京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

祭りの時期に父母を想う

2008年04月20日 | 日々の暮らしの中で
端午の節句の飾り付けも終え、5月も間もなく、祭りの時期も近いという頃になると、父母を想う。
父にとっては懐かしい帰郷、そしてご自慢の“お祭り”だった。
母にしたら娘や孫たちと過ごせる楽しみな訪問であったろう。
今頃は、うきうきと準備していた頃に違いない。

カメラを携え、一日中子どもに返ってお祭りを満喫していた父。
懐かしい顔に再会すれば、父と姑とは同級なので、夜は二人の間で○○ちゃん・
△△くんの話で盛り上がる。
どんなに楽しい時を父が過ごしていたか。饒舌で、おいしいお酒に酔っていた。
祭りは宵宵宮・宵宮と続き最高の日であったことだろう。
一方、母は東京育ちなので、言ってみたら私とおなじで、祭りそのものには愛着が薄い。
子供の頃から親しんでいないので、そう毎年毎年は…で。
この連休は地元に縛られる?地域性。

母は必ず、柏餅の飾り物を手に取り、「これ、たあちゃんの歯型よ」と言って笑っていた。
幼かった息子が、“発砲スチロール製の柏餅”にかみついたのを見ていたようだ。
そのかわいい歯型はそれからずっと、くっきりと残っている。
いとおしくてたまらない歯型となった。
飾り付けるとき、それを見てクスッとし、母の言葉を思い起こしてはまた思わず笑いが漏れる。

5月に入って間もなくに、その祭りはある。
しかし、すでに二人とも他界してしまった...。
  もう少し長生きして“姫ちゃん”に会ってほしかったわ。
  たあちゃんものりちゃんも、おかげで立派に育ってくれたわよ。
  ちょっと早すぎたよね、いなくなってしまうのが! 
  和ちゃんに会いましたか?

父母を想う祭りの時期がやってくる。

今日は青空が広がった。
先日来の雨で鴨川の水量も増え、比叡山も洗われたか姿が美しい。
ほどなく新緑の美しさに目を奪われる日々になっていく。

コメント
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