5月4日
トビリシのラディソン・ホテルから朝の風景。
面白そうな町なのにもうここを離れなければならないのが残念。
8時にホテルを出て、サダフロの国境に着いたのは9時半。
ジョージアを出国して途中でバスを降り、アルメニア側の若い男のガイドさんに引き継がれたら100mほど荷物を持って歩く。
入国審査の前にビザを発給する窓口があり、人数が多いので全員揃うまで時間がかかったが、何の問題もなく1時間で国境を通過。
アルメニアのスタンプには入国も出国もアララト山の絵が付いていてかわいい。
国境までジョージア側はなだらかな牧草地帯が続いていたが、アルメニアに入った途端に周りは高い山になって、道は谷沿いを走る。
並走していた線路にちょうど列車が来たが、車両の色が全部違うのは等級の違いなのか、寄せ集め車両なのか。
道路も山道のせいではあろうがジョージア側よりも明らかに状態が悪くて、経済状態の違いが見えるように思う。
アルメニアでの最初の観光は山の上の教会。
10世紀から建設が始まった世界遺産、アフパット修道院。
敷地内にはいくつもの教会や礼拝堂があるが、中心にあるのは聖十字架教会。
扉を入ってすぐの広い空間はガヴィットと呼ばれる集会などに使われた部屋。黒い石のヴォ―ルトがドーム天井を井桁に分けていて独特の作りだが、この部分は13世紀に作られたもの。
10世紀に作られた教会の本体は中央の小さな入口の向こうで
正面にうっすらとキリストのフレスコ画が残るものの、祭壇には新しそうな聖母子像があるだけで実に簡素。それが黒っぽい壁や高い天井とあいまってとても荘重な雰囲気を作り出している。
教会の隣には図書館があって
この床の穴には敵の襲撃の時など、大切な書物を隠したとか。
さらにその隣のハマザスプと呼ばれるホールも天井からの明かりで美しい。
教会の周りは花がいっぱい。
裏手は土に埋もれたような建物もあって面白い。
ところでトルコやイランで見たアルメニア教会は内部がびっしりフレスコ画で覆われていて豪華だった。
それに比べて本家のこちらは重厚で、飾りがないのがアルメニア教会の特徴の一つだと言う。
あまりにも違うのでガイドに聞いてみると、「各国に根を張ったアルメニア人がその土地に合わせて教会の様式を変えたのだ」との返答。なるほどね。
アルメニア教会の特徴はもちろんそれだけではなく、正教やカソリックとの一番の違いは「イエス・キリストは神性と人性の2つの本性がある」とするカルケドン信条を認めず、「二つの性格は不可分に一体」としているのだそうだが、この違いがなぜそんなに大問題なのか、異教徒にはさっぱりわからない。
教会の至る所にある根元から3つに分かれた十字架も三位一体を表すものだろうがアルメニア独特の物だろうか、他では余り見たことがないような気がする。
(上記訂正:3つの十字架についてはイエスとともに架刑に処された2人の盗賊もアルメニアでは聖人とみなされているとガイドに聞いたのを思い出した)
教会見学の後は近くのアラヴェルディの町へ。
ここは18世紀から銅山で栄えたところだそうだが
今も一応操業中だと言う工場は廃墟にしか見えず、軍艦島などが好きな人達に受けそうなたたずまい。
昼食はこの悲しい町を見下ろすレストランで。
前菜はなじみのサラダ類だが、イランで見た紙のように薄いパンが登場。
珍しい青菜の煮物とスープは見た目は同じようだが味がちょっと違い
この国の名物らしいホロヴァッツと言う炭火焼の豚肉はこれまでで最高においしかった。
デザートも久しぶりに手の込んだナッツ入りのパイが出て、これがまた思いがけず甘すぎずにいいお味。
アルメニアの食事は予想外に幸先良いスタートとなった。
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トビリシのラディソン・ホテルから朝の風景。
面白そうな町なのにもうここを離れなければならないのが残念。
8時にホテルを出て、サダフロの国境に着いたのは9時半。
ジョージアを出国して途中でバスを降り、アルメニア側の若い男のガイドさんに引き継がれたら100mほど荷物を持って歩く。
入国審査の前にビザを発給する窓口があり、人数が多いので全員揃うまで時間がかかったが、何の問題もなく1時間で国境を通過。
アルメニアのスタンプには入国も出国もアララト山の絵が付いていてかわいい。
国境までジョージア側はなだらかな牧草地帯が続いていたが、アルメニアに入った途端に周りは高い山になって、道は谷沿いを走る。
並走していた線路にちょうど列車が来たが、車両の色が全部違うのは等級の違いなのか、寄せ集め車両なのか。
道路も山道のせいではあろうがジョージア側よりも明らかに状態が悪くて、経済状態の違いが見えるように思う。
アルメニアでの最初の観光は山の上の教会。
10世紀から建設が始まった世界遺産、アフパット修道院。
敷地内にはいくつもの教会や礼拝堂があるが、中心にあるのは聖十字架教会。
扉を入ってすぐの広い空間はガヴィットと呼ばれる集会などに使われた部屋。黒い石のヴォ―ルトがドーム天井を井桁に分けていて独特の作りだが、この部分は13世紀に作られたもの。
10世紀に作られた教会の本体は中央の小さな入口の向こうで
正面にうっすらとキリストのフレスコ画が残るものの、祭壇には新しそうな聖母子像があるだけで実に簡素。それが黒っぽい壁や高い天井とあいまってとても荘重な雰囲気を作り出している。
教会の隣には図書館があって
この床の穴には敵の襲撃の時など、大切な書物を隠したとか。
さらにその隣のハマザスプと呼ばれるホールも天井からの明かりで美しい。
教会の周りは花がいっぱい。
裏手は土に埋もれたような建物もあって面白い。
ところでトルコやイランで見たアルメニア教会は内部がびっしりフレスコ画で覆われていて豪華だった。
それに比べて本家のこちらは重厚で、飾りがないのがアルメニア教会の特徴の一つだと言う。
あまりにも違うのでガイドに聞いてみると、「各国に根を張ったアルメニア人がその土地に合わせて教会の様式を変えたのだ」との返答。なるほどね。
アルメニア教会の特徴はもちろんそれだけではなく、正教やカソリックとの一番の違いは「イエス・キリストは神性と人性の2つの本性がある」とするカルケドン信条を認めず、「二つの性格は不可分に一体」としているのだそうだが、この違いがなぜそんなに大問題なのか、異教徒にはさっぱりわからない。
教会の至る所にある根元から3つに分かれた十字架も
(上記訂正:3つの十字架についてはイエスとともに架刑に処された2人の盗賊もアルメニアでは聖人とみなされているとガイドに聞いたのを思い出した)
教会見学の後は近くのアラヴェルディの町へ。
ここは18世紀から銅山で栄えたところだそうだが
今も一応操業中だと言う工場は廃墟にしか見えず、軍艦島などが好きな人達に受けそうなたたずまい。
昼食はこの悲しい町を見下ろすレストランで。
前菜はなじみのサラダ類だが、イランで見た紙のように薄いパンが登場。
珍しい青菜の煮物とスープは見た目は同じようだが味がちょっと違い
この国の名物らしいホロヴァッツと言う炭火焼の豚肉はこれまでで最高においしかった。
デザートも久しぶりに手の込んだナッツ入りのパイが出て、これがまた思いがけず甘すぎずにいいお味。
アルメニアの食事は予想外に幸先良いスタートとなった。
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