Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

西部ヒマーチャルの旅 2 黄金寺院

2016-08-28 20:10:22 | インド
7月24日 続き

アムリトサルで行くところと言えば一つしかない。

シーク教の総本山、ハリ・マンディル、通称「黄金寺院」。

歩行者天国になっている参道を歩いて行くと、やがて前方に大きな真っ白い建物が見えてくる。
 
これが黄金寺院を四角く取り囲み、中には事務室や無料宿泊所もあるらしい。正面には大きな広場があるが、大理石の床にはゴロゴロ寝ている人たちがいっぱい。
ここでガイド氏の説明を聞いているとすぐに物見高い野次馬に取り囲まれるところがいかにもインドらしい。

黄金寺院には信者でなくとも誰でも入ることができる。ただし男女とも髪を覆わなければならず、スカーフやターバンがなければすぐに近づいてくる売り子からオレンジ色の三角巾を買う。
 
さらに裸足にならなければならないので靴を預けるが、ここは無料。
時計台のある正面ゲートから中に入ろうとすると階段の前には水が張られていて、ここで足を洗って中に入ることになる。

ゲートを抜けて白い建物から中に入ると

水の真ん中に、おお、まさしく黄金寺院。
境内に入ると階段の上からまっさきにこの全景が見え、場内には聖歌が流れているので、シーク教徒ならずともなにやら敬虔な気持ちになる。

ここがシーク教の聖地になったのは16世紀後半。寺院が建てられたのは1589年だが現在の建物は1764年に建てられたもの。金箔で覆われたのは1802年以降のことだとか。

 
池の周りでは熱心に祈る人あり、写真を撮る人ありでみんなうれしそう。

 
甘露の池(アムリタ・ソロヴァル)では子供もお掃除を手伝っているが、それはここで沐浴をする人たちのため。
 
子供を抱いて入っている人もいるし、女性用の沐浴場もちゃんとある。

この池の周りを大勢の人たちと共に時計回りに回り、やってきたのはランガルという食堂。
 
こここそヒンドゥーのカーストを否定するシーク教のシンボルとも言うべきところで、「聖者たちの食卓」という映画を見て以来、ぜひとも来たかったところ。
「食べたい人は食事をもらってください」とガイドが言うので
 もちろんお皿とボール、スプーンをもらう。
 
これを持って他の人たちについて2階に上がり
  この大きな部屋の敷物の上に座る。すると
  
バケツに入ったご飯やおかず、チャパティが配られ、台車で水もやってくるのですべてもらうと
 野菜カレーにダル、ライスプディングに黄色い甘いデザートまでついた立派な食事になった。
そしていただいてみるとカレーはマイルドで食べやすく、特にダルはインドに駐在していたこともある添乗員でさえ「おいしいですね」と感心するお味。ぽろぽろのご飯も軽い塩味が付いておいしく、デザート類も決して激甘じゃない。
予想以上のお味に大満足して、でもご飯を残してしまったのはマナー違反でごめんなさい。

食べ終わったら1階に降りて食器を返し、食事を作っているところを見学させてもらう。
 
次々とチャパティーを広げて焼いたり
 
大鍋でカレーを作って配膳したり
 大量のニンニクの皮むきをしたり。
 
ガチャンガチャンとすごい音を立てているのは皿洗いの人たちで、何しろ一日10万食が供されるという大量のお皿なのでここの人数が一番多い。

すべてがまったく映画の通りで、これが全部信者たちからの寄付とボランティアでまかなわれていると言うから素晴らしい。
お手伝いは誰でもウェルカムだそうなので、ツアーでなければニンニクの皮むきぐらいしたかった。

お腹いっぱいになって池の端に戻ると、黄金の本殿に通じる橋の入口にやって来た。
 ここもまたお色直しの最中なのだが
 
日曜のためか、まだ早朝と言うのに橋の上はものすごい行列。
これでは本殿に入るのに何時間かかるかわからない、ということであえなく断念。
 
ようやく日が差して文字通り光り輝く寺院になごりおしくお別れし、入った時と同じ門から外に出たが、ヘムクンドに行って以来シーク教ファンになった自分としてはここに来られて大満足。
過去には政府軍との銃撃戦やら血なまぐさい事件も起こった場所だが、今は平和で実に穏やかな所であることを確認できたのもうれしかった。

 
見学後はシークらしいお土産屋さんの並ぶ参道を素通りして、朝食のためと大きなホテルに案内されたが、すでに機内食とランガルの食事をしているので本日3度目の朝ご飯。
 
食べられるはずもなく、マンゴーだけいただいたが、道端でもいっぱい売っていた旬のマンゴー、甘くてめちゃくちゃおいしかった。


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コメント (6)
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