夏のインドで評判を聞いていた映画が日本公開されているので、年末だと言うのに映画館に行ってしまった。
日比谷シャンテ2で
「パッドマン 5億人の女性を救った男」 Padman
農村部の貧しい女性たちにも買える生理用ナプキンを作る安い機械を発明した男の実話に基づくお話しで、主演は同じような農村部の衛生問題をテーマにした「Toilet - Ek Prem Katha」のアクシャイ・クマール。
こういう映画に続けて出るところ、タイプキャストというよりこの役者の主張が見えるような気がする。
映画は導入からうまくて、主人公がいかに奥さんを大事にしているか、なぜ学歴もないのに機械の設計ができたのかが短時間でわかりやすく説明される。
マディヤ・プラデーシュ州でロケされたという村の風景もとても魅力的で、またインドに行きたくなる。
ただし農村の風習はあまりにも古臭くて、生理中の女性は部屋の中にも入れず、ベランダで籠の鳥になる。
それ以上に恥や外聞を気にする人々のガンコさこそが障害で、インドを旅すればさもありなんと思うし、実在のモデルはよくぞこれに打ち勝ったと改めて感心する。
まわりの理解が得られず故郷を離れざるを得なくなった主人公は借金をしてなんとか機械を発明。
それが工科大学の発明賞をもらって認められるところは実話だそうだが、ここでクレジットに「スーパーヒーロー」のタイトル付きで謝辞が出たアミターブ・バッチャンが本人役で登場。
「インドには10億の人がいて問題もたくさんあります。しかしインドには10億の頭脳があるのです」って、さすがインドの顔、かっこよすぎる。
発明が認められた主人公の方は仕事が軌道に乗るとニューヨークの国連本部でスピーチをすることになるのだが、通訳を断ってブロークンな英語でするこのスピーチがまためちゃくちゃいい。
スピーチとは言葉の流暢さではなく、内容だと言う当たり前のことを思い知らされる。
しかもこのシーン、結構長いのだが1テイクで撮影されたそうで、さすがアクシャイ・クマール。
終わり方もインドならそうだよな、という結末だが気分良く、見て幸せになる映画。
日比谷に出たらお約束で、続けて日比谷TOHOシネマにはしご。
「ボヘミアン・ラプソディー」 Bohemian Rhapsody
今さらではあるが飛行機の中でやっていなかったし、この映画は音響のいい所で見なければ、とプラス200円のドルビーシステムの劇場で鑑賞。
日比谷ミッドタウンの中の映画館にようやく入ったが、さすがに椅子が良く、場内の傾斜がきついので前の人の頭が気にならず、とても見やすい。
クイーンの全盛期は学生だったので映画の中に登場する曲はおなじみのものばかり。
まわりにも同年代とおぼしきおじさん多数で、バンドメンバーが登場すると隣のおじさんは「そっくりだ」と思わず独り言(笑)。
そう言ってしまうほどメンバーのルックスはそっくりで、肝心のフレディ―・マーキュリー役のラミ・マレックが実は一番似ていないのだが、コンサート部分での身のこなしなどは本人と見まごうほどで、どれだけ研究と努力をしたことだろう。
ストーリーの方はバンドの成長物語としてはオーソドックスな作りで、前半などクリント・イーストウッドの「ジャージーボーイズ」の方が面白い。
しかし最後のライブ・エイドの部分は実際のパフォーマンスのコピーとはいえすごい盛り上がりで、この部分のためだけでも劇場に足を運んで良かった。
クイーンと言えば学生時代来日したことがあって、大ファンだったクラスメートが日本語では教えてくれないからと英語でホテルに電話したらあっさり宿泊していることがわかり、メンバーに会いに行っていた。
思えばのんびりした時代だったかも。
いい映画が2本見られて、幸福な一日。
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日比谷シャンテ2で
「パッドマン 5億人の女性を救った男」 Padman
農村部の貧しい女性たちにも買える生理用ナプキンを作る安い機械を発明した男の実話に基づくお話しで、主演は同じような農村部の衛生問題をテーマにした「Toilet - Ek Prem Katha」のアクシャイ・クマール。
こういう映画に続けて出るところ、タイプキャストというよりこの役者の主張が見えるような気がする。
映画は導入からうまくて、主人公がいかに奥さんを大事にしているか、なぜ学歴もないのに機械の設計ができたのかが短時間でわかりやすく説明される。
マディヤ・プラデーシュ州でロケされたという村の風景もとても魅力的で、またインドに行きたくなる。
ただし農村の風習はあまりにも古臭くて、生理中の女性は部屋の中にも入れず、ベランダで籠の鳥になる。
それ以上に恥や外聞を気にする人々のガンコさこそが障害で、インドを旅すればさもありなんと思うし、実在のモデルはよくぞこれに打ち勝ったと改めて感心する。
まわりの理解が得られず故郷を離れざるを得なくなった主人公は借金をしてなんとか機械を発明。
それが工科大学の発明賞をもらって認められるところは実話だそうだが、ここでクレジットに「スーパーヒーロー」のタイトル付きで謝辞が出たアミターブ・バッチャンが本人役で登場。
「インドには10億の人がいて問題もたくさんあります。しかしインドには10億の頭脳があるのです」って、さすがインドの顔、かっこよすぎる。
発明が認められた主人公の方は仕事が軌道に乗るとニューヨークの国連本部でスピーチをすることになるのだが、通訳を断ってブロークンな英語でするこのスピーチがまためちゃくちゃいい。
スピーチとは言葉の流暢さではなく、内容だと言う当たり前のことを思い知らされる。
しかもこのシーン、結構長いのだが1テイクで撮影されたそうで、さすがアクシャイ・クマール。
終わり方もインドならそうだよな、という結末だが気分良く、見て幸せになる映画。
日比谷に出たらお約束で、続けて日比谷TOHOシネマにはしご。
「ボヘミアン・ラプソディー」 Bohemian Rhapsody
今さらではあるが飛行機の中でやっていなかったし、この映画は音響のいい所で見なければ、とプラス200円のドルビーシステムの劇場で鑑賞。
日比谷ミッドタウンの中の映画館にようやく入ったが、さすがに椅子が良く、場内の傾斜がきついので前の人の頭が気にならず、とても見やすい。
クイーンの全盛期は学生だったので映画の中に登場する曲はおなじみのものばかり。
まわりにも同年代とおぼしきおじさん多数で、バンドメンバーが登場すると隣のおじさんは「そっくりだ」と思わず独り言(笑)。
そう言ってしまうほどメンバーのルックスはそっくりで、肝心のフレディ―・マーキュリー役のラミ・マレックが実は一番似ていないのだが、コンサート部分での身のこなしなどは本人と見まごうほどで、どれだけ研究と努力をしたことだろう。
ストーリーの方はバンドの成長物語としてはオーソドックスな作りで、前半などクリント・イーストウッドの「ジャージーボーイズ」の方が面白い。
しかし最後のライブ・エイドの部分は実際のパフォーマンスのコピーとはいえすごい盛り上がりで、この部分のためだけでも劇場に足を運んで良かった。
クイーンと言えば学生時代来日したことがあって、大ファンだったクラスメートが日本語では教えてくれないからと英語でホテルに電話したらあっさり宿泊していることがわかり、メンバーに会いに行っていた。
思えばのんびりした時代だったかも。
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