Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

コーカサス周遊 3 バクー新市街

2015-05-16 16:19:38 | コーカサス
4月30日 続き

昼食の後はまたバスに乗って、バクーの郊外へ向かう。

30分ほどで到着したのはヤナル・ダグ。「燃える山」と言う意味だそうで確かに地面から火が吹き出ているが、これは自然に湧出する天然ガスが燃えているのだそう。
 
とは言え燃えているのはほんの10メートルほどで、名前負けしていること甚だしい。
「せっかくなら芋でも焼けばいいのに」と冗談を言いながら、ツアー客はみなすぐに丘の上に上がってしまう。
 丘の上は一面の菜の花。
 
遠くにバクーの市街が広がって気持ちがいい。

ヤナル・ダグの観光もそこそこにバスはすぐまたバクー市内に戻るが、おもしろいのはその道中。

 ヤナル・ダグの近くには無数の石油掘削用やぐらが並んでいる。
ノーベル賞のアルフレッド・ノーベルも兄弟とアゼルバイジャンで石油会社を設立し、ダイナマイトは掘削に使われていたとか。

市街に近づくと新しいマンションが次々に建てられている。
 
ガイドさんによればこのようなマンションは平米あたり30万円ほどらしい。

  さらに面白い形のオフィスビルの数々。
 
早朝、空港の近くで光り輝いていたのはオリンピック・スタジアム。フリルのような日よけが付いているのも別の競技場。
バクーでは今年の6月に第一回ヨーロピアン・ゲームズと言うのが開かれるため新しい競技場がたくさん作られたらしいが、アゼルバイジャンはヨーロッパにカウントされるのか?

道中でも特に目を引かれたのはヘイエル・アリエフ・センター。
 
ソウルのDDPも手掛けたザハ・ハディッドの設計で、この人のデザインは実に特徴的。
中は会議場やギャラリー、さらにヘイエル・アリエフ博物館になっているそうだ。

 市内に入って目立つガラスのピラミッドのような大屋根は地下鉄の入り口。朝にはここから大勢の人が吐き出されていて、男女ともきちんとしたスーツ姿が多いので、旅行着姿のこちらは気後れしてしまう。
地下鉄に乗る時間がなかったのがとても残念。

市内の中心に戻るとカスピ海の沿岸はきれいな公園になっていて、次にはこの中の大きなショッピング・センターへ。
  
 中には世界中でおなじみのブランドがいっぱい、大きなスーパーもあるが、その話題はまたいずれ。

ここでしばしお買い物タイムの後は、すぐ近くの桟橋からカスピ海クルーズの船に乗る。
 デッキにはあちこちからの観光客がいっぱいだが、さすがに東洋人は我々以外には見当たらない。

やがて出港すると目の前の噴水から水があがった。
 
この噴水、バクー市長がジュネーブ湖の噴水に触発されて作ったそうだが、規模はもちろんずっと小さい。このしょぼさが石油成金の現在のバクーの何かを象徴しているような気がする。

沿岸には巨大な政府庁舎や不思議な蹄鉄型のビルが見え
 
 
沖合にあるクリスタルホールというもう一つの競技場の近くまで来たら船はUターン、建築中の新しいビルを見ながら30分でクルーズは終了。特に見どころはないのでこれぐらいでちょうどいい。

7時を過ぎても空はまだまだ明るいが、夕食は旧市街に戻ってキャラバンサライへ。
 
外国人には定番の食事処らしく、中はどこかの会社のレセプション客でいっぱい。
テーブルは中庭に並べられているが、雨の少ないこの地ではあまり困ることもないのだろう。

  
ナスのサラダ類の前菜にたっぷりハーブが添えられているのがうれしく、スープには小さな小さな餃子がいっぱい。おいしいけれどこれを包むのは大変だろうなあ。
 
次に来たのはトルコのラフマジュンそっくりなもの。一つには羊のひき肉、もう一つには野菜が入っているが、これを全部食べたら次の羊と鶏のケバブが入らない。これにヨーグルトとスマックが添えられているのもトルコ風で
 デザートも甘~いバクラヴァ。

 
食事の間にはボリュームたっぷりのお姉さんのベリーダンスや地味なことこの上ない火吹きのパフォーマンスなどもあったが、2回も前に引っ張り出されてしまったのはなぜだ。

食事が終わった9時ごろになってようやく空も真っ暗になった。
そこで食後はすぐそばの乙女の塔の前まで行ってみると
 期待通り、フレームタワーの炎のイルミネーションがよく見える。
LEDによるこのイルミネーション、炎、国旗、旗を振る人の絵が動きながら次々に変わるのでその様子はこちらの動画で↓



ホテルまで歩いて戻ると黄色い街灯に照らされた旧市街は趣がある。
  
長い一日だったが、バクーは予想以上に楽しめた。


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コメント (6)
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