたら幸いです。
ただ、回答が少ないのは、残念です。
****アンケート実施の内容***
突然、住宅地に高層マンションが建築され、緑と陽光がなくなる。見晴らしのよい景色が奪われる。あるいは歴史的文化的な景観が相談もなしに変更される。
主体であるはずの地域住民が全く関与できないところで開発計画ができあがり、環境を激変させています。そのため、開発紛争が全国各地で続発し、裁判で争われています。
この背景には、現行の都市計画法・建築基準法が土地建物の開発を適切に制御できないでいる現状があます。安心して生きられるまち・歴史や文化を大切にするまちは国民の願いであり、都市計画法・建築基準法の抜本的改正が必要だと私たちは痛感しています。
人口減の局面を迎え都市の拡大の時代は終わりました。今後10 年、20 年先を見据えた都市政策の見直しが必要です。そこで、次の点についてご見解をお伺い致します。
以下の質問事項について賛成・反対に○を付け、理由等のコメントがあれば簡単にご記入ください。
多くの有権者に紹介したいので、
ご回答は、8 月5 日までにお寄せください。
なお、ご回答の発表は、記者発表の後、当会のサイト(http://machi-kaeru.com/)
及び当会会員のホームページに掲載させて頂きます。
回答は以下のファクスにお願いいたします。お送りいただいたファクスをそのままP D Fにして公開する予定です。
FAX 03-6380-8812
お問い合わせ 政策アンケートチーム 03-5215-5516
景観と住環境を考える全国ネットワーク
http://www.machi-kaeru.com/ 510@machi-kaeru.com
〒162-0825 東京都新宿区神楽坂3-2-5 SHK ビル4F
以下の質問項目について賛成・反対に○を付け、理由等のコメントがあれば簡単にご記入ください。
選挙区 | お名前 |
1 都市計画やまちづくりに関する地方分権を徹底することについて。
(現行法では都道府県や国の同意等が必要であったり、予算的な制約があったり、基礎自治体への分権が徹底していません)
賛成
反対
その他(自由記述)
2 都市計画・建築規制に関する自治体の条例制定権を明確にすることについて。
(現行法では、自治事務であるとされていますが、自治体が法律の趣旨と異なる条例を制定することができるか明確にされていません)
賛成
反対
その他(自由記述)
3 まちづくりの過程への住民参加を保証することについて。
(現行法では、住民が意見を述べる機会が極めて不十分であり、意見を述べても応答が保証されない、などの問題があります)
賛成
反対
その他(自由記述)
4 建築確認制度(含民間確認制度)を廃止し、自治体による許可制とすることについて。
(現行法では、建築法規に適合してさえいれば建築確認を認めざるを得ない上、民間機関が確認できることになってから、社会常識に反するような確認が横行し、自治体のまちづくりを阻害しています)
賛成
反対
その他(自由記述)
5 市民参加によるマスタープランの策定で、都市計画・開発計画を拘束できるようにすることについて。
(現行法は、まちづくりより開発が優先し、乱開発を招いています。マスタープラン作成には十分な市民の意見が反映されておらず、さらにはそもそもマスタープランに反するような都市計画や建築計画を規制できません)
賛成
反対
その他(自由記述)
6 まちづくりに関する一連の規制緩和施策(容積率規制や斜線規制の緩和制度など)の弊害をふまえ、見直し作業をすることについて。
(ここ15年、様々な容積率の緩和制度や斜線制限の緩和の制度が創設され、これが多くの紛争の火種を撒いてきました)
賛成
反対
その他(自由記述)
ご協力ありがとうございました。
ファクスで送信をお願いします。Fax:03-6380-8812
事務局使用欄
*****以上******
区では現在、平成18年3月に策定した「地域との協働指針」に掲げた理念を実現し、実り豊かな協働活動を展開させるため、中央区協働推進会議(学識経験者や区内団体代表など)において、その具体的な方策について検討しています。
このたび、中間報告が答申されましたので、その概要をお知らせするとともに、区民の皆さんからのご意見を募集します。
募集期間
平成21年8月1日(土曜日)から平成21年8月21日(金曜日)
中央区協働推進会議中間報告 PDF・696KB
住所、氏名(団体名の場合は代表者名を含む)、年齢、電話番号等の連絡先を明記し、郵送、ファクスまたはホームページよりお寄せください。
なお、提出されたご意見及び記載内容は個人情報を除き公表する場合があります。
※個別の回答は行いませんので、あらかじめご了承ください。
(1) 郵送の場合
〒104-8404
東京都中央区築地一丁目1番1号
区民部地域振興課協働推進主査あて
(2) ファクスの場合
03-3546-2097
区民部地域振興課協働推進主査あて
(3) ホームページによるご応募はこちらから
中間報告については、下記の場所においても配布しています。
区役所 1階情報公開コーナー 7階地域振興課
日本橋特別出張所 1階
月島特別出張所 1階
NPO・ボランティア団体交流サロン事務室
配布時間
午前8時30分から午後5時00分まで
(NPO・ボランティア団体交流サロン事務室は午前10時30分から午後7時まで)
※ただし、区役所閉庁日、施設休館日は除きます。
【問合せ先】
地域振興課協働推進主査
電話 03-3546-5686 ファクス 03-3546-2097
*****以上*****
ある方を通じて、建築家 池田武邦氏のことを教えていただきました。
日本初の超高層・霞ヶ関ビル(1968年4月12日竣工、地上36階、軒高147m)を設計された方です。
今は、九州の海岸沿いで藁葺きの家に住まわれているとお聞きします。
無闇やたらに超高層が都心に増えています。
本当にそれでいいのと、今一度考える必要があるのではないでしょうか。
その超高層ビルは、大震災の時、本当に大丈夫なの?小さな地震の揺れに伴う微細な構造の破損の積み重なりに本当に対応できているの?
環境負荷はかからないといっておきながら、そのビルを建て替えるときは、どれだけ大きな環境負荷がかかるの?ものや人が上下に行き来するわけであり、低層であればかからなかったエネルギー消費が、起こっているのではないの?
ビル風の風害は、実は、大きな害とみなして、きちんと評価していく必要があるのではないの?
超高層ビル自体の建て替えという先の先、孫の代までのことを本当に考えているの?
超高層で生活するひとの心への影響は、本当にないと言っていいの?
私自身、さまざまな疑問・不安を抱いております。
是非とも、池田氏のお話をお伺いしてみたいと願っています。
最近、西日本新聞『聞き書きシリーズ』で、池田氏の特集が組まれていたようです。
⇒記事の一部が見ることができます。
都市計画に関心のある方は、必見です。
http://files.me.com/catallaxy/jee2le
*****西日本新聞より*****
6面に掲載の聞き書きシリーズは4日から、建築家・池田武邦さん(85)の「超高層から茅葺(かやぶ)きへ」が始まります。
1968年4月、東京・霞が関のオフィス街に日本で最初の超高層ビル「霞が関ビル」が誕生しました。設計の中心メンバーが池田さんでした。地上36階、軒高147メートル。首都にそびえ立った霞が関ビルは、地震国・日本に超高層建築時代を切り開き、高度経済成長のシンボルともなりました。
その間に日本設計事務所(現・日本設計)を設立。建築の近代化を目指し、ひた走ります。太平洋戦争で海軍兵学校のクラスメートの過半数を亡くした池田さんの胸の内には、日本復興への貢献、の一念がありました。
71年には新宿副都心一番乗りで京王プラザホテル(地上47階、軒高170メートル)が完成。74年完成の新宿三井ビル(地上55階、軒高210メートル)も手掛け、その50階にオフィスを構えて日本の超高層設計をリードしていきます。
ところが絶頂期のさなか、ある体験を契機に近代技術文明に疑問を抱きます。近代合理主義に基づいた池田さんの設計思想は180度転換し、人と自然との共存が最大のテーマになりました。以後、長崎県佐世保市のハウステンボスの設計や日本固有の文化に基づいた地域づくりに情熱を注ぎます。
神奈川県藤沢市で育ち、東京で活動してきましたが、現在は長崎県・大村湾の岬に建てた茅葺き屋根の家で大半を過ごしています。敗戦から復興、高度経済成長、そして科学技術と自然文化の葛藤(かっとう)。戦後日本の歩みそのものといえる池田さんの軌跡を聞き書きでたどります。
聞き手は原田正隆・長崎総局長です。
=2009/05/03付 西日本新聞朝刊=
******以上終わり****
さまざまなメディアで、昨日の「豊洲汚染土壌コアサンプル廃棄処分の差し止めを求める訴訟」提起の記事が取り上げられていました。
私は、都の態度がとても疑問です。「当たり前のことがなぜ、なされないの?」という疑問です。
科学の分野では、導き出された結果の“再現性”や“検証”はとても基本的で大切なことです。
科学的な思考に立つなら土壌コアサンプルを廃棄処分するという結論は導くことはできないと考えます。
この訴訟を契機に、いままで都民・区民の皆様や、地元中央区や市場関係者が求めつづけてきましたが、まったく実現の糸口をみつけることができなかった「公開討論会」を、法廷という場で、もつことができればと思います。
****朝日新聞8/12 社会面****
仲卸業者ら、都を提訴
東京都中央区の築地市場の移転先とされている豊洲地区(江東区)の土壌汚染問題で、移転に反対する同市場の仲卸業者など14人が11日、都を相手にした訴訟を東京地裁に起した。都が汚染調査のために採取した土壌を廃棄しないように求めている。
訴状などによると対象は07年8月~08年8月に同地区の計725ヶ所でボーリング調査した土壌。同地区からは環境基準を超えるベンゼンやシアン化合物が検出された。業者らは、土壌を廃棄すると汚染状況の再検証が不可能となり、そのまま有害物質が放置される恐れがあると主張。安全性が確認できないまま市場が移転されると、そこで働く業者の健康被害を招くことになると訴えている。
都は「訴状が届いていないので、内容について申し上げることはできない」とのコメントを出した。
****朝日新聞以上*****
****毎日新聞8/12
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20090812k0000m040115000c.html
事件・事故・裁判
築地市場移転問題:土壌サンプル廃棄差し止め求め提訴
東京都中央卸売市場築地市場(中央区)の移転が予定されている豊洲地区(江東区)の土壌汚染問題を巡り、仲卸業者や一般都民ら移転反対派14人が11日、都の調査結果は多くの問題があり科学的な再検証が必要として、都にボーリング調査で得た土壌サンプルの廃棄差し止めを求めて東京地裁に提訴した。
原告は、NPO法人「市場を考える会」の山崎治雄代表や消費者ら。訴えによると、都の調査は表層のみで分析も不十分な上、高濃度の発がん性物質検出を専門家会議に報告しなかったと指摘。725カ所から採取されたサンプルは予定地に置かれ、日本環境学会などが開示を求めたが、都は拒否し7月には担当者が口頭で「1~2カ月程度で廃棄する」と伝えたという。
原告側は「証拠隠滅の疑いがあり、移転されれば業者や消費者に危険が及ぶ恐れがある」と主張している。
提訴後に山崎代表は「都は情報を隠ぺいしてきた。食の安心・安全を守るため提訴した」と話した。
移転予定先は東京ガスの工場跡地。都は07年8月~08年8月に土壌調査を行い、有害物質のベンゼンが最高で環境基準の4万3000倍、シアン化合物が860倍検出された。都は10年秋にも汚染土壌の除去を始め、14年12月に新市場を開場する方針。【北村和巳】
▽都中央卸売市場新市場建設課の話 訴状が届いていないので、内容について申し上げることはできない。
****毎日新聞以上****
****読売新聞8/12 都民版****
豊洲土壌サンプル 廃棄差し止め提訴
築地市場移転問題
中央区の築地市場の移転予定先となっている豊洲地区(江東区)の土壌汚染問題を巡り、同市場で働く仲卸業者や都民ら14人が、「土壌調査の検証に欠かせないサンプルを都が廃棄しようとしている」として、都に廃棄差し止めを求める訴訟を11日、東京地裁に起こした。
訴状などによると、都は2007~08年、豊洲の新市場予定地で、約700か所の土壌サンプルを採取。都は、このサンプルをもとに地質の構造図や、有害物質の分布状況を示す資料を作成し、汚染対策を検討する専門家会議に示してきた。昨年から今年にかけ、原告らが、再調査のためにサンプルを保全するよう数回、求めたところ、都は7月、口頭で「近く廃棄する予定」と回答したという。
都中央卸売市場新市場建設課の話「訴状が届いていないので、内容について申し上げることはできない」
****読売新聞以上****
****東京新聞8/12より****
2009年8月12日 朝刊
東京・築地市場(中央区)の移転予定地とされる江東区豊洲地区の土壌汚染問題で、移転に反対する仲卸業者ら十四人が十一日、都に、ボーリング調査で採取した土を廃棄しないよう求める訴訟を東京地裁に起こした。
訴状などによると、都は二〇〇七年八月-〇八年八月、豊洲地区計七百二十五カ所でボーリング調査を行い、土のサンプルを採取。専門業者に委託して土壌や有害物質の分布状況を分析し、汚染対策を立てた。都は土壌サンプルを近く廃棄する方針。
これに対し原告らは「都の調査は精度の保証がなく、第三者による科学的検証が必要」と主張。検証もなく市場が移転すれば、市場で働く業者や消費者の安全が害され、業者の営業権も侵害される、と訴えている。
都は汚染対策を行った上で一四年の新市場開場を目指している。
東京都中央卸売市場の話 訴状を見ていないので、内容について申し上げることはできない。
****東京新聞以上****
****FNN フジテレビネットニュース 8月12日****
築地市場移転問題 市民団体など、土壌サンプル廃棄処分の差し止めを求め東京都を提訴 (08/12 01:28)
築地市場の移転予定地、東京・江東区豊洲の土壌汚染問題で、調査で得られた土壌サンプルをめぐり、市民団体などが、検証のために必要なサンプルを東京都が廃棄しようとしているとして、廃棄処分の差し止めを求める訴えを起こした。
築地市場の移転をめぐっては、予定地の江東区豊洲の工場跡地から有害物質が検出されていて、東京都が「ベンゼンが環境基準の4万3,000倍の値だった」などと会議で報告している。
また、土壌の調査計画の対象外だった「ベンゾピレン」などもデータがまとめられたが、対象外の項目だったため、都は会議では報告しなかった。
このため、市民団体などは「東京都はこの土壌コアサンプルを廃棄しようとしているが、実態調査の検証には必要不可欠なものである」として、廃棄しないことを求める訴えを東京地裁に起こした。
*****FNN フジテレビネットニュース以上****
(前のブログより)
○小坂:時間になりましたので、あと2点だけお伺いさせてください。この質問で終わらさせていただきます。簡単な質問なので、すみません。
1つは、都市計画審議会なんですけれども、議事録を(ホームページ上で)アップしていただけるところの検討はどうなったか。
もう一つは、『中央区のまちづくりと開発の動向』、これは今“3”があるんですけれども、平成15年3月なんです。これ、早急に新たなものをつくって、今後の参考にすべきだと考えるんですが、この2点です。
○田村都市計画課長
都市計画審議会の議事録でございます。
こちらにつきましては、今、他区の状況等、いろいろ調べてきてございまして、ホームページ上でのアップについても、現状つかんでいるところでは11区ほどでそういった対応をしているという状況でございます。ただ、対応の仕方については、それぞれ内容等によって氏名等をどうするかというのは、各区個々個性を持った対応の仕方をしているような状況が見られますので、それらも含めて、本区といたしましても、今後対応について検討していきたいというふうに考えてございます。議事録そのものは公開の対象ということで、いつでもそういった御要請については対応させていただいている状況はございますので、今度使いやすく、見やすくということの観点から、少し研究をさせていただいて対応していきたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
それから、公社のほうで作成しております今の図書の件でございますけれども、実は作成をいたしてございますけれども、13年以降の状況について、今、それを有料で頒布している状況でございますけれども、そこでお求めがなかなかなくて、非常に今その部分の対応が難しい状況だというふうに考えてございます。そういった中央区のまちづくりの動向等をまとめて、また住民の方々にお知らせする方法については、また別途の方法等も含めて少し検討させていただければというふうに考えてございますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。
以上でございます。
○小坂委員
すみませんでした。以上で終わります。ありがとうございました。
(これで、土木建築費の全質疑終了)
(前のブログから続く)
○小坂:では、次に移りますが、日本橋エリアに関してです。
これは、コミュニティバスに関してなんですけれども、これも何度も取り上げさせていただいておるんですけれども、交通不便地域の解消に関してなんですが、産業会館やさわやかワーク中央や日本橋馬喰町、横山町、東日本橋、このあたりは交通不便エリアだと思うんです。この方々を救うというか、このコミュニティバスが貢献するという意味合いで、私は江戸通りをずっと来て、清洲橋通りで右折するのではなくて、そのまま江戸通りを真っすぐ行って、靖国通りで右折して、両国橋西で左折して、ずっと行く。そして、さわやかワーク中央の前でとまる。その後、左折して、清杉通りを南下する。そして、清洲橋通りに出るというふうな迂回をしてあげるべきだと私は考えますし、これは障害のある方々の親御さん方が強く望んでいらっしゃることでございます。ぜひさわやかワーク中央にバス停をつくっていただきたい。これをお願いしたく考えております。
どれだけ距離が伸びるかということですけれども、同じ地点に江戸通りから来て、清洲橋通りを右折しての距離は380メートルです。私が言ったこのような、ちょっとぐるっと回るような感じのやり方では、その距離は1,280メートルです。900メートル余分にかかるわけですけれども、北循環と南循環の差は1キロあったわけですから、このやり方をとることによって、距離自体は同じ距離になるわけです。
それですので、ぜひさわやかワーク中央や、それだけでなくて面的な広がりを持つところの繊維問屋街の場所の発展や産業会館というのをもっと活性化しなくてはならないじゃないですか。あそこへの足、また日本橋の一番北側の方々の足となるためには、その路線の変更は私は必要と考えますけれども、このあたりの御見解をお聞かせください。
○弦間土木部管理課長
コミュニティバスのルートについてのお尋ねでございます。
特に、東日本橋エリアというところでございますが、コミュニティバスにつきましては、現在第3回目の導入の検討委員会ということで、実施計画をつくられたという段階まで来たところでございます。昨年から検討をしてきたところでございまして、ルートにつきましても、最初に素案、それから基本計画案、基本計画案をパブリックコメントを12月から1月にかけて行って、また意見をいただいたところでございます。
確かに、パブリックコメントの中でも日本橋地区へのルートということで意見をいただいております。その中で、区の考え方ということで整理させていただいたところでございますが、やはり東日本橋、それから馬喰町付近でございますけれども、こちらにつきましては地下鉄等も既存の鉄道、それからバス路線もございますが、こういったアクセスが一定程度確保されているというふうに理解をしておりまして、ルートにつきましては、委員御提案の奥まで入るという形にはなってございませんけれども、そこの近くを通っているわけでございまして、現在実施計画案を今回また再度パブリックコメントを16日からかけております。4月7日までですか、かけてございますが、またここでも意見をお聞きしまして、今後、実施計画案からさらに第4回の検討会を7月に予定しておりますけれども、ここで最終的に決めていきたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
○小坂委員
時間も迫りましたので、この件に関してはここでは終わりますが、ぜひコミュニティバスがだれの役に立つべきかとなった場合に、やはり高齢者や障がいのある方々の足になるべきであり、それを考えた場合はさわやかワーク中央の前にとまってあげることで、彼らは仕事にありつけ、かつ仕事の訓練をすることができ、それがまた地域貢献にもつながっていくわけでありますので、ぜひこの部分は御検討いただければと思います。
(次のブログへ)
(前のブログから)
○小坂:では、次の話題に移らさせていただきます。
京橋エリアの2つ目の話題といたしまして、歌舞伎座の件があります。
歌舞伎座を保存すべきだということの考えは、多くの議員が考えるところであり、これは11月の定例会でも取り上げられたりもしておりましたが、それに関して、まず地元はどのようにこのことを理解して、この計画をのんだのか、このあたりの経過を。すなわち、地元はあの外観等をきちんと保存するという形のもと、のんでいるのではないかと私は思うんですけれども、この都市計画のデザインでスケッチされてきたファザードが余りにもシンプルであったがために、このようなファザードのあり方が地元の望んでいる形、歌舞伎座の外観の保存とはえらい違うんじゃないかなと思うんですけれども、これあたりは地元は納得しているのかどうか。どのような理解のもと、地元は歌舞伎座の計画を受け入れたんでしょうか。
○望月地域整備課長
歌舞伎座の建てかえにつきまして、地元の理解ということでございます。
当然、歌舞伎座の建てかえにつきましては、地元の方に御説明、当然、パース等も含めて計画の御説明というものをしております。その中で御理解をいただいているというふうに考えてございます。
また、歌舞伎座の建てかえにつきましては、さまざまな検討を事業者のほうでされたと。その結果、取りまとめられているものが今回の計画となっているというふうに考えてございます。戦後の改修から約60年も経過しておるわけでございますけれども、その60年の間、長きにわたりまして地域の皆様に親しまれてきた現在の歌舞伎座、この特徴ある外観、例えば晴海通りから見たシンメトリーな建物の外観であるとか、あるいは唐破風等、特徴ある意匠、こういったものを今回の計画では引き継ぎながら、継承しながら、計画されていると聞いております。また、再利用できるものについては、調査の上、再利用すると。区といたしましても、今後の詳細な設計に当たりまして、現在の歌舞伎座の外観や特徴ある部分につきまして継承されるよう、あるいはそういった再利用についても、再利用できるものは再利用していただくように要請してまいりたいと考えてございます。
以上でございます。
○小坂委員
例えば、環境建設委員会の資料7のところで出されているようなイメージパース、晴海通り側からのような、このようなシンプルな外観を地元の方々は納得されているというふうに理解してよろしいんですか。
○望月地域整備課長
計画の中身を説明する際には、そういったパースも用いながら説明されていると聞いてございます。デザインにつきましては、その考え方はいろいろあるかと思います。また、デザインだけではなくて保存に対する声、あるいは新しい歌舞伎座に期待する声、さまざまあるかと思います。また、そのデザインの特徴についてどのように継承しているのかについても、さまざまな動きがあるかと思いますけれども、そういったものにつきまして、今回の新しい歌舞伎座のパースなどを用いまして説明した上で、デザイン協議会等、御理解いただいたというふうに聞いてございますので、そういった意味では、その受けとめ方はまたさまざまでございますでしょうけれども、そういった御理解をいただいて、今回の計画にまとめられているというふうに考えてございます。
○小坂委員
今回の計画なんですけれども、これは建物の耐久性がどうもまずいのではないかというふうなことで建てかえの方向に行っているわけですよね。歌舞伎座再生検討委員会報告書というのが社団法人日本都市計画学会から出されているわけですよね。この中で、これは、私は日本建築学会の図書室で借りれるわけで、その資料、この検討をもとに言っていると思うんですけれども、耐久性の問題はこの報告書等々とか読み取るに、まだまだあの外観はもつのではないかということでお話を進めたいわけです。
なぜなら、この耐久性というところの問題で言われているところのコンクリートの強度、これがそれら報告書の中には「163~240kgf/?」、ちょっと読み方はわからないんですが、このような状況にあって、コンクリートのサンプルなんかを圧縮して強度を見るみたいなんですけれども、当時の水準が135という値で、極めて強度は保存されているというデータが出されているわけです。
2つ目に、外装モルタルの浮きやはがれがあるということですけれども、これらは構造強度とは関係ない。
3つ目に、コンクリートが中性化されてきているというふうなことを書かれていて、だめだということですけれども、これは昭和59年度の調査のときに平均深さ44ミリメートルまでコンクリートの中性化があったということですけれども、平成11年度の調査においても、全平均として45ミリメートルということで、中性化の進行が進んでいないわけでございまして、コンクリートの中性化も余り問題ない。また、コンクリートの中性化に対しては、再アルカリ化という手法もとって、もう一回中性化したものをアルカリ化に変えるという手法も使えると言われております。
鉄筋のさびに関しても、ほとんどがそのさびのグレードが1か2ということらしいんです。一部では確かにグレード3の部分があって、これに対しては修理すべきだというふうなことも言われてはおりますけれども、鉄筋の状況も大丈夫だということです。
最後の5点目として、この建物というところの構造設計者は、内藤多仲という方で、これは建築学の分野におきましては耐震設計の代名詞のような、日本を代表する構造学者がつくっているということで、東京タワーもこの方がつくられたそうなんです。それほど耐震構造の専門家がつくられたものなわけであり、耐震性も大丈夫であると。
コンクリートも大丈夫、中性化に対しても対処できる。鉄筋も大丈夫ということからすると、それを保存できることは可能だと私は考えるんですけれども、それをもう寿命だからというふうな考えで、だめということで説得しようとしているわけです。このあたりはもっと科学的な分析をこの報告書に加えて、分析していく必要があるのではないですか。
歌舞伎座は、その外観というのは多くの日本人が認める日本の伝統の心たるものであり、銀座のシンボル的存在であるわけであり、これを安易に壊して、このようなシンプルなファザードにしてしまうというのは、私はいかがなものかと。中央区としては、これを保存していく方向で都市計画で審議していくのが筋じゃないかなと思うんですけれども、このあたりに関して、まず耐震性とか耐久性とかは問題ない。そういうふうなデータが出ている以上、それを根拠にした建てかえの話は成り立たないのではないかと考えておりますが、いかがでしょうか。
○吉田副区長
委員、申しわけありませんが、その報告書も御覧いただくとおわかりですけれども、その報告書には建築学会長も参加をして、一応基本的には建てかえせざるを得ないということのニュアンスは、学会長も参加した委員会の中で検討しているわけでございます。翌年に学会から、その表面の意匠等について、現在の貴重な外観を尊重しろということでの要望書が出ておりますけれども、それを保存しろという形では建築学会も言っておらないわけでございます。
委員、大変申しわけありませんが、委員は地質学やら建築学やら大変詳しいわけでございますけれども、ただ、申し上げますと、コンクリートで表面から、例えば45ミリというと、実際には鉄筋がもう配置されているところに中性化が進んでいるということなんです。それと、これは過去の来歴でございますけれども、確かに内藤多仲先生がつくり、岡田信一郎先生がつくった建物ですけれども、そこにはやはり空襲があって、一番真ん中にあった大きな破風が壊されている。それを今はトタンで再構築している状態ですから、通常の中性化の状況と、それはやはり違っていくだろうと。
今のデータだけで、今日のデータの部分だけでなくて、個々の進行ぐあいの測定の中でも確実なことは言えないという部分があって、今回建てかえというふうになったということでございますので、それは私がこう判断するとか、残すべきではないかというものではなくて、それを判断するのはやはりその建物で不特定多数の多くの方々を集める事業者のほうが、この建物で安全かどうかということを含めて基本的な判断をするわけでございますので、その部分において、私どもが、それでは区民に親しまれた外観なり何なりを守ってくれよという要望はできますけれども、その部分について、こうしなさい、ああしなさいということを私ども区が申し上げるところではないということを御理解いただきたい。
○小坂委員
まず、科学的な検討が足りていないわけであり、これは副区長も私も素人でありますけれども、私は大学の先生から御指導いただいて、この方の報告から判断すると、全然耐久性や耐震性は大丈夫だというふうに御指導いただいているわけでありますし、またこの検討委員会の報告書が出されたのが2005年12月であり、その後ですよ、日本建築学会、これは3万5,000人の会員を有する建築学会がそれに対して要望書として、やはり保存していくべきだというふうなことの、その後です。メンバーは幾ら入っていようが、その後に日本建築学会は要望書を区と松竹のほうに出して、外観の保存をしていくべきだと言っているわけです。また、この3月ももう一度日本建築学会は理事会を通して、この保存を求める要望書をもう一度、回答してくださいというふうなことを決められたわけで、回答を求めているわけです。
でありますから、中央区としては、これはやはり銀座の顔なので、中央区としては、これは保存してくださいということを区長がこの前の11月の第四回定例会のときに御回答したように、外観の保存を要望していくというのがやはり中央区としてのあるべき姿ではないかなと。これは、確かに松竹という一民間の持ち物ではありますけれども、かといって、この計画におきましては、高層化というのを認めているわけであり、それによって地元には風害とか日照の話とか、それらの負担をかけてくるし、また、東京都が認めるところの景観計画に反するような建物を認めているわけでありますから、であれば、区としては、そこは強く、民間企業であれ、言っていけるわけです。ここは、中央区としては、日本人の心でありますあの前面の外観は、少なくとも守っていく必要があると私は、中央区としてはそれを守るべき立場にあると考えておりますけれども、いかがお考えでしょうか。
○吉田副区長
いろいろなお立場で御議論はあるでしょうけれども、私どもは銀座地区については、大変申しわけありませんが、これは平成9年から地元の中に入って、いろいろなルールをつくりながら、最終的にはこの建物のあり方について、私どもの区にいろいろな手続に入る前に、銀座のデザイン協議会というところに諮って、地元の方々がその景観のあり方について検討をし、それで、検討をした上でオーケーだよというものを我々は法的な手続の中でやっているわけでございます。これは要綱の流れでもそうやっております。それは御確認いただいているところだと思いますけれども、その部分について、銀座のデザイン協議会についても、建築物の高層部分の高さの問題についてはいろいろ問題があって、ちょっと高過ぎるんじゃないかということを含めて地元との協議があって、高さは縮めてきたわけでございますけれども、外観のデザインについては、実はこの部分については、大変恐縮ですけれども、3年間以上、地元と私ども区と松竹とやはり話し合いを重ねてきた上での話でございますから、そういう部分について、デザイン協議会として、先ほど地域整備課長からお答えをしたとおり、地元のデザイン協議会が了解をしているわけでございます。
大変申しわけないですけれども、それを一部のデザイン協議会とか言っては困りますよ。まち全体で、それを酌み上げるために何年間かずっと活動してきているんですから。その上でやってきているところで、一応歌舞伎座の心は残っていると銀座の人が考えているんですから。了解しているんですから。そのことについて、私どもはそれなりの判断として尊重せざるを得ないということです。
○小坂委員
大前提が、まず崩れているわけです。この外観は保存できるというふうな、一部学会、日本建築学会という3万5,000人の学会から、保存できるという報告であると。そこからして前提が崩れているわけなので、その後の議論は成り立たないわけです。もう壊さなくてはならないからということで、銀座デザイン協議会の方々は説得されたのかもしれない。
だから、まずはこの検討会の報告書の内容から、本来なら議論していくべきじゃないかなと私は考えますし、また銀座の方々が考えるというのは、まさにデザイン協議会の方々は長い間、議論を重ねてきたというのは認めますけれども、かといって、日本全国の方々から、これを保存してくださいというふうな声が届いているわけであり、その声の期待にこたえていくのも必要なのではないかと私は思っております。
今後のあり方として、ですので、少なくとも都市計画審議会におきましては、この検討報告書を委員各自に配っていただきたいと私は考えますし、それの科学的な分析を、まず加えていただきたい。専門的な方々の意見も聞いていただきたい。できれば、日本建築学会の方々の専門家の意見もその審議会の場で、お呼びして、ぜひお伺いしていただきたいと私は考えております。これ(「歌舞伎座再生検討委員会報告書」)は、それが保存できないという結論にはならないんです、これ(「歌舞伎座再生検討委員会報告書」)を読んでも。そこからして前提が崩れておりますので、ですから、銀座の方々も、本来なら、あのシンボルは守りたかったんだけれども、やむを得ないという結論を出したのかもしれないんです。ここからまず戻って、検討を加える必要があると私は考えます。少なくともそのような都市計画審議会でさらなる御議論をお願いしたく考えますが、いかがですか。
○吉田副区長
前提が崩れているんだと決めつけているのは小坂委員でございまして、その部分、客観的な事実としてそうなのかどうかということについては検証する必要があるわけでございまして、その部分、検証が必要なような建築物について、所有者が不特定多数の多くの方々を集める建築物として、やはりこのままではいかんという判断をしたとすれば、それはそれなりに尊重をしなきゃいけない。
それと、そういうことを含めて、大変恐縮ですが、私ども景観上の問題等については、やはりその地域にふさわしい建築物かどうかということを地元の方が判断するのが正しいのであって、そのことについて、ある特定の個人の人が、例えば小坂委員でもいいですよ。どうあるべきだというふうに申し上げるのは、これはおかしいだろうと。やはりその地域の建物として歴史的なものも含めて適切であるかどうかを判断するのは、やはり地元の人なんですよ。その手続はきちっと踏んでいるわけだから。そのことは十分わかっていただきたい。
もちろん私どもの都市計画審議会において、委員御指摘のような問題も含めて慎重審議をされるでしょうから、その部分についてはきちっと議論をしていただくことについては、私どもも当然だと思っておりますけれども、その点は我々がその議論を行えるような資料も提出しろと言うのであれば、資料も提出させていただきますけれども、その上でも、やはり地元の意向というのはそういうものなんだと。そのことを大事にしなきゃいけないんだということを御理解をいただきたい。
○小坂委員
私の意見で言っているのではなくて、私は日本建築学会の方々に御指導いただいて述べているわけでありまして、ですので、ぜひ都市計画審議会で審議を深めていただきたいと思います。
また、地元がよければいいということですけれども、中央区はちょっと特殊でありまして、中央区の地元というか、中央区は地元であり、かつ全国区なんでありますから、日本全国の声を聞いていくのも必要なのではないかと私は考えます。歌舞伎を愛する方々の声も聞くべきだと思います。皆さんがそれを望んでいらっしゃるわけなので、そのあたりをもう一度、都市計画審議会で十分検討いただければと思います。よろしくお願い申し上げます。
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○小坂:次に、京橋エリアの話に移らさせていただきます。
これに関しては、湊二丁目東地区都市計画に関してなんですけれども、これに関して附帯意見が都市計画審議会で出されました。湊二丁目東地区におきまして、本計画の具体化、詳細化に向けては地区内権利者の意見のさらなる把握に努め、より良好な市街地を形成する観点から、必要に応じて計画の変更も視野に入れたさらなる改善を行うよう指導されたいというふうな感じの内容だったかと思いますけれども、ここで、そのあたりの住民の方々からお話を私がお伺いするに、例えば1月26日とか1月27日に区長あてに要望書を出したんだけれども、全然その返答がないということや、その要望書の内容がD3街区をA街区のところに持ってくると。あのまま計画が進めば、両方の建物に挟まれて、D3街区というのは非常に不幸な状況になるわけでございまして、それを変更するような考え方もあるということを区の方もお答えしていただいたんだけれども、そのあたりの考え方が引き続き担保されるのかどうか、このあたりのことをその要望書は求めておりますけれども、このあたりのお考えをもう一度お伺いさせていただければと思います。
また、その要望書の中にあると思うんですけれども、個別建てかえを望む方々へのサポート体制を充実してほしいというような意見もあったかと思います。それは、弁護士等の相談できる方をぜひ雇っていただきたいというふうなことでありますけれども、そのあたりの要望書への返事やD3街区のこと、また個別建てかえの支援体制の整備に関して、お考えをお聞かせいただければと思います。
○吉田副区長
湊二丁目東地区につきましては、現実の問題として、昭和59年から始まり平成3年に終わったすごい底地買い、地上げの嵐の中を、あの街区をどういうふうに復旧するかということで、平成7年から地元で苦闘しながら都市計画案までまとめてきたものでございます。そんな中で、今御指摘いただきましたD3街区の問題につきましては、我々としても、現状の途中経過でD3街区となっている。そのときには、実はD3に存在する権利者の方が、この形で置いておいてくれ、ヒアリングも要らないよというお話もあったもので、そういう形でD3の街区をしたけれども、それが都市計画上必ずしもいいものではないということは我々も十分承知しているから、ただし書きを含めて、逆にその分についてはきちっともう一度地元の意向を十分把握した上でお話を聞きましょうということをただし書きでつけさせていただいて、私どもとしては、都市計画を決定したわけでございます。
当然、D3街区を変更するということになりますと、再度都市計画の変更になりますから、D3-1を変えますから、であるからには、当然、そこにお入りになる権利者の個々の御意向を聞かなきゃいけないので、私どもは3月31日までにきちっとお話を聞きたい、一軒一軒お話を聞きたいということで地元にお話をしているわけでございます。私ども、15人までヒアリングをさせていただきましたけれども、一部、地権者の会が30人いらっしゃるそうでございますが、そのうち15人の方まできちっと私どもお話を聞いたところで、個別の面談はボイコットというお話がございました。ボイコットってどういうことなんですかということになると、突然、位置を変えた形でヒアリングしてくれないと困るというようなお話がございました。そういうことが確定しないと、位置を変えるということを約束してくれないとヒアリングは困るというようなお話がございました。これは、位置を変えるかどうかということも含めて、個々の意見を聞かないと確認ができませんからということでお話を申し上げて、基本的に、今、その点、小坂委員は地元の方からお話をお聞きでしょうけれども、私どもと地元の間で3月31日が無理になったけれども、ゴールデンウィークまでにきちっと全部の地権者のお話を聞きましょうということの約束はでき上がっておりますし、その前段の段階で、今、小坂委員がおっしゃられた、いわゆる個々の建てかえ街区の方についての権利擁護の問題についても含めて、区側と反対する会との間できちっと前提の話し合いをやって、やった上でヒアリングに入って、5月のゴールデンウィークまでに30人の地権者全員にもう1回話を聞いて、その聞いた結果として都市計画を変更すべきか否かということを話し合いするという段取りになっております。
小坂委員に申し上げますけれども、そういう方々も30人いらっしゃいます。そういう方々が30人いらっしゃいます。ただ、100人以上の地権者の方が、再開発をやりたいと言っている100人の方もいらっしゃる。私どもが都市計画を変更することも含めて、D3街区の変更について、ただし書きに載せるについては、反対する方々にもお話をさせていただきましたけれども、賛成をする方々にもそういうただし書きを出させていただきますよということを含めてお話し合いをしながらまとめているわけでございまして、一つの主張でなくて、いろいろな多角的な主張を聞きながら案をまとめなきゃならないですから、ある部分の話だけを極端に拡大してお話ししたのでは、話はまとまらないわけですから、その点はぜひ御理解をいただきたい。
○小坂委員
御説明ありがとうございます。
では、一応確認させていただきたいんですけれども、D3街区の個別の話し合いをして、それで、その方々がD3の形をAの前面にしたいということの話があれば、それを考えたように変更もするつもりなのかどうか。念のための確認ですけれども、今の話をお伺いすればイエスという回答だと思うんですけれども、それでよろしいですか。
○吉田副区長
土地というのは、それぞれ価値を持っているわけですから、例えばそこのD3が現在ある土地の面と、取りついている道路の幅員も違いますから、今度、D3を南側に振りましたというと、前面の道路の状況が違っている。当然、価値が変わりますね。そういったところを含めて、それは賛成をする権利者の方々も、それでいいよという御了解を得ながら、位置としては変更するわけでございますので、それはケースとして、当然そういうこともあり得ますねと、御質問についてはあり得ますというふうにお答えをいたしますけれども、必ずそうなるかどうかについては、地元の中できちっとお話し合いをして、全部が納得した上でそうするかどうかということになるということだけは御理解いただきたい。
○小坂委員
非常に難しいというのはわかりましたが、結構、以前の2月8日になされたURによる地元説明会の中の議事録によると、ある質問の内容が「D3街区を変更してA街区の南側につけることを約束してくれるか、中央区は見直すと約束している」というふうな質問でありました。回答が、「中央区がD3街区を南側にすることを約束したということではないと認識しています」というUR側か進める側の回答だったわけで、これを聞いたら、そのように方向性としては考えてくださっているということを聞いて、その都市計画のほうを我々も賛成のほうに持っていったけれども、これだけの回答を見ると、約束がほごにされるのではないかという不安を、D3街区の方々や地元の方が持ってしまいますので、その不安をなくすような、丁寧な説明をぜひ中央区の側もやっていただきたいと思うんですけれども、非常にそれは難しい内容ではありますけれども、そこまでやはり踏み込んで説明する必要があると思うんですけれども、いかがですか。
○吉田副区長
そういう踏み込んだ説明はきちっとしているわけでございまして、逆に、その説明に対して、「ここで振りかえることを約束できないならおかしいよ」とかという形で議論が出てしまうと、話が進まなくなるわけでございます。これは、客観的に全体の調整の中で案をまとめる過程でございますから、ある部分の発言の中で、可能性としてはあり得るけれども、最終的にこれはみんなの御了解を得る事項ですから、その御了解を得てから御返事申し上げますよというような内容自体は、全く正しいわけでございまして、その御了解を得てからという部分だけを取り上げて、それでは約束してくれないんだからおかしいよという話になってしまいますと混乱をいたしますので、その辺だけは御理解いただきたい。
○小坂委員
当然の話であり、その計画に参加している方々のほぼ全部の同意があって、つけかえがなされるわけであり、その同意がなければ、それはつけかえることはできないという、当たり前な話の中でD3街区の方々は不安に思っているんだと思いますので、このあたりの丁寧な御説明のほどをよろしくお願い申し上げます。これも重ね重ねお願いしたく考えております。お願いします。
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次、月島・晴海エリアのことに関してお伺いさせていただきます。
これは、今までの予算特別委員会で何度も出ているところのものでありますけれども、勝どき駅の混雑や晴海通りのトリトン方向の混雑を緩和するということの問題に関して御質問させていただきます。
勝どき駅の混雑や晴海通りトリトン方向の混雑というのは、絶対に解決しなくてはならない問題であると考えます。根本的に解決を考えるのであれば、この前、鈴木委員がおっしゃったように、大江戸線の、そのあたりの抜本的な解決法というのが1つあるでしょうし、もしくは私は、これもどちらかの方も述べられたことがあるかもしれませんけれども、晴海通りの地下を掘っていくと。その地下歩道をつくるというのが抜本的な改善のあり方だと考えております。ただ、これは朝潮運河まででいいではないですか。そこで、もしその先、進みたい人には深く掘って、朝潮運河を越えて地下歩道を進めていけばいい。これが一番抜本的な歩行者の歩行量を改善する方策でないかと私は考えます。また、今後、晴海三丁目の部分、五丁目の部分でマンションがたくさん建つわけであり、そうなった場合のそちらの住民による歩行量の増加を考えた場合に、その地下道が両方の歩行量を改善する、これこそが抜本的な解決のあり方ではないかと私は考えます。
朝潮運河の新しい橋をかけるということでありますけれども、これに関してどれだけの歩行量の改善が見られるかというところ、私は何度もそれに対しての根拠ある回答をお願いしてきたところでありますし、今回もそれの回答を求めたのでありますけれども、その回答は3割から4割歩行者専用橋を利用すると想定した回答を下さっているわけです。私は、3割、4割が減るという、その根拠を出していただきたいのに、そちらが3割か4割想定したから、歩行量が改善されているデータを出しているわけです。私が言うなら、これは1割しか減りませんので、だから私の想定は1割しか減らないという想定であり、混雑は続き続けるという根拠になります、この資料132の分析に従えば。そうでありますので、歩行量を減らすということを考えた場合に、そのような地下道を今後つくるための資金をためるためにも、ここは無駄遣いをすべきでないというのが私の考えであります。
また、防災面のところに関しても、そのエリアは2方向性はきちんと確保されているわけであり、防災面で安全確保をもっともっとしなくてはならない箇所というのは、月島の長屋の部分とか、そちらのほうが危険じゃないですか。防災面で解決すべき問題というリストアップから見れば、あのエリアはもっと低いわけです。そこからそういう判断を用いた場合は、防災上の理由というのは理由にならないわけです。歩行量は減らない、防災上の問題にもならない、防災上解決すべきということも理由に立たないということであれば、やはり朝潮運河の新橋というのはもう少し考える必要があるんじゃないか。
それに、今、予備設計をするということであったわけですけれども、その概要を求めたところ、全然回答にならない回答が返ってきているわけでございます。それは本当に、今、進んでいるんですか。ボーリングはきちんとでき、住民説明会したんですか。38回回ったということですけれども、住民説明会はそのうち何回ですか。住民説明会を何回開催したのかだけ教えていただければと思います。
あと、ボーリング調査をまだしなくてはならないわけじゃないですか。そうなった場合、予備設計がきちんと立っていないのに、その先の設計の計画、これは予算づけできないんじゃないんですか。まずは、それを見て、ここで出された予備設計をこの場で議論して、それでよしで、先の設計の計画を予算で通すことができるのではないですか。このあたりの順序がおかしいのではないかというところが、私のプロセスのところの疑問です。
ですので、私がお伺いさせていただきたいのは、実際に歩行量というのが減るのかどうか、そこをお伺いさせていただきたいのと、計画の進みぐあい、また何回地元説明会をしたのか。本当に歩行新橋ができることによって歩行者のほうが改善されるのか。晴海側のほうからも見て、トリトンスクエアという、いわゆる山があるわけです。山を越えて、その新橋を晴海の人が渡るかとなると、そういう心理も持たない。トリトンを突っ切るわけですから、晴海の上に一回上って、庭園みたいなところを抜けて、エレベーターでおりて、それからもう一回、歩行新橋のところへ行くわけですから、晴海二丁目の人もそのような渡り方は、私はしないと思うんですけれども、そのあたりの心理的な分析、できますか。このあたり、御回答いただければと思います。
お願いします。
○近江道路課長
初めに、資料番号の131番の予備設計概要について御説明申し上げます。
私どものほうにいただきました要求の内容が、朝潮運河への橋梁新設における予備設計概要(平成20年度予算計上)というようになってございましたものですから、当初は現在進めております予備設計の概略をお示しするものかと思いましたが、ただし書きのほうに20年度予算計上ということがございましたので、そのとおりに資料を用意させていただいたものでございます。
続きまして、月島の密集地区の対策が優先であり、橋は防災上の理由にはならないということでございますが、今回の橋をかけるということにつきましては、防災上の目的に加えまして、歩行者混雑の緩和というようなところをうたっているものでございます。橋をかけることで、月島の密集地区における災害をすべて、防災を賄えるという目的で行っている橋ではございませんので、その辺は橋をかけることと密集対策とは、私どもは別のものと考えてございます。
次の、ボーリングは行ったのかということでございます。
私どもは、当初、月島四丁目と勝どき二丁目の2カ所でボーリングを予定してございました。月島四丁目のほうではボーリングをさせていただきましたけれども、勝どき二丁目につきましては、ボーリングに先立ちまして説明をということがございましたので、ボーリング調査をするための説明会というものを別途開催したものでございます。したがいまして、ボーリングにつきましては、2カ所のうち1カ所行ったという状況でございます。
次に、住民に対しての説明会は何回やったのだということでございます。
昨日の委員会で申し上げました38回のうち1回目は環境建設委員会の報告でございまして、以後37回につきましては住民等への説明ということでございます。37回の中には漁協等の関係機関も含まれてございますけれども、大半は住民への説明ということでございます。
それから、トリトンの山を越えるのか、私はしないと思う、心理的分析はどうなんだということでございます。
確かに、今かけようかとしているところにつきましては、トリトンが立ちはだかっているというような状況にも見えますけれども、晴海二丁目のマンション建設現場等からやってくる住民につきましては、晴月橋がバリアフリー化されていないために、勝どき駅に向かうときには晴月橋を渡らずに平行移動いたしまして、新橋を渡ることが可能となるという点で、バリアフリーに寄与できるものというふうに考えてございます。
続きまして、歩行者通行量が3割から4割減るという想定をしたということでございます。
シミュレーションを行うに当たりましては、シミュレーション自体が模擬実験ということでございますので、どういったような想定をしていくかということで、お示ししました資料にございます報告書等を用いて3割から4割の削減が見込まれると私どもは想定したものでございます。委員のほうでも1割の削減が見込まれるということでございますので、新橋は歩行者数の削減にはつながるということは御理解いただけたものと思ってございます。
私のほうからは以上でございます。
○越地土木部長
人間の心理のところまで分析してどうかというようなお尋ねがございましたが、私、勝どき駅の混雑の状況を、実はもう朝7時半から8時過ぎ、9時ぐらいまでずっとホームの上で見ていたことがございます。ホームの上に人がたまると、必ず両方に分かれるんですね。やはり人は込んでいるほうを避けて、なるべく短時間で出られるようにというふうに考えます。
それで、3割から4割減るのは根拠は何だとおっしゃいましたけれども、出入り口のつくり方によっては、そちらが利用しやすければ、必ずそちらがふえます。そういう意味では、我々は半々ぐらいになるんじゃないかなと思っております。当然、いい出入り口を交通局と調整しながらつくるという前提でございますが、少なくとも3割ぐらいの方は新橋のほうに流れるように、これは出入り口をきちっとつくってまいります。そうしたときには、資料にもございますように、自由な歩行ができるような環境まで改善ができるだろうというふうに考えたものでございます。
それと、もう一つは反対方向ですね。晴海二丁目等に今度新しくお住まいの方、わざわざトリトンの山を越えるのかとおっしゃいましたけれども、山ではなくて、トリトンのところはちょうど二丁目側から来ると信号機を渡って、今は階段でございますけれども、例えばエスカレーターをつければコンコースのところまできちっと上がれます。それから、それを抜けたところで今の橋のところに出られるという状況がございます。我々、どういうふうに歩行者動線が描けるのかという形で、エレベーターの位置、そういったこともすべて調査をした上で考えているものでございますので、特に晴海二丁目の方々等にとっては、新しい橋は最短距離で行かれる。特に、雨の日等には有効な動線になるということで考えてございます。
以上でございます。
○小坂委員
初期設計のところにそのような説明があるとうれしかったんですけれども。
ただ、実際にその3割減ればいいんですけれども、やはり私の考えは、根本的な解決は晴海通りの下の地下歩道をつくるということで、ダイレクトに大江戸線のホームから地下歩道、そこのホームから出たところからダイレクトに地下歩道をつくってしまうというのが一番根本的な解決方法じゃないかなと私は考えており、であるがゆえに、このようなところで予算を使うよりは、それに向けてためておくほうが必要なのではないかと考えております。ただ、おっしゃるように、もし晴海二丁目、これからはそちらの人口がふえるわけなので、それに対しての対策として、そのようなエレベーターがあるのであれば、やや改善されるかなというところは私も少しは気を持ちましたので、もしこれをやるのであれば、そのあたりの工夫をぜひお願いしたく考えております。
また、橋をかける理由が、もう一つの橋がバリアフリー化されていないからというのは、それはめちゃくちゃな言い訳だと思います。我々は橋のバリアフリー化をしていく立場であり、その橋をほったらかしにしておくのはいかがなものかと思いますので、これは、私も図面を見ると、ピノキオ幼児舎月島園の前のところはスロープの傾斜が2つあるわけですよね。その緩い傾斜をもうちょっと緩くして、一方のほうを階段の部分もスロープにするとかすることで、そこは車いすが通過できるように改善できると思いますので、新橋ができたから、だから晴月橋をそのままほっとけばいいというのは本当にひどい言い訳ですので、早くこの晴月橋もバリアフリー化を考えていただきたい、真剣に考えていただきたいと私は強く願います。及び、晴月橋を自転車が通行するのも非常に危険なわけで、自転車通行帯をきちんと描いてください。あれは本当に危険ですので、お願いしたく考えております。早急に対処をお願いしたく考えます。
(次のブログにつづく)
前のブログより続く、
小坂:では、1つ目のテーマでありますところの築地市場に移っていきます。
まず、築地市場、断固反対ということで我々中央区は臨んでいるところでありますけれども、ここで区長の姿勢をこの委員会や第一回定例会の中で聞いてまいりまして、1つには区長の姿勢、断固反対である、2つ目に現在地再整備は可能であると考える、そして、きのうの委員会で市場内のみんなが、それを再整備しようという意思が高まれば、それは可能であるというところまで発言なされました。このあたりのところから、区長に引き続き、もし可能であればお伺いさせていただきたいんですけれども、区長自身は断固反対と考えていらっしゃいますけれども、現段階において、まず何割ぐらいの区民や都民が断固反対であるとお感じになられていらっしゃるのか、そのあたりのことを区長にお伺いさせてください。
2つ目に、現在地再整備は可能であるとお考えになられ、市場内の方々の意思が一つになれば、それは実現可能であろうというふうなことをおっしゃいましたが、中央区といたしましては、どのような支援を再整備するに当たってはしていくべきとお考えなのか、そのあたりをお聞かせいただければと思います。
もう一つ、これも念のための確認ですけれども、市場にまつわる問題というのは、これは日本国憲法で言うところの地方自治体のあり方、団体自治のあり方と住民自治のあり方の団体自治のあり方ということに大きく反しているのではないかと。地元自治体の意見が一番尊重されるべきだということを無視して、東京都は話を進めてきている。少なくとも要望書とか意見書を出した場合は、それに関して誠実にこたえていくべきでありますけれども、それを平成10年から11年、12年と、その段階におきましては、全然それへの回答なく進めてまいり、今まで強引に進めてきたわけであり、この東京都のあり方というのは団体自治の原則に反しているのではないかと私は考えるんですけれども、そのことに関しての区長のお考えをお聞かせいただければと思います。
○矢田区長
築地市場の問題ですね。区民の皆様方、どのくらい現在地を支持されているか、たしか世論調査をやって、7割ぐらいの皆さんが現在地整備ということを賛成されているということであります。
また、現在地で整備するについて、できるかできないかということですけれども、私は昨日も答弁させていただきましたけれども、東京都を初め、業界7団体の皆様方、また周辺の皆様方の意思ですね、こうするんだという意思が一番大事で、それがないと、なかなか難しい。どんな手狭でも何でも、みんなでここでつくるんだという意思、一本になれば、これはお互いに知恵を出して工夫して、できるもの、こういうふうに考えているわけであります。
それから、べき論ね。言われるとおりだと思いますよ、それは。本区にあるんですからね。そのべき論はそうであろうけれども、残念ながら、権限ですね、築地市場のあそこの用地、また築地市場を運営するのは東京都に権限があるわけでありまして、したがって、私たちの自由に、中央区という自治体の自由にいくのはなかなか難しいということではないでしょうか。だからこそ、私たちは区長会でも何でも、もっともっと自治権拡張、拡大ですね、これを主張して東京都とやり合っているわけでございまして、平成12年に都区制度ということで、基礎自治体を獲得したわけです。
それまでは東京都の一つの内部団体であったところから一歩踏み出したということで、大きな成果となったわけですけれども、残念ながら、まだまだ不十分ですね。一般公共団体と比べると、もう雲泥の差ですね、権限。固定資産税から何から、普通の自治体ならば自分で自由にできるものが東京都に吸い上げられるということ、つまり今の都区制度というのは、東京都は広域団体であると同時に、主としての東京、一般公共団体の主としての役割も担っている、こういう位置づけであるわけで、なかなかそこのところで難しい。したがって、築地市場ということについても、運営も東京都が握っているということですね。その大もとが移転ということで意思を決めて突き進んでいるわけですから、これを引っくり返すのはなかなか難しい。したがって、私たち断固反対、そして現在地整備ということを求めておりますけれども、なかなかこれは難しいな、至難のわざだなと、こういうふうに思っているわけでございまして、昨日も議論といいますか、御指摘ありました。あれは正しいと思いますね。昨日なんかの、やはり国民の、それこそ意思がはっきり選挙を通じて出てくるわけですから、そういう意味では、ことしは選挙の年ということでありますから、どういうふうに出てくるか、これは私自身も注目しているところでございます。
ただ、区の役割、これは築地市場だけではございませんから、さまざまな、子育て支援であるとか景気のほうから、築地市場だけで考えると、なかなか難しい点、多々あるんじゃないかなというふうに思っているわけでございまして、福祉、それから地域振興とか景気の問題もたくさんある中での一つが築地市場という位置づけではないかな、こういうふうに思っているところであります。以上です。
○小坂委員
ありがとうございました。
7割、8割の区民、都民が断固反対という意思があり、また、築地市場というのは確かに都の権限内かもしれませんけれども、その所在している場所、現住所地は中央区でありますので、中央区と東京都はそのあたりでは対等に交渉していく必要があると思いますし、そうであるべきだと思います。それに、そこで働いている人というのはやはり中央区民なわけでございますから、中央区は区民の意思、都民の意思を受け継いで、やはり断固反対で今後も進めていくべきだと私は考えます。
引き続き、話を進めていきますけれども、2番目に、技術会議の報告に関して御質問させていただきます。
ポイントといたしましては、973億が586億円と安くなったということですけれども、586億円もまだ土壌対策費に使わなくてはならないという問題を抱えております。また、22か月が20か月、2か月短時間になったということですけれども、非常に問題のある報告書であると思われます。1つには、内容以前の問題なんですけれども、報告書をつくるに当たりまして非公開であったというところ、これは全然科学的なあり方とは反しております。科学の分析というのは、万人の公開のもと、審議を進めていく必要があるのでありますけれども、それを全くの非公開で行ったというのは、これはとるべきことではない。
今、技術会議のところで会議録を出してきておりますけれども、会議録と速記録が同じであるかというのはわからないわけであり、もしかして東京都は会議録として今出しているものが速記録から不都合な部分を削って、それで会議録として出している可能性もあるわけです。そのあたりのこともありますので、この会議録、それ自体をうのみにすることはできないんじゃないかなと考えます。また、企業名とか、一部不都合な部分がもしあったとすれば、そういうのは匿名化すれば、そこだけ伏せればすぐにでも公開できるし、そこを記号等で用いることによって会議自体も公開でできたはずなのに、これを非公開で行ったということは、そうであるべきではないと考えております。このあたりの非公開であったというところが問題でありますけれども、それはそれとして、さらにその内容面です。内容のところでどのような問題が技術会議の報告においてあると、区は認識しているか、そのあたりをお聞かせいただければと思います。
また、あわせて、今後、中央区がやるべきことは何かということになれば、1つには、東京都はいまだかつて都民とのリスクコミュニケーションということを行っておりませんので、技術会議の報告、専門家会議の報告をきちんと都民、区民に説明する場というのをつくるよう求めていく必要があるのではないかと私は考えます。この場をきちんとつくることによって、まず報告を都民、区民にする。この場をつくっていくのを要求していく必要があると思いますけれども、このあたりに関してのお考えをお聞かせください。
また、それ以外に何らかの、区として、区民や都民が7~8割断固反対なわけでありますから、そういう方々が住む、そういう方々を抱える地元自治体として、ほかに何かやるべきことがあれば、それに対してのお考えをお聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。
○高橋副参事(都心再生・計画担当)
技術会議の報告書に対する区の認識についてでございます。
委員おっしゃられているように、非公開の中で行われて、議事録、一定のものが出たんですが、それに対してですけれども、その中についても、例えば個々の技術ですとか費用に関するものが非公開になっておりまして、実際どういうやりとりがされたのかという細部の検証というのはなかなか難しいのかなというふうに感じております。そういったこともありますので、また東京都からそういった説明を求めて、技術会議においてどういったことが行われたといったところをきちっと確認していく必要があるだろうというふうに考えてございます。
また、リスクコミュニケーションについてでございます。
中央区長名で東京都に要望書を出してございます。そうした中にでも、都民、また市場関係者に対して十分説明を行って理解を得ることということで要望してございまして、それに対する都の回答としましては、ホームページ等、パンフレット、広報誌、こういったことを通じて周知するとともに、関係区や市場関係者に対して十分説明をし、周知を図っていくという旨の回答をもらっておりますので、こうした中できちっとした理解されやすい説明がなされて、そうしたことに関して理解されることによって、土壌汚染対策というものは、きちっと安全・安心が確保されるのだろうというふうに考えてございます。
それ以外の区の対策ということに関してでございますけれども、まずこういった説明が行われた中で十分な審議をされて理解をされると、市場関係者、都民の方、また中央区民の中の先ほど7割という、平成12年の調査ですけれども、そういった方が断固反対といったような調査もございますので、そういった方の理解を得て、土壌汚染がきちっとされるのかといったところが、まずきちっと把握できることがまず第一歩かなというふうに考えてございます。
○小坂委員
ありがとうございました。
技術会議や専門家会議の報告というのは非常に問題があるわけで、この一部は実際にさきの都議会でも議論され、比留間市場長が答えていらっしゃいますので、重複した問題点は避けたいとは思いますけれども、まず大きな問題としては、有楽町層は不透水層ではないということですよね。これは砂まじりのシルト層であって、これは難透水もしくは水を通しやすいということでありますので、このあたりを大丈夫と言い切っているところが一番の問題点でありますし、連続性がないという部分、これは5街区が2カ所ということであったんですけれども、私たちが資料を東京都に要求して、東京都水道局建設部設計課の資料を取り寄せておりますと、6街区のところあたりにもあるのではないかと私は思っておりますし、有楽町層のシルト層があって、その下に有楽町砂層があるんですけれども、そんなに単純に有楽町層のシルト層があって、砂の層があって、江戸川層があるとか、そんな単純なものでなく、シルト層があって、その中に一部砂の層がずっと、ここは汚染物質を安易に通しやすい砂の層が入り込んでいて、重層的に層が形成されております。上がたとえ不透水な部分であったとしても、その一部に顔を出した砂層があって、そこから漏れていって、不透水と言われる有楽町層、シルト層の下に汚染が長く分布している可能性も考えられるわけでありまして、単に有楽町層、上の部分がきっと安全と言われても、これは疑わしいと考えております。底面管理するということですけれども、それも10メーターメッシュのところのワンポイントのところであるかないか、それも、中間地点も有楽町層と現地盤面の中間の部分の地下水のサンプルしかとっていないわけで、ベンゼンとか重金属は下に沈殿するという形からすれば、その2ポイントだけでは汚染を見逃す可能性があるわけです。そのところからすると、汚染の見逃しも可能性としてはありますので、これは汚染が今までわかっているところの有楽町層がないという部分や有楽町層に汚染がしみ込んでいるという部分、また有楽町層の間に入っている砂の層で汚染がもっともっと広がっているという可能性があるというところから考えると、汚染はもっと深刻なのではないかということが考えられます。これらに対してきちんと説明を、まず都はすべきだと考えております。
また、バイオ処理とか加熱処理とか洗浄処理とか言っておりますけれども、これは、そちらも御存じのように東京ガスが1回やったのに失敗しているということでありますので、これがきちんと成功するということを、信頼できる技術であるということをもっと証明する必要があるのに、それをしていない。また、それらの処理をした後、土壌を再利用するというふうなことを言っておりますので、加熱処理、洗浄処理ができなかった場合に、それを再利用してしまいますから、余計に汚染土壌が残るというリスクは存在し続けるわけでございます。
また、短期に地下水を浄化するというふうなことを言い切っていますけれども、このようにシアンが25%のエリアで広がっている地下水をそう簡単に短期に浄化するということは、非常に難しい。地下水をAP2メートルからAP1.8メートルに管理するということですけれども、地下水の時間変異というところを考えたり、有楽町層のある深さが場所によって違うわけで、1.8メートルで果たして管理できるかということの証明がない。
また、ソイルセメントの遮水壁が水を通さず、地下水汚染が広がらないというふうなことを言っておりますけれども、それの証明もなされていないということで、汚染は今後も引き続き続いていくということが考えられます。そういう状況において、少なくともそんな状況において、都がすべきことを、私が思うに、まず着工までに敷地全体が環境基準以下になったということをどのように証明するのか、きちんとそれをどのような形で証明し、そのことを実行し、それをすると言ったことをいかに担保していただけるのかということをきちんと東京都に求めていく必要があると思います。
2つ目に、ベンゾ(a)ピレンの公表のおくれがあったように、このようなことが二度と再発しないように、どのように対応してくださるのか。公表のおくれとか情報の隠ぺいとか、そういうことはなきようにしていただきたい。そのことが起こらないということの担保をいただきたい。
3つ目に、今後、約1,000地点のボーリングをやるわけであり、有楽町層にまでやはり調査をすべきではないか。
最後に、やはりバイオ処理でも加熱処理でも洗浄処理でも、現地土壌を用いて実証実験をする必要がある。
これらのことをきちんと東京都は少なくともやる必要があると考えております。これらのことをきちんと説明することをぜひ東京都に求めていっていただきたいし、これらのことを公開討論の場でやりたいわけです。あちらの専門家会議、技術会議の方々のおっしゃった先生方と東京都の方、また都議会議員の各党代表の方、それらの方をお呼びして、こちらもそれらに反することの結論を出している日本環境学会とか専門家の方々をお呼びして、公開討論をぜひ実現させていただいて、私が読んだだけでの問題点ですけれども、専門的な立場で問題点を議論し合っていただきたいと私は考えますので、このような公開討論の場をぜひ設けていただくか、そういう場が設けられるのであれば、それに対して中央区も何らかの形で参加していただきたいと考えます。
そのほかにも、中央区は、断固反対をするという区民、都民が7割、8割いらっしゃいます。中央区がやるべきことといたしましては、築地市場現在地再整備を実現するための支援策の検討をしていく必要があると思いますし、また再整備できないという理由を東京都は言ってきておりますけれども、それに対しての東京都への反論をきちんと提出する必要があると思います。
また、繰り返しになりますけれども、これから1,000カ所土壌汚染調査を行うわけであり、それに対しての報告をきちんと受けることの要望をする。
そして、5つ目に、環境アセスメントをする。その進められていく中におきまして、中央区も、区長の意見を出す場において、東京都の出してきた結論を専門的な立場の方の意見も入れながら回答をしていく。また、新しい築地をつくる会を近々行うとか、築地市場地区を核とした活気とにぎわいづくり委員会を行うということでありますけれども、これらに対してもきちんと公開をしていく必要があると思います。断固反対をするのであれば、もう一度署名等をとって、もしくはアンケートでも構いませんけれども、本当に断固反対の意見をもう一度きちんと評価する、酌み上げるということが必要なのではないかと私は考えます。
これら述べさせていただきましたけれども、環境アセスメントにおいて中央区側の意見を出すときに、専門家をお呼びして、そういう方々の意見も反映しながら環境アセスメントに対して中央区の回答をつくることに関してお考えをお聞かせいただきたいのと、新しい築地をつくる会を開催するに当たっての方針ですけれども、これは断固反対するという方が7~8割いるのであれば、断固反対ということの方針のもと、この新しい築地をつくる会を開催していくべきと考えますけれども、それに対してのお考えと、築地市場地区の活気とにぎわいづくり委員会を開催するのであれば、それは非常に大事な会であり、地元の声を吸い上げる重要な会でありますから、必ずそれは公開していただきたいし、公開が無理であれば議事録をきちんととって、それを提出していただきたいと考えますけれども、このあたりに対してのお考えがあればお聞かせください。
○高橋副参事(都心再生・計画担当)
環境アセスに関しましては、区に移転照会等来たときには、所定の手続にのっとって区のほうの手続を進めていきたいと、今時点では考えてございます。
また、新しい築地をつくる会の名称を断固反対に直すべきということに関してでございます。
この新しい築地をつくる会は、断固反対する会をやめたということではなくて、新しく発展的にさせたという会でございまして、万が一にも備えてという場面も想定してということで、現在地再整備という立場は崩さず、それは全く変えてございませんので、そういった中で、東京都が市場移転を強行する中で、万が一ということも検討していかなければいけないというようなことで発展的に会をつくりましたので、そういったことから名称を変更させていただいたという経緯でございますので、そうした中で今後ともやっていきたいというふうに考えてございます。
また、会の公開ですとか議事録の公開につきましては、新しい築地をつくる会を今後立ち上げていきますので、そういった中で検討させていただきたいというように考えてございます。
○小泉企画部長
新しい築地をつくる会の開催でございますけれども、この間、18年の2月ですか、開催をした以降、開催をしてございません。そういう意味で、この間、東京都がそのときに築地市場の移転といった方向で強く考え方が打ち出されて、そういう方向に整理をしたわけですけれども、この間、土壌汚染の問題がクローズアップされて、大きく環境が変わってきたという状況がございますので、まずはそういった状況の変化と、これまでの東京都の取り組み、専門家会議あるいは技術会議、この辺の、これから東京都から説明を受けますけれども、そういった状況をまずはこの会の開催で御説明をしていくという考え方で現在はおりますので、そういった点でお含みおきいただければと思います。
○小坂委員
少なくとも、新しい築地をつくる会を今後早々に立ち上げていただき、立ち上がっているのであれば開催していただき、その中には区民、都民が8割反対であるということでございますので、その意思も反映しながら、またさまざまな角度から、万が一の場合もしくは再整備をするための支援はどうあるべきか、さまざまな観点から検討する会であっていただきたいと思います。また、築地市場地区を核とした活気とにぎわいづくり委員会、これはなかなか公開では難しいというふうなことも聞いておりますけれども、少なくとも議事録はとって、それを我々に見せていただきたいと考えます。強くお願いして、次に移らさせていただきます。
(次のブログに続く)