「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

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憲法9条 自民党改憲草案の問題点  戦争放棄の否定、積極的非暴力平和主義の否定、戦争できる国への変貌

2013-08-08 18:06:03 | 子育て・子育ち
 予告編:

 一日一条ずつの自民党改憲草案の分析。

 明日8月9日、9条を分析しますが、自民党改憲草案がひどすぎて、頭が痛い・・・・

 自民党が憲法を変えて最もやりたいことが、9条に現れています。戦争を手段として用いることのできる国造りです。ありえない。

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日本国憲法
第二章 戦争の放棄
第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない国の交戦権は、これを認めない




自民党改憲案
第二章 安全保障
(平和主義)
第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動としての戦争を放棄し、武力による威嚇及び武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては用いない
2 前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない

(国防軍)
第九条の二 我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する。〔新設〕
2 国防軍は、前項の規定による任務を遂行する際は、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。
3 国防軍は、第一項に規定する任務を遂行するための活動のほか、法律の定めるところにより、国際社会の平和と安全を確保す
るために国際的に協調して行われる活動及び公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動を行うことができる。
4 前二項に定めるもののほか、国防軍の組織、統制及び機密の保持に関する事項は、法律で定める。
5 国防軍に属する軍人その他の公務員がその職務の実施に伴う罪又は国防軍の機密に関する罪を犯した場合の裁判を行うため、法律の定めるところにより、国防軍に審判所を置く。この場合においては、被告人が裁判所へ上訴する権利は、保障されなければならない。

(領土等の保全等)
第九条の三 国は、主権と独立を守るため、国民と協力して、領土、領海及び領空を保全し、その資源を確保しなければならない。〔新設〕
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8月9日は、自民党改憲草案の9条の問題点分析します。その前段階としての「集団的自衛権」について

2013-08-08 17:55:10 | 国政レベルでなすべきこと
 明日9日は、9条の問題点を考えたいと思います。

 その前段階としての「集団的自衛権」

 その解釈は、現行憲法下では、集団的自衛権の行使は、違憲です。

 集団的自衛権について内閣法制局は「国際法上保有しているが、行使は憲法の限界を超え、許されない」との見解

*****琉球新報 社説(2013/08/07)**************
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-210681-storytopic-11.html

社説 RSSicon


法制局長官人事 「法治」の原則捨てるのか2013年8月7日


 あまりに強引な人事だ。安倍晋三首相は内閣法制局の山本庸幸長官を退任させ、後任に小松一郎駐仏大使を充てるという。
 長官人事は首相の専権事項というが、集団的自衛権行使の容認に向けた布石であるのは明らかだ。政府は「適材適所」(菅義偉官房長官)などと抽象的説明でかわすのでなく、この恣意(しい)的人事の是非を堂々と国民に問うべきだ。
 小松氏は条約畑の外務官僚で、名うての行使容認論者だ。2006年の第一次安倍内閣当時の外務省国際法局長であり、集団的自衛権行使容認を打ち出した当時の政府有識者懇談会に事務方として深く関わった。
 内閣法制局長官は同局の法制第一部長を経験した内閣法制次長が昇任するのが慣例だ。法解釈の継続性や職務の専門性を考えれば一定の説得力はある。そこに法制局未経験者が就くのも外務省出身者が就くのも前代未聞だ。
 安倍首相が再設置した有識者懇談会は今月下旬から議論を再開し、行使容認の報告書を秋にもまとめる。行使の手続きを定める国家安全保障基本法案も、早ければ秋の臨時国会に提出する構えだ。
 その法案提出を控え、容認論者をトップに据えて国会答弁に備えるつもりなのは間違いない。解釈改憲に逆らう法制局をけん制し、圧力を加える狙いもあろう。
 集団的自衛権について内閣法制局は「国際法上保有しているが、行使は憲法の限界を超え、許されない」との見解を保持してきた
 憲法解釈は長年の政府答弁の積み重ねであり、精密な法解釈の結果である。政権の意に染まないからと言って答弁者の首をすげかえ、憲法解釈を変えるのなら、もはや法治国家と言えない。
 憲法9条を改正したいが、難しいから改憲の要件を定める96条を改正する。その96条先行改正論が批判を浴びたら、今度は集団的自衛権行使容認へと憲法解釈を変える。解釈変更に内閣法制局が抵抗するなら、今度は長官の首をすげ替える。正面突破が難しいから裏口から入ると言うに等しい。あまりに姑息(こそく)だ。
 第二次大戦後、戦争でどの国の人も殺さなかった国は日本を含め世界に6カ国しかない。憲法の平和主義の成果だ。集団的自衛権の行使は、戦後日本が積み上げてきたそうした国際的信頼を根こそぎ失いかねない。なし崩しで貴重な資産を失う愚を犯してはならない。
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憲法8条:皇室財政を皇室自立主義から国会中心主義に転換。「国会の議決」の文言のままでよいのでは?

2013-08-08 12:20:31 | 築地を守る、築地市場現在地再整備

 一日一条づつ自民党改憲案の問題点を見ていきます。  

 8月8日の今日は、8条。第一章天皇は、この8条で終わり、9条からは第2章に入ります。

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日本国憲法
(財産授受の制限)
第八条 皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が、財産を譲り受け、若しくは賜与することは、国会の議決に基かなければならない。

自民党改憲草案
(皇室への財産の譲渡等の制限)
第八条 皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が財産を譲り受け、若しくは賜与するには、法律で定める場合を除き、国会の承認を経なければならない。
***************************  

 憲法8条は、88条とともに、皇室経費に関する規定です。  
 (うまく皇室経費に関する条文は、「8」でそろえたのかな?それは、さておき)

****日本国憲法88条*****
第八十八条  すべて皇室財産は、国に属する。すべて皇室の費用は、予算に計上して国会の議決を経なければならない。

自民党改憲草案
(皇室財産及び皇室の費用)
第八十八条 全て皇室財産は、国に属する。全て皇室の費用は、予算案に計上して国会の議決を経なければならない。
****************  

 さて、新憲法の施行とともに、天皇の財産(御料)および皇族の財産(これを合わせて皇室財産と言う)は、「国に属する」ことになりました。  
 そして、天皇および皇族の活動に要する費用は、「すべて…予算に計上して国会の議決を経なければならない」と規定されました。内閣により「日本国憲法第8条の規定による議決案」として国会に付議されます。  

 予算に計上される皇室経費には、皇室経済法(最後に全文を掲載します。)で、三つの区分がされています。  

〇内廷費 皇室経済法4条  

〇宮廷費 皇室経済法5条  

〇皇族費 皇室経済法6条  

 一定の種類の行為については、その度ごとに国会の議決を経ることを要しないとされています(皇室経済法2条)。  

 8条と88条により、明治憲法下の皇室自立主義を国会中心主義に、皇室財政制度においても変更することとなりました。  

 「皇室に再び大きな財産が集中したり、皇室が特定の個人ないし団体と特別の関係を結び不当な支配力をもつことを防止することを目的」としています(『憲法第5版』岩波新書 芦部信喜 53ページ)。  

 自民党改憲草案では、「国会の議決」の文言が、「国会の承認」とされています。  

 わざわざ、文言を変えなくてもよいのではないでしょうか。


*****皇室経済法 全文****


皇室経済法
(昭和二十二年一月十六日法律第四号)


最終改正:平成一一年一二月二二日法律第一六〇号

 

第一条  削除

第二条  左の各号の一に該当する場合においては、その度ごとに国会の議決を経なくても、皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が財産を譲り受け、若しくは賜与することができる。
一  相当の対価による売買等通常の私的経済行為に係る場合
二  外国交際のための儀礼上の贈答に係る場合
三  公共のためになす遺贈又は遺産の賜与に係る場合
四  前各号に掲げる場合を除く外、毎年四月一日から翌年三月三十一日までの期間内に、皇室がなす賜与又は譲受に係る財産の価額が、別に法律で定める一定価額に達するに至るまでの場合

第三条  予算に計上する皇室の費用は、これを内廷費、宮廷費及び皇族費とする。

第四条  内廷費は、天皇並びに皇后、太皇太后、皇太后、皇太子、皇太子妃、皇太孫、皇太孫妃及び内廷にあるその他の皇族の日常の費用その他内廷諸費に充てるものとし、別に法律で定める定額を、毎年支出するものとする
○2  内廷費として支出されたものは、御手元金となるものとし、宮内庁の経理に属する公金としない。
○3  皇室経済会議は、第一項の定額について、変更の必要があると認めるときは、これに関する意見を内閣に提出しなければならない。
○4  前項の意見の提出があつたときは、内閣は、その内容をなるべく速かに国会に報告しなければならない。

第五条  宮廷費は、内廷諸費以外の宮廷諸費に充てるものとし、宮内庁で、これを経理する

第六条  皇族費は、皇族としての品位保持の資に充てるために、年額により毎年支出するもの及び皇族が初めて独立の生計を営む際に一時金額により支出するもの並びに皇族であつた者としての品位保持の資に充てるために、皇族が皇室典範 の定めるところによりその身分を離れる際に一時金額により支出するものとする。その年額又は一時金額は、別に法律で定める定額に基いて、これを算出する
○2  前項の場合において、皇族が初めて独立の生計を営むことの認定は、皇室経済会議の議を経ることを要する。
○3  年額による皇族費は、左の各号並びに第四項及び第五項の規定により算出する額とし、第四条第一項に規定する皇族以外の各皇族に対し、毎年これを支出するものとする。
一  独立の生計を営む親王に対しては、定額相当額の金額とする。
二  前号の親王の妃に対しては、定額の二分の一に相当する額の金額とする。但し、その夫を失つて独立の生計を営む親王妃に対しては、定額相当額の金額とする。この場合において、独立の生計を営むことの認定は、皇室経済会議の議を経ることを要する。
三  独立の生計を営む内親王に対しては、定額の二分の一に相当する額の金額とする。
四  独立の生計を営まない親王、その妃及び内親王に対しては、定額の十分の一に相当する額の金額とする。ただし、成年に達した者に対しては、定額の十分の三に相当する額の金額とする。
五  王、王妃及び女王に対しては、それぞれ前各号の親王、親王妃及び内親王に準じて算出した額の十分の七に相当する額の金額とする。
○4  摂政たる皇族に対しては、その在任中は、定額の三倍に相当する額の金額とする。
○5  同一人が二以上の身分を有するときは、その年額中の多額のものによる。
○6  皇族が初めて独立の生計を営む際に支出する一時金額による皇族費は、独立の生計を営む皇族について算出する年額の二倍に相当する額の金額とする。
○7  皇族がその身分を離れる際に支出する一時金額による皇族費は、左の各号に掲げる額を超えない範囲内において、皇室経済会議の議を経て定める金額とする。
一  皇室典範第十一条 、第十二条及び第十四条の規定により皇族の身分を離れる者については、独立の生計を営む皇族について算出する年額の十倍に相当する額
二  皇室典範第十三条 の規定により皇族の身分を離れる者については、第三項及び第五項の規定により算出する年額の十倍に相当する額。この場合において、成年に達した皇族は、独立の生計を営む皇族とみなす。
○8  第四条第二項の規定は、皇族費として支出されたものに、これを準用する。
○9  第四条第三項及び第四項の規定は、第一項の定額に、これを準用する。

第七条  皇位とともに伝わるべき由緒ある物は、皇位とともに、皇嗣が、これを受ける。

第八条  皇室経済会議は、議員八人でこれを組織する。
○2  議員は、衆議院及び参議院の議長及び副議長、内閣総理大臣、財務大臣、宮内庁の長並びに会計検査院の長をもつて、これに充てる。

第九条  皇室経済会議に、予備議員八人を置く。

第十条  皇室経済会議は、五人以上の議員の出席がなければ、議事を開き議決することができない。
○2  皇室経済会議の議事は、過半数でこれを決する。可否同数のときは、議長の決するところによる。

第十一条  皇室典範第二十九条 、第三十条第三項から第七項まで、第三十一条、第三十三条第一項、第三十六条及び第三十七条の規定は、皇室経済会議に、これを準用する。
○2  財務大臣たる議員の予備議員は、財務事務次官をもつて、これに充て、会計検査院の長たる議員の予備議員は、内閣総理大臣の指定する会計検査院の官吏をもつて、これに充てる。

   附 則 抄


○1  この法律は、日本国憲法施行の日から、これを施行する。
○2  この法律施行の際、現に皇室の用に供せられている従前の皇室財産で、国有財産法の国有財産となつたものは、第一条第二項の規定にかかわらず、皇室経済会議の議を経ることなく、これを皇室用財産とする。
○3  この法律施行の際、従前の皇室会計に所属する権利義務で国に引き継がるべきものの経過的処理に関し、必要な事項は、政令でこれを定める。

   附 則 (昭和二四年五月三一日法律第一三四号)抄


1  この法律は、昭和二十四年六月一日から施行する。

   附 則 (昭和二七年二月二九日法律第二号)


1  この法律は、昭和二十七年四月一日から施行する。
2  この法律施行の際既婚者たる親王は、改正後の皇室経済法第六条第三項の適用については、独立の生計を営む親王とみなす。
3  この法律施行の際未婚者たる親王又は内親王は、改正後の皇室経済法第六条第三項の適用については、独立の生計を営まない親王又は内親王とみなす。

   附 則 (昭和二八年六月三〇日法律第四七号)

 この法律は、昭和二十八年七月一日から施行する。


   附 則 (昭和四〇年五月二二日法律第七六号)

 この法律は、公布の日から施行し、昭和四十年四月一日から適用する。


   附 則 (平成一一年一二月二二日法律第一六〇号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。

 

 

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