沼津からの帰路、熱海で途中下車。
せっかくなので温泉に入っていこう。
駅前のアーケードを抜け、海の方へ坂を下りて行く。
途中すごく気になる温泉旅館を見つつ、大江戸温泉物語やニューフジヤホテルなどの大きな建物も過ぎて10分ほど。
湯汲坂といういかにもそれらしい坂を上がると、今は人工的に噴き上げているそうだが奈良時代から湧いていたという大湯の間歇泉があって
その向かい側にはその名も湯前神社がある。
この坂の突き当りに見えるのがお目当ての「日航亭・大湯」。
脇の壁には熱海本陣跡との記載があって、このお湯がいかに徳川家康に愛されたかがびっしりと書かれている。
うんちくはともあれ、入り口の謎の石門をくぐって館内へ。
すぐ左手の下足入れに靴を預けてフロントで入浴料1000円をお支払い。
ロビーこそ広々としているが奥に入って行くと天井の低い昔ながらの旅館の建物で
お風呂へは建物を出て渡り廊下を行く。と言ってもこの日の女湯はすぐ目の前。
暖簾をくぐった先は手前が露天、奥が内湯と脱衣場が2つに分かれているので、空いていそうな奥の内湯の方へ行ってみた。
すると案の定こちらは空いていて、後から一人二人とお客さんが来るだけ。
20人は入れそうな大きな浴槽内のお湯は源泉かけ流しのナトリウム・カルシウム‐塩化物泉。42,3℃に調整されたお湯は無色透明だがなめるとしょっぱく、お肌に触れるとつるつるする。
大きな窓の向こうに景観があるわけではないが明るくて、足を伸ばして悠々入る温泉の気持ちいいこと。
ここから隣の露天風呂へは中でつながっているので、子供の声が聞こえなくなったところで移動してみた。
写真はネットから拝借
露天と言っても奥の方が外気に触れているだけ、周りも囲まれているので解放感はないが、激しくほてるお湯なので石の上に出たり入ったり。
ちなみにこの日は男湯だった日替わりのもう一つのお風呂はネットで見ると露天が大きくて
こっちに当たればよかったのに、とちょっとくやしい。
入浴後は休憩室で水を飲みながら止まらない汗をぬぐう。
この休憩室がいかにもクラシックで、将棋を指す親子が似合いすぎる。
こちらの日航亭は明治時代に旅館の営業を始めたそうだが、今の建物は昭和初期の物だろう。
戦後の一時期は日本航空の社員保養所だったそうで、それでJLとは縁の切れた今でも「日航亭」と名乗っているのだそうな。
お湯でちょっとぐったりして、やっぱり温泉は宿泊がいいなと思いつつ駅に戻り
こちらではメギスと呼ばれているニギスとトビウオの干物、小鯵の押しずしなど買って新幹線で帰京。
一日遊べて期待以上に楽しい沼津遠足だった。
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