Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

ラダック 曼陀羅三昧 3

2007-09-07 01:57:09 | チベット文化圏
8月24日 続き

午後、アルチ・チョスコルへ。
11世紀、リンチェンサンポ創建といわれる寺で、最高のカシミール様式仏教美術が残る。
 門を入ると白いチョルテンが並び、その奥の小道を通ってまずはドゥカンへ。
 表は何の飾りもない小さな建物だが、門をくぐると中庭になっている。ここからは残念ながら撮影禁止。頭上には仏舎利が収められていると言うチョルテンがあり、これをくぐって見事な木彫り枠の扉に到る。

さて、このオタク・ツアーにはラダック人僧侶が特別講師としてずっと同行している。S社のラダック・ツアーではおなじみ、ツプツァン・パルデン師。
 ごつい容貌に鋭い目つき、高僧というよりは僧兵と言った感じだが、こちらでは「ラマジー」と呼ばれている。「ラマ」は先生、「ジー」はじじいではなく尊称なので、「お師匠様」といったところ。
で、この先生が扉の前でリンチェンサンポのお話をしてくださる。ありがたいのだがこれが長い。リンチェンサンポは先生の研究テーマなので熱が入るらしく、なかなか中に入れてもらえない。はじめはまじめに聞いていたが、あまり長いので扉の木枠を見に行ってしまい、しっかり睨まれてしまった。

お話がようやく一段落してお堂の中へ。ドゥカンの中は見事な曼陀羅で覆われている。
        
        (アルチ内部は撮影禁止のため、写真は絵葉書から)
この前に座り込んで、今度は曼陀羅の解説とチベット密教入門編。これも長かったが、こちらは曼陀羅をじっくり見ながらだし、分かりやすいお話でおもしろかった。最後の日本の浄土真宗批判はちょっと余計だったけれど(気持ちは分かるけど)。

ドゥカンの隣はスムツェク(三層堂)。
 11世紀、もしくは12世紀に作られたといわれるこの中こそカシミール様式の最高傑作。ここの素晴らしさに感動してスピティのタボにも、グゲにも行ったけれど、やはりここが一番すごい。
  
正面と左右に3体の大仏、その衣にまでミニアチュールのような絵がびっしりと描かれている。
壁面はもちろん隙間なく壁画で覆われ、細部を見れば見るほどおもしろい。

最も有名な緑ターラ。

この肉付けの仕方と顔から飛び出した目の描き方がカシミール様式の特徴。
 正面像はちょっと寄り目になる。

今は登れなくなってしまった2層目には素晴らしい曼陀羅が見え、この中だったら閉じ込められてもいいと思う。

アルチでもう一つ見るべきは入り口のそばのチョルテンの中。
 
 このラテルネン・デッケと呼ばれる天井も曼陀羅を表しているのだそうだ。
そしてここにリンチェンサンポ様が。
 
別のチョルテンの中にも。

大翻訳官はいつも無帽の坊主頭、中央の突き出たお顔で描かれているので分かりやすい。

アルチは何度行っても飽きることはない。

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