Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

「誇り高きデザイン 鍋島」@サントリー美術館

2010-10-09 18:06:53 | 機内食・映画・美術展
会期終了間際、サントリー美術館の「鍋島展」にすべりこんできた。



焼き物の中では磁器が好き、中でも鍋島は一番好き。

佐賀藩で幕府の将軍や他藩の大名など、超セレブな人たちへの贈り物としてのみ作られたと言う鍋島。その緻密で洗練されたデザインにはとにかくうっとり。

写真は「おもしろびじゅつ帖」より
 毘沙門亀甲文の中にも毘沙門文を描きこむ細かさ 
 こちらはこれまた細かい雲雷文の真ん中にボーっと月が出ている
 デザイン化された壷がかわいく、まわりの青海波が美しい

今回の展示で面白かったのは参考として有田や伊万里を並べているところ。
伊万里などは輸出先の趣味に合わせてびっしり、こってり、余白無く色絵で焼き物を埋め尽くしているが、鍋島では余白をいかしたデザインが多く、これがいかにも日本的な美しさ。そして現代の目で見てとてもモダンに見える。

お上の御用窯だけに鍋島には自由度が少なく、デザインはマンネリに陥りがちだったという。そういう時にはより自由で斬新なデザインの生まれる民間の有田からアイデアを拝借したとのことだが、横に並べられると同じデザインを鍋島がいかに洗練させたかがよくわかる。上品とはこういうことを言うのね、と言う感じ。

17世紀の後半には最盛期を迎えたと言う鍋島。300年も前にここまでの洗練を示した日本文化に誇りを感じてしまう。日本人の感性ってすばらしい!

目を満足させたらお腹も満足させよう、と同じビル地下の京はやしやへ。
 今の時期はやっぱり栗を食べなきゃ、と栗のパフェ。

日本の秋はおいしい。


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コメント (2)
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