広域に放射性物質が蓄積分布している状況が、平成23年5月6日発表の「文部科学省及び米国エネルギー省航空機による航空機モニタリングの測定結果」からわかります。
いわき市、郡山市で高いデータを私たちも経験していたことが理解できます。
まずは、文科省のホームページからその結果を掲載します。
****文科省ホームページより****
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/05/06/1305820_20110506.pdf
平成23年5月6日
文部科学省及び米国エネルギー省航空機による
航空機モニタリングの測定結果について
文部科学省及び米国エネルギー省航空機による航空機モニタリング(本年4月5日発表)について本日、測定結果がまとまったので、お知らせします。
1.当該モニタリングの実施目的
広域の放射性物質による影響の把握、今後の避難区域等における線量評価や放射性物質
の蓄積状況の評価のため、 文部科学省及び米国エネルギー省(以下、「米国DOE」と言う。)が共同で航空機モニタリング※を実施し、福島第一原子力発電所から80kmの範囲内において、地表面から1mの高さの空間線量率、及び地表面への放射性物質の蓄積状況を確認。
※航空機モニタリングは、地表面の放射性物質の蓄積状況を確認するため、航空機に
高感度で大型の放射線検出器を搭載し、地上に蓄積した放射性物質からのガンマ線
を広範囲かつ迅速に測定する手法。
2.当該モニタリングの詳細
○測定実施日:4月6日~29日
○航空機 :
①文部科学省((財)原子力安全技術センター)
・民間ヘリコプター(BELL412)
②米国DOE
・小型飛行機(C-12)
・ヘリコプター(UH-1)
○対象項目 :福島第一原子力発電所から80kmの範囲内の地表面から1mの高さの
空間線量率、及び地表面に蓄積した放射性物質(セシウム134、セシ
ウム137)の蓄積状況
※米国DOEにおいては福島第一原子力発電所から60kmの範囲内、
文部科学省においては60~80kmの範囲内について航空機モニ
タリングを実施。
3.当該モニタリングの結果
当該モニタリングを通じて作成された、地表面から1mの空間線量率の分布状況を示し
た「線量測定マップ」及び土壌表層中の放射性物質の蓄積状況を示した「土壌濃度マップ」は別紙1~4のとおり。
なお、マップ作成にあたっては、以下のような条件のもと、マップを作成した。
○文部科学省及び米国DOEによる航空機モニタリング結果をもとに作成した。
○今回発表するデータは、4月6日から29日にかけて、小型飛行機及びヘリコプター
2機が、のべ42回飛行して得られた結果をもとに作成した。飛行高度は、対地高度
で150から700mである。
○地上面の空間線量率は、航空機下部の直径約300mから1500m(飛行高度によ
り変化)の円内の空間線量率の値を平均化したものである。
○猪苗代町東部については、山間部であるため、低高度の飛行が困難であることから、
測定結果がない。(当該地域については、別紙5のとおり、原子力安全技術センターの
モニタリングカーで測定を行った結果、毎時1マイクロシーベルト以下であることを
確認している)
○福島第一原子力発電所直上は、発電所からの直接の空間線量率を測定してしまうため、航空機モニタリングは実施していない。
○空間線量率及び地表面への放射性物質の蓄積状況は、放射性物質の減衰を考慮し、当
該モニタリングを実施した最終日の4月29日現在の値に換算したものである。
○セシウム134の地表面への蓄積量は、航空機モニタリング結果及び米国が陸上にお
いて、ガンマ線エネルギー分析装置を用いて測定した結果をもとに算出した。
○セシウム137の地表面への蓄積量は、米国が陸上において、ガンマ線エネルギー分
析装置を用いて測定したセシウム134、セシウム137の分析値に基づき、セシウ
ム134の蓄積量の結果から算出した。
○測定範囲は、放射性物質の拡散状況の確認のため、80kmの範囲とした。
4.今後の予定
今回の結果を踏まえて検討を行い、今後の飛行空域を決定し、引き続き航空機モニタリ
ングを実施。
*小坂注記:別紙は、直接該当ホームページをご覧ください。
http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/__icsFiles/afieldfile/2011/05/06/1304694_0506.pdf
以下は、別紙から重要箇所の小坂による抜粋
別紙1:文部科学省及び米国DOEによる航空機モニタリングの結果
(福島第一原子力発電所から80㎞圏内の線量測定マップ)
別紙2:文部科学省及び米国DOEによる航空機モニタリングの結果
(福島第一原子力発電所から80㎞圏内のセシウム134,137の地表面への蓄積量の合計)
別紙3:文部科学省及び米国DOEによる航空機モニタリングの結果
(福島第一原子力発電所から80㎞圏内のセシウム134の地表面への蓄積量)
別紙4:文部科学省及び米国DOEによる航空機モニタリングの結果
(福島第一原子力発電所から80㎞圏内のセシウム137の地表面への蓄積量)
別紙5:陸上における空間線量率の測定結果
(航空機モニタリングで測定できなかった箇所)