Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

シリア周遊 21 国立博物館再び

2009-07-29 11:44:42 | 中近東/北アフリカ
5月9日

シリア滞在もいよいよ最終日。
とはいえお迎えは3時なので最後の町歩きに出かける。

向かうのは新市街。
 
マルジェ広場の真ん中に建つ柱の上には小さなウマイヤド・モスクが乗っている。

ここを通り過ぎて着いたのは国立博物館。
ドゥラ・エウロポスの壁画を見逃していたことを発見したのでリベンジに来たのだ。

そんなわけで既に見た展示室はかっとばして目的地に直行。
博物館の一番奥、小さな中庭に通じる地味なガラス扉の横によく見ると小さな字でDura Europos と書いた紙が貼ってある。こんな小さな紙じゃ気が付かないよ~。

中庭を通り、もう一つ頑丈そうな扉をくぐるとそこが目指すシナゴーグ。かなり大きな部屋の床から天井までフレスコ画でびっしり。

Dora Europos - Salhie of Euphrates より

あのユーフラテス川沿いの荒涼としたドゥラ・エウロポス遺跡、その一角にこの壁画が埋まっていたのだそうだ。

博物館で買った小冊子によると町にはローマ神殿、キリスト教会、ユダヤ教のシナゴーグが仲良く共存していたとのこと。
で普通ユダヤ教のシナゴーグには絵はないのだが、ここは他の宗教の影響を受けて珍しく壁画が描かれたらしい。

よく見るとモーゼの話とか、我々にも見分けられる絵もちらほら。

ヨーロッパ人の団体が何組もいる中、素朴な絵をじっくり見ているうちにだんだん人が減ってきた。これは静かになっていい、と思っていると監視のおじさん、「悪いけどもう出て。ここは本当は団体客にしか開けないんだ。」

ええ~、ってことは我々はたまたま団体がいたから入れたということ?絵の保存のためかもしれないが、個人客には見せないなんてひどいじゃないか。しばらくは黙って絵を見せてくれたおじさんには感謝だけど。

博物館の中にはシナゴーグの他にもう一つ、ドゥラ・エウロポス出土の大きな壁画がある。

初めに来た時はこちらを見たのでシナゴーグを見ていないことに気が付かなかった。
この写真では分からないが、実物はモダンな日本画のような雰囲気があって、比べるとシナゴーグよりこちらの方がずっと好き。

とりあえずリベンジに成功したことに気をよくして、これも前回は時間切れで見逃した博物館の隣のタキーヤ・スレイマニエ・モスクへ。
 16世紀、オスマン・トルコの天才建築家シーナンがイスタンブールのスレイマニエ・モスクより前に設計したと言うこのモスク、シリア風とトルコ風が融合していると言うので細部を見たかったのだが、残念ながらこの一帯は公園を整備中で近づくことが出来ず。
 
さらにその隣に並ぶ昔のメドレセ(今は閑散とした土産物屋街)を一眺めしてシリアの観光を終了。

最後は素敵なレストランの食事で締めたのだが、その話はまた後ほど。

11日間で紀元前3000年から現代まで、西へ東へ実に充実した旅行だった。

 帰路、新ターミナルができてますます広くなったドバイの乗り継ぎ5時間半も3人でおしゃべりしていればそれほど苦にならず。

ヨルダン、シリアと大満足だったので、来年はやっぱりレバノンだな。


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コメント (4)
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