四度目の氷河期

荻原浩さんの『四度目の氷河期』を読みました。

ワタルが幼い頃、大人しく座っている事の出来ない子だった。
リンゴを四角に書き、鶏を黒く書いた。
父親は死んだと聞かされたけれど、まわりの囁き声から最初から結婚していなかったのだと知った。
母さんがソビエトのシビルスクにいて、遺伝子研究をしており、自分の外見がふつうの日本人や外国人と
違うことから、クロマニヨン人の子どもなのだと考えるようになった。

田舎の閉鎖的な村でシングルマザーが生きていくのは大変で、その子も差別されがちでした。
ワタルは、自分の心のバランスをとるためにクロマニヨン人としての生き方しか学ぼうとしなかったように
感じます。
友達と言われると、利用しようとしているだけの不良少年の盗みも手伝い、ハラハラさせられました。
とても純真で不器用だけど、思いやりのある人に育ちましたよね。
とても切ない物語でした。

---

ルネ・ラリック展に行ってきました。
高度な技術を駆使したガラス工芸品で、主に透明なものを使っています。
でも、乳白色の柔らかなラインやオパールのように見る方向によって色が変化するものなど、
素晴らしいものが
いっぱいです。
これらを、一般市民も実用的に使うように作られたというのだから、贅沢ですよね。
http://kmma.jp/こちらが公式サイトです。