8月11日
リマソールのホテルを出て、まず向かったのは町の郊外にあるコロッシ城。
12世紀に聖ヨハネ騎士団によって建てられた城だが、現在残っているのは15世紀の建物。入り口の上にここから煮立った油や汚物を侵入する敵に落としたというでっぱりがあるほかはなんの装飾もない四角い直方体で、城と言うよりはちょっと大きめの倉庫のよう。
内部も飾り気のない3階建てで、大きな暖炉だけが部屋のアクセント。
屋上から周りを見るとリマソール郊外が見渡せ、その他はブドウ畑や果樹の畑が広がる。
聖ヨハネ騎士団はここでワインや砂糖を作っていたというから、普段は質素な修道生活だったのだろうと想像する。
コロッシ城を出てほどなく、ちょっとした山道をあがるとそこがクリオン遺跡。
紀元前13世紀ごろからミケーネ人が定住したと言う町の遺跡は様々な時代の遺構が広い敷地に散らばっているが、メインの見所は5世紀の「ユーストリウスの館」。
モザイクの残る床を大きな屋根で囲っているのだが、その向こうに海の広がる景色がいい。
すぐ近くの円形劇場も海を見下ろして気持ちがいいが、だんだん空が晴れてきて暑くなってきた。
これまたすぐ近くのアポロン神殿に着いた頃にはピーカン晴れ。
写真映えはするけど、こうなると遺跡なんてどうでもいい。
ここから進路を西に取り、海岸線に出るとキプロスで最も有名な海岸に出る。
アフロディーテ誕生の地と言われるペトラ・トゥ・ロミオ海岸。
ボッティチェリの絵にも描かれていると言うのでチェックしてみたら
確かに背景の海岸線の形はそっくり。
ボッティチェリがキプロスに来たとは思えないし、ほかの絵でも参考にしたのだろうか。
浜辺に下りてみればさすが人気の海岸は海水浴客でいっぱい。
水は遠くから見るほどきれいではないが、こんな暑い日には海水浴が正解だよなあ、と足をつけるだけの時間しかもらえない弾丸ツアー客は悲しく思う。
海岸脇の崖がハートに覆われているのはご愛嬌。
この海岸のさらに西、パレ・パフォスにはアフロディーテの神殿跡と言う遺跡があるが
ここで盛時を想像するには相当の知識が要求され、厳しい。
敷地の奥の小さな博物館にある「ご神体」もただの大きな石。かなり古い時代の信仰の跡だろう。
昼食をはさんで昼下がりの一番暑い時間、パフォスの町の北にある「王族の墓」へ。
目の前に海が広がるが草一本はえていない広大な荒地。
この敷地のところどころに穴があって、その下に紀元前3世紀頃の地下墳墓がある。
立派な柱が中庭を囲み、その奥の部屋に棺が置かれるニッチがうがたれた造りはこの頃キプロスを支配していたエジプトの影響とか。
なかなかおもしろい造りだが、中には飾りも何も残っていない。19世紀のアメリカ領事をはじめとする墓泥棒にすべてかっぱらわれたんだそうだ。
暑さにへばりながら観光はまだ続く。
パフォスの港の近くにこれまた広大な面積で広がるパフォス考古遺跡。このあたりは掘ればどこかの時代の遺跡が必ず出てきてしまうのだろう。
この遺跡の中、巨大な工場のような建物がここの目玉、「ディオニソスの館」。
おなじみローマ時代の屋敷跡のモザイク床に屋根をかけ、見学通路をつけたものだが、ここは規模も大きく、モザイクもきれいで見ごたえがある。
ギリシャ神話をモチーフにした物語絵もおもしろいが
洗練された幾何学模様の床がおしゃれ
動物の動きもイキイキしている。
ローマ時代のモザイクの後はちょっと歩いて港から突き出したパフォス要塞へ。
14世紀にルジニャーノ家が作ったというこの小さな要塞も空っぽで、屋上から港を見るも目の前のイベントスタンドが邪魔。
小さなヨットがたくさん係留されたこの港でつかの間の自由時間がもらえた。
辛党はビールを飲みに走り、甘党はジェラートに走ってやっと一息。
この後チェックインしたホテルは海辺の典型的リゾートホテル。
紀元前から中世まで、盛りだくさんな一日だった。
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リマソールのホテルを出て、まず向かったのは町の郊外にあるコロッシ城。
12世紀に聖ヨハネ騎士団によって建てられた城だが、現在残っているのは15世紀の建物。入り口の上にここから煮立った油や汚物を侵入する敵に落としたというでっぱりがあるほかはなんの装飾もない四角い直方体で、城と言うよりはちょっと大きめの倉庫のよう。
内部も飾り気のない3階建てで、大きな暖炉だけが部屋のアクセント。
屋上から周りを見るとリマソール郊外が見渡せ、その他はブドウ畑や果樹の畑が広がる。
聖ヨハネ騎士団はここでワインや砂糖を作っていたというから、普段は質素な修道生活だったのだろうと想像する。
コロッシ城を出てほどなく、ちょっとした山道をあがるとそこがクリオン遺跡。
紀元前13世紀ごろからミケーネ人が定住したと言う町の遺跡は様々な時代の遺構が広い敷地に散らばっているが、メインの見所は5世紀の「ユーストリウスの館」。
モザイクの残る床を大きな屋根で囲っているのだが、その向こうに海の広がる景色がいい。
すぐ近くの円形劇場も海を見下ろして気持ちがいいが、だんだん空が晴れてきて暑くなってきた。
これまたすぐ近くのアポロン神殿に着いた頃にはピーカン晴れ。
写真映えはするけど、こうなると遺跡なんてどうでもいい。
ここから進路を西に取り、海岸線に出るとキプロスで最も有名な海岸に出る。
アフロディーテ誕生の地と言われるペトラ・トゥ・ロミオ海岸。
ボッティチェリの絵にも描かれていると言うのでチェックしてみたら
確かに背景の海岸線の形はそっくり。
ボッティチェリがキプロスに来たとは思えないし、ほかの絵でも参考にしたのだろうか。
浜辺に下りてみればさすが人気の海岸は海水浴客でいっぱい。
水は遠くから見るほどきれいではないが、こんな暑い日には海水浴が正解だよなあ、と足をつけるだけの時間しかもらえない弾丸ツアー客は悲しく思う。
海岸脇の崖がハートに覆われているのはご愛嬌。
この海岸のさらに西、パレ・パフォスにはアフロディーテの神殿跡と言う遺跡があるが
ここで盛時を想像するには相当の知識が要求され、厳しい。
敷地の奥の小さな博物館にある「ご神体」もただの大きな石。かなり古い時代の信仰の跡だろう。
昼食をはさんで昼下がりの一番暑い時間、パフォスの町の北にある「王族の墓」へ。
目の前に海が広がるが草一本はえていない広大な荒地。
この敷地のところどころに穴があって、その下に紀元前3世紀頃の地下墳墓がある。
立派な柱が中庭を囲み、その奥の部屋に棺が置かれるニッチがうがたれた造りはこの頃キプロスを支配していたエジプトの影響とか。
なかなかおもしろい造りだが、中には飾りも何も残っていない。19世紀のアメリカ領事をはじめとする墓泥棒にすべてかっぱらわれたんだそうだ。
暑さにへばりながら観光はまだ続く。
パフォスの港の近くにこれまた広大な面積で広がるパフォス考古遺跡。このあたりは掘ればどこかの時代の遺跡が必ず出てきてしまうのだろう。
この遺跡の中、巨大な工場のような建物がここの目玉、「ディオニソスの館」。
おなじみローマ時代の屋敷跡のモザイク床に屋根をかけ、見学通路をつけたものだが、ここは規模も大きく、モザイクもきれいで見ごたえがある。
ギリシャ神話をモチーフにした物語絵もおもしろいが
洗練された幾何学模様の床がおしゃれ
動物の動きもイキイキしている。
ローマ時代のモザイクの後はちょっと歩いて港から突き出したパフォス要塞へ。
14世紀にルジニャーノ家が作ったというこの小さな要塞も空っぽで、屋上から港を見るも目の前のイベントスタンドが邪魔。
小さなヨットがたくさん係留されたこの港でつかの間の自由時間がもらえた。
辛党はビールを飲みに走り、甘党はジェラートに走ってやっと一息。
この後チェックインしたホテルは海辺の典型的リゾートホテル。
紀元前から中世まで、盛りだくさんな一日だった。
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