Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

ブリューゲル展@ウィーン美術史博物館

2018-12-22 17:41:49 | 機内食・映画・美術展
今回のウィーン行き、きっかけは海外の美術展にもくわしい花耀亭さんのブログ
まったく知らなかったブリューゲルの大回顧展にいらしたと知って、これは自分も行かねばと急きょ航空券とホテルを手配した次第。

今回の展覧会はブリューゲル没後450年を記念して、その作品を一番多く持っているウィーンに全作品の4分の3を集めたというもの。
 空港の到着ロビーにも大きく出ている通り、「一生一度」の展覧会だ。

 
会場はもちろんマリア・テレジアが指差すウィーン美術史博物館。
 
通常の開館時間は10時だが、早めの9時半に行ってみると行列もなく、もう入館できる。
ブリューゲル展が人気なので9時からに開館を繰り上げ、それでも時間指定のチケットはすでにすべて売り切れと言う状態。
1ヶ月前に余裕で予約が取れたのも花耀亭さんの情報のおかげ、と改めて感謝。

 会場は2階の正面だが、予約時間は11時半なのでそれまでイタリア、スペイン絵画を見て時間をつぶす。
と言ってももちろん傑作ぞろいなので見ごたえ十分。2時間しっかりかかる。

そしていよいよ時間になったのでブリューゲル展入口へ。
  
 
ガラス扉を入ると大きな待合室になっていたが、指定時間の少し前から会場に入れてもらえた。

 入るとまずは素描がずらりと並んだ部屋。
褪色しやすい素描は通常は見られないし、しかも今回の展覧会では一部を除いて写真撮影可、となんとも太っ腹。
細かい絵なので見学の列はなかなか進まないが
  
 
ペンとインクで描かれた線からは本当に画家の指先が見えるよう!

 油彩の方はもちろんもっと人気で、皆さん熱心に鑑賞する。
感心するのは誰もがマイペースで、後ろにどれだけ人が並んでいても見たい人は見たいだけ見る。
日本なら「前に進んでください」とか係員が誘導するがここではそんなことはせず、後の人も場所が空くまで辛抱強く待つ。さすが大人の文化だ。

おかげで自分の番になれば細部までじっくり見られて、写真も撮り放題。
  
 
ブリューゲルが優れた風景画家であることを改めて感じたり
  
 
ボッシュの影響を確認したり。

ブリューゲルの絵は結構な数あちこちの博物館で既に見ていたが
 2枚の「バベルの塔」を並べて見られるなんて、まさに一生一度。

小さな猿の絵がどのように描かれたか、下地の塗り方から再現している展示も面白かったし
  
絵の中に登場する靴や道具類を並べた展示も楽しい。

見学の列がなかなか進まないこともあって会場を出るまで2時間半。
祭壇画が多くて作品の配置が立体的だったボッシュ展の方が見学者がばらけて見やすかったが、ブリューゲル展にも大満足。
来年1月13日までのこの展覧会、当日券もほんの少しあるらしいので興味ある方はチャレンジしてみては。

出口にはショップがあったが、グッズのデザインはイマイチで食指が動かず、カタログだけ購入。
 
しかし300ページもあるこの立派なカタログ、入場料20ユーロなのにお値段40ユーロ、重さが1.5キロもあるのだった。


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コメント (4)
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