Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

コーカサス周遊 9 ムツヘタ

2015-06-01 14:25:46 | コーカサス
5月3日 続き

 緑濃い景色の中を走ることしばし。

朝からの雨がやみ、なにやら車のたくさん集まる大きなバザールを通り過ぎるころには市街に入り
 
ソ連っぽいアパートや黄色いバス、赤いMの字の目立つ地下鉄駅などが増えてきてジョージアの首都、トビリシに到着。

新市街を通り抜けて、すぐに昼食。ここも広い敷地に東屋が並ぶ造り。
 
おじさんたちばかりで盛大に酒盛りしているグループが多いところは中央アジアっぽくて、ほんとにここではヨーロッパとアジアが入り混じっている。

テーブルに並べられた前菜は塩辛いチーズやクルミペーストを巻いた焼きナスなど前日と変わらないが
 
盛り付け方がさすがに都会のレストラン。
 
メインはチキンだったが、白いミルキーなソースはほぼニンニク。大きなローストポテトもねっとりと甘くておいしい。

食後はそのままトビリシの町を通り抜けて、30分ほどでムツヘタへ。
紀元前3世紀以来の古都は町全体が世界遺産に登録されていて、ジョージア一番の観光名所らしい。

町に近づいてまず目に付くのは丘の上に建つ教会。
 
ジョージアにキリスト教を伝えたのは4世紀の聖ニノと言われているが、ジュヴァリ聖堂は6世紀に建てられた古い教会。
この日は日曜日とあって聖堂の周りは車でいっぱい。
 古い教会らしくシンプルな外観で
  
内部も簡素ながら高い天井が荘厳な雰囲気。
中央には大きな十字架が立っていて、これは聖ニノが最初にこの地に十字架を立てたことを示すものだろう。
  こちらがその聖ニノと十字架。
ちょっと不思議な形の十字架は聖ニノが葡萄の枝を自分の髪で結んだものだからだそう。
 
ここはイコノスタシスも驚くほど地味で、堂内のあちらこちらにある聖人のイコンもひっそり。
しかし熱心に祈る信者が多くて
  
聖堂内では赤ちゃんの洗礼式が行われていたし、外では結婚式を待つカップルが待機中。
とても人気のある教会だとわかる。


教会の前からは2つの川が合流しているところがよく見え、合流点の右手にムツヘタの町が広がっている。

次に行くのはこの町の中心。
大きな駐車場でバスから降りると、今回の旅で初めて土産物屋や飲食店が軒を連ねている。
 
ここを抜けて少し歩くと城壁があり、これを回り込むと
 スヴェティ・ツホヴォリ大聖堂の門にたどり着く。

  
スヴェティ・ツホヴォリ大聖堂は聖ニノがジョージアで最初の教会を建てた場所で、現在の建物は11世紀以来の物。ここは12世紀まではジョージア正教の総本山だった(その後トビリシに移された)のでさすがに堂々とした大きな教会。
 奥の山の上には先ほどまでいたジュヴァリ聖堂も見える。

ムツヘタの教会は由緒あるだけに服装コードが厳しく、ジュヴァリ聖堂では女性はスカーフ着用だったが、ここではさらにパンツの上に巻きスカートが必要。入口に用意されたものを借りて中に入ると
 
ここも高ーい天井が印象的。
  
正面のイコノスタシスはここも元総本山にしては地味で、ここいら辺が派手なギリシャやロシアの正教との違いだろうか。その代わり堂内のあちらこちらに宝石をちりばめられた凝った細工のイコンなどがある。
  
床下には歴代のジョージア王が眠っていてその墓石の上を歩くことになるが、この墓石でジョージア文字の変遷が分かり、しかし普通の人には古いものは読めないそうだ。

ところでこの大聖堂、元は壁面すべてがフレスコ画で覆われていたそうなのだがその後それらが漆喰で隠されてしまい、最近になってその一部が回復されたとのこと。
一番大きく残っているのが祭壇右手の壁で
 
中央のキリストの周りに十二星座があるのが面白く

その横の怪物たちの絵はもっと面白い。

と言うわけで壁画フェチの方はこちらを↓




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コメント (3)
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