8月12日
パフォスで泊まったリゾート・ホテル、ここの一夜は散々だった。
というのもようやく眠りについた午前1時過ぎ、音楽が鳴り出して目が覚めてしまったのだ。
音源はホテルの外のようだが、ディスコのような音楽がずっと続き、やんだのは4時過ぎだったろうか。
週末ならばまだしもこのホテルに泊まったのは水曜日。ということはシーズン中は毎晩こうなのだろう。ならばせめて防音をしっかりしてもらいたいところだが、いやはや。
夜が遅いせいか朝の浜辺は静かなもの。
ここからは東に引き返してリマソールを通り過ぎ、さらに東のキロキティア遺跡へ。
ここは同じ遺跡でもローマよりはるかに古い紀元前7000年ごろのもの。残っているのは急勾配に残された住居跡の丸い石組みだけなので、言われなければ何のことやらさっぱりわからない。
というわけで復元された住居があるのだが、コンクリート造りでは感じが出ない。一応ここも世界遺産なのだから、もうちょっとどうにかしたらいかがか。
ここから道を北上するとキプロスの首都、ニコシア。
この町の名はギリシャ側がニコシア、トルコ側がレフコシャと添乗員に説明されたが、現地の道路標識などはギリシャ語でもレフコシャになっている。が町に入るとニコシアの名前も見受けられ、まぎらわしいことこのうえない。
新市街をしばらく進むとやがて旧市街を囲むベネチア時代の城壁が見えてくる。
さほどの高さはないが、よく保存されてきれい。
ファマグスタ門は元々あった3つの門のうち東側にあるものだが、今はここをくぐって出入りするわけではない。
ニコシアの市内に入り、最初に訪れたのはキプロス大司教公邸
この中は見学できないが、このすぐ隣に聖ヨハネ教会があり、さらに奥にはビザンチン美術館がある。
17世紀に建てられた聖ヨハネ教会の天井はフレスコ画に覆われていてきれいだが、残念ながら内部の撮影禁止。
ビザンチン美術館内部も撮影禁止だが、内部はかなり広く、11世紀頃からのイコンがキプロス中から集められていてなかなか壮観。
中で最も印象的なのはこれらのモザイクの断片。
"A Journey through the Painted Churches of Cyrus" より
6世紀頃に作られたこのモザイクは北キプロスのパナギア・カナカリアという教会にあったのだが、1974年のトルコ軍の侵攻後、トルコ人によって教会の天井からはずされ、売りに出されていたものを取り返したのだそうだ。
モザイクのかけらの美しさもさることながら、その波乱の顛末とうらみのこもった展示がとにかく印象的。
次に向かったのはキプロス博物館
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1883年に建てられたという建物は古く、内部もそれほど大きくないが、中の展示品はかなりおもしろい。
ここで特に有名なのは「ソリのアフロディーテ」と呼ばれるこの石像(写真は博物館のHPから)
15cmほどの小さな石像で、しかも部屋の隅のキャビネットにほかのものと一緒にごちゃごちゃ展示されているのではじめは見逃してしまったが、キプロス発行の1ユーロ硬貨にデザインされているほど有名なのだ(ならもっとかっこよく展示してあげればいいのに・・・)
ほかにギリシャ時代以前の陶器もユニークな絵付けのものが多くて実に楽しい。
が残念ながらここも内部撮影禁止、その上改装のためにミュージアムショップが閉められていて本や絵葉書も買うことができない。楽しいと言う記憶しか残らないなんて、ああ、もったいない。
次の観光もガイドさんはまた別の博物館に行こうとした。ところが行ってみると博物館はなんと休館中。
そこで急遽、旧市街一の高さと言うデベナムズ・デパートの上にある展望台に行くことになった。
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これが怪我の功名、360度周りが見渡せるここからの景色はかなり興味深い。
北をのぞむと大きな教会が見えるが、そこはもうトルコ占領地。
その向こうにそびえる山の斜面には
写真では薄ぼんやりとしかわからないが、大きなトルコと北キプロスの国旗が描かれている。
そしてこの北キプロス旗、なんと夜には電飾で光るのだ。
これはやっぱりけんか売ってるとしか思えまい。
展示室の真ん中にある空撮写真を見ると城壁にぐるりと囲まれた町の様子がよくわかる。今はもちろん城壁の外に新しいビルがどんどん建っている。
デパートの下はニコシアの銀座ともいうべきレドラ通り。
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とは言え、夏の暑い昼下がり、歩いている人はあまりいなくて閑散としている。
夕方には人通りも増えるようだが、町一番と聞いていたデベナムズ・デパートも田舎のイトーヨーカドーよりしょぼい品揃えで、いまや郊外にたくさん建てられている巨大ショッピングモールにお客を取られている様子。
このレドラ通りをまっすぐ北上するとやがて北とのグリーンラインにつきあたる。
「最後の分断都市」との看板が悲壮だが、南から北への通行はノーチェック、北から南へ入る人だけパスポートチェックをしている様子で緊迫感はまるでない。写真を撮っていてもまったく問題なし。
その北ニコシアは明日の観光に回し、宿泊先のホリデイ・インに入ってみると
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なんと、回転寿司がある。
夕食は幸いにしてイタリアンだった。
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パフォスで泊まったリゾート・ホテル、ここの一夜は散々だった。
というのもようやく眠りについた午前1時過ぎ、音楽が鳴り出して目が覚めてしまったのだ。
音源はホテルの外のようだが、ディスコのような音楽がずっと続き、やんだのは4時過ぎだったろうか。
週末ならばまだしもこのホテルに泊まったのは水曜日。ということはシーズン中は毎晩こうなのだろう。ならばせめて防音をしっかりしてもらいたいところだが、いやはや。
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ここからは東に引き返してリマソールを通り過ぎ、さらに東のキロキティア遺跡へ。
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ここは同じ遺跡でもローマよりはるかに古い紀元前7000年ごろのもの。残っているのは急勾配に残された住居跡の丸い石組みだけなので、言われなければ何のことやらさっぱりわからない。
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ここから道を北上するとキプロスの首都、ニコシア。
この町の名はギリシャ側がニコシア、トルコ側がレフコシャと添乗員に説明されたが、現地の道路標識などはギリシャ語でもレフコシャになっている。が町に入るとニコシアの名前も見受けられ、まぎらわしいことこのうえない。
新市街をしばらく進むとやがて旧市街を囲むベネチア時代の城壁が見えてくる。
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ニコシアの市内に入り、最初に訪れたのはキプロス大司教公邸
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この中は見学できないが、このすぐ隣に聖ヨハネ教会があり、さらに奥にはビザンチン美術館がある。
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17世紀に建てられた聖ヨハネ教会の天井はフレスコ画に覆われていてきれいだが、残念ながら内部の撮影禁止。
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中で最も印象的なのはこれらのモザイクの断片。
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"A Journey through the Painted Churches of Cyrus" より
6世紀頃に作られたこのモザイクは北キプロスのパナギア・カナカリアという教会にあったのだが、1974年のトルコ軍の侵攻後、トルコ人によって教会の天井からはずされ、売りに出されていたものを取り返したのだそうだ。
モザイクのかけらの美しさもさることながら、その波乱の顛末とうらみのこもった展示がとにかく印象的。
次に向かったのはキプロス博物館
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1883年に建てられたという建物は古く、内部もそれほど大きくないが、中の展示品はかなりおもしろい。
ここで特に有名なのは「ソリのアフロディーテ」と呼ばれるこの石像(写真は博物館のHPから)
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15cmほどの小さな石像で、しかも部屋の隅のキャビネットにほかのものと一緒にごちゃごちゃ展示されているのではじめは見逃してしまったが、キプロス発行の1ユーロ硬貨にデザインされているほど有名なのだ(ならもっとかっこよく展示してあげればいいのに・・・)
ほかにギリシャ時代以前の陶器もユニークな絵付けのものが多くて実に楽しい。
が残念ながらここも内部撮影禁止、その上改装のためにミュージアムショップが閉められていて本や絵葉書も買うことができない。楽しいと言う記憶しか残らないなんて、ああ、もったいない。
次の観光もガイドさんはまた別の博物館に行こうとした。ところが行ってみると博物館はなんと休館中。
そこで急遽、旧市街一の高さと言うデベナムズ・デパートの上にある展望台に行くことになった。
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これが怪我の功名、360度周りが見渡せるここからの景色はかなり興味深い。
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その向こうにそびえる山の斜面には
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そしてこの北キプロス旗、なんと夜には電飾で光るのだ。
これはやっぱりけんか売ってるとしか思えまい。
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展示室の真ん中にある空撮写真を見ると城壁にぐるりと囲まれた町の様子がよくわかる。今はもちろん城壁の外に新しいビルがどんどん建っている。
デパートの下はニコシアの銀座ともいうべきレドラ通り。
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とは言え、夏の暑い昼下がり、歩いている人はあまりいなくて閑散としている。
夕方には人通りも増えるようだが、町一番と聞いていたデベナムズ・デパートも田舎のイトーヨーカドーよりしょぼい品揃えで、いまや郊外にたくさん建てられている巨大ショッピングモールにお客を取られている様子。
このレドラ通りをまっすぐ北上するとやがて北とのグリーンラインにつきあたる。
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「最後の分断都市」との看板が悲壮だが、南から北への通行はノーチェック、北から南へ入る人だけパスポートチェックをしている様子で緊迫感はまるでない。写真を撮っていてもまったく問題なし。
その北ニコシアは明日の観光に回し、宿泊先のホリデイ・インに入ってみると
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なんと、回転寿司がある。
夕食は幸いにしてイタリアンだった。
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