Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

怪しいお茶コレクション

2007-08-09 15:39:28 | コレクション
西チベットに行った時、シガツェでインスタント・バター茶というのを買った。

そのままほったらかしていたのだが、チベットの記事を書いているとき、思い出して飲んでみた。

袋の中身は粉末になっていて、熱いお湯を注ぐだけ。とたんに広がるあのバターの香り、ってのはチベット方面に行った人にしかわかるまい。くせのある、濃厚な匂いなのだ。それをインスタントで再現しているのだから、製品としては優秀。味も現地で飲む、かなり濃い目のバター茶の味。おお、本格的。本格的にまずい。

バター茶というのは雲南省から来る磚茶という塊になったお茶を削って濃く煮出し、そこに塩とヤクのバターを入れて攪拌して作るもので、チベット文化圏ではポピュラーなもの。野菜も肉もめったに口にできない土地ではビタミン、たんぱく質、塩分の補給に不可欠で、とても理にかなった飲み物なのだそうだ。味はおいしいものの場合はスープみたい、だがバターの質が悪いと癖が強くて飲めない。チベット好きの自分だが、バター茶はいまだに得意ではない。ツァンパ(麦焦がし粉)を食べるときはこれがいいけど。

で上のインスタント、赤い袋は塩味、青い方は砂糖入り。いやがらせみやげにいいかも。

他にも我が家にはいろいろ変なお茶が転がっている。
 
これはブータンのパロ空港で買ったハーブ・ティー。なにやらとても体によさそうなことが書いてあるので買ってみたら、なんのことはない、中身は紅花茶だった。シナモンも入っているのでその分飲み易い。紅花は心臓、肝臓、神経にいいんだそうな。

 韓国の韓方茶
 これも粉末になっていて、お湯を注ぐとなつめや松の実が浮いてくる。漢方薬っぽい匂いは強烈だが、味は甘くて匂いほどの癖はない。これも体によさそうだが、箱の説明がすべてハングルなのでさっぱりわからない。こういうものはやっぱり思い込みで飲むものなので、効能書きが分からないとつまらない。

 同じく韓国の五味子茶(オミジャチャ)。買ったばかりの頃はもう少し明るい赤だった。五味子という木の実を乾燥させたもので、肝臓、子宮、目にもいいとか。お湯を注いで一晩置くときれいな赤いジュースになる。酸味が強く、ほんの少し苦味もあるが、ハイビスカス・ティーよりは飲みやすい。結構いいお値段のもので、特にチャングム・パークで売っているものは高かった。買うならロッテマートがおすすめ。

 インドネシアからはジンジャー・コーヒー。名前の通り、コーヒーにしょうがが入っている。スーパーで見つけたとき、ガイドからは「まずいからやめとけ」と言われたが、面白いので買ってみた。結果、これが結構気に入っている。おいしいからではない。むちゃくちゃしょうがが強いので、風邪でのどをやられた時にいいのだ。

なんでも、まずは試してみなきゃね。

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カム・アムドの動物

2007-08-06 13:43:38 | チベット文化圏
マニカンコからセルシュの間のザシカ高原、黄河源流域の草原ではいろいろな動物に遭遇した。それらの動物たちをまとめてご紹介。

 西チベットにもいた、おなじみマーモット。結構道端で昼寝していたりする。

それより小さなナキウサギ。 
 たいていはこんな風に隠れているか、ちょこまかと穴から穴へ走り回っているのだが

自慢の一枚。朝だけは体が温まらないのか、ぼーっとしている。

 チベットガゼル。これはたぶん若いメスで、オスには立派な角がある。見かけたが写真は撮れず。

 チベットノロバ。
河口慧海の旅行記にもよく登場するこの野生のロバ、昔はチベット中にいたのだろうが、今回道路脇で見られたのはラッキーとのこと。
 こちらは標高ゼロメートルのインド、カッチ湿原にいたノロバ。色としっぽがちょっと違うかな~。

 湿地にいたオグロヅル。
 電柱の上で巣作りをするフクロウ。
 黄河源流域のタカ。
巣箱など置いて保護しようとしているが、数は激減しているとのこと。そのため農民からすれば害獣のナキウサギばかりが増えているらしい。

我々の目には自然がいっぱいに見えるこの地域も、間違いなく危機にさらされている。

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カム・アムドの花々

2007-08-05 15:43:51 | チベット文化圏
今日の東京は暑い!
エアコン嫌いもとうとうあせもに負けてスイッチを入れてしまったほどなので、少しは涼しげな高山植物特集。

まずはエーデルワイスの仲間。
 


白い花、黄色い花、ピンクの花・・・
  
  
  
  
 
 
 
 
  
  

花の名前はさっぱり分からないので、興味のある方は「青蔵花鑑」へどうぞ。このエリアの花がとてもたくさん紹介されています。

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カム・アムドの人々

2007-08-04 22:24:42 | チベット文化圏
先日も書いたとおり、カム、アムドの人々はおしゃれだ。

 
精悍な顔つきに毛皮や帽子がよく似合う。
 
マチェンのお祭り会場で写真を撮れと猛烈アピールしていた男の子たち。
「俺たち、イケてるだろ」

もっとイケてるのはバイク野郎。
 今時のチベット人は馬ではなくバイクをとばす。
 後のお姉さんはこんなスタイル。

  
 頭飾りやら帽子やら、女性たちも普段からおしゃれ。


坊さんたちまで気のせいかおしゃれだ。

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カム・アムドの旅 9

2007-08-03 20:30:03 | チベット文化圏
8月4日 マチェンから貴徳(標高2255メートル)

マチェンを出て北に向かい、峠を越える毎に標高を下げて行く。

町から70キロほどでまた黄河を渡る。
 だいぶ川らしくなった。
川のほとりにラプギャ・ゴンパという寺がある。
 
 
最近再建されたようだが、中の壁画が大胆な筆致で面白い。

標高が下がるにつれて菜の花畑が多くなる。
 一面黄色。
こんなところで写真を撮っていて、また事件発生。突然飛び出してきた犬に同行者の1人が噛まれてしまったのだ。どうやら畑の中はこの犬の縄張りだった様子。幸いにして厚着をしていたので怪我はたいしたことはないが、こんなところの犬は狂犬病の恐れがある。というわけで、今夜の宿泊地、貴徳へ急ぐ。
 もう緑の草原はなく、乾いた土林が続く。

急いだので貴徳の町には午後早めに到着。この辺りでは大きな町だが、探し回ってやっと一本あったワクチンを打ってもらえたとのこと。犬は要注意。

 
この日のお宿は「温泉賓館」。名前の通り、温泉のあるリゾート・ホテルだが、温泉プールをのぞいてみるとどうにもお湯が汚い。中国人家族が浮き輪で遊んでいたが、さすがの私でも入る気にはならずパス。そのかわり久しぶりの温水シャワーでさっぱりした。

夜はホテルの向かいになにやら縁日のような屋台がたくさん出ているのでおば様方と見学に。
 
安物衣類の店やギャンプルの店で大賑わい。公園の広場では昔なつかし、野外映画の準備中。
さらにこんな小屋が!
 あられもない姿で踊る「ゴーゴーガール」!!なんてのもあって、もう笑いが止まらない。何十年かタイムスリップした気分。

8月5日 貴徳から西寧(標高2265メートル)

いよいよ旅の最終行程。ゴールの西寧に入る手前、湟中でお昼を食べてからタール寺へ。
  
ゲルク派の祖、ツォンカパの生まれた土地で、ゲルク派6大寺院の一つという由緒ある寺だが、いまや観光バスで中国人が大挙してやってくる観光地。お寺はぴかぴかだが見所はなく、なによりも五体投地をして祈るチベット人を中国人がまたぐようにして通るのが腹が立つ。自分も「観光」に来ているのだから中国人を非難する権利はどこにもなく、なんだか気分の乗らないタール寺。写真もおざなりだ。

西寧には夕方早く到着。成都から2430キロ

西寧はますますほこりっぽい都会になった。

8月6日 西寧から北京経由で成田到着。

あの夢のような緑の草原にぜひまた行きたいと思う。

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カム・アムドの旅 8

2007-08-02 13:09:38 | チベット文化圏
8月3日 マチェン

朝、マチェンの街を散歩。
 
公営市場の一角にはチベット服の専門店。仏具屋さんも多い。
 こんなファンシーなパンチェン・ラマを発見!周りの電飾もぐるぐる点滅する。パンチェン・ラマもダライ・ラマも、生まれはこのアムド地方だ。

この日はアムネマチェンの麓、さらにブルーポピーが咲き誇るという雪山郷をめざす。
はずだったが、途中の道が雪だか雨だかのために崩落し、途中までしか行くことができなかった。
 
 やっと姿を見せたアムネマチェン、6282メートル。頂上にかかる雲がなかなか晴れないが、この時期では見えただけでもラッキー。

山を見ながらお昼を食べて町へ引き返す。
 草原に川が流れる美しい土地
 道の向こうに広がるのがマチェンの町だ。

見ると町から少し離れたところにテントがたくさん建っている。どうもお祭りらしいので行ってみた。
 会場の回りはまさにテント村。
チベット式のきれいな模様の入った大きなテントが多い。
 中央では競馬が開催されていたようだが、ちょうど終わったところで観客が引き上げているところ。
これが我々にはラッキーで、着飾ったアムドの人々を大勢見ることができた。
  
 
なにしろアムドの人たちは着道楽。特に毛皮が大好きで、ダライ・ラマが最近「動物保護のためやめましょう」と忠告したほど。それでもフェイクの豹柄はやめられないだろう。女性の装身具も銀、珊瑚、トルコ石を使った豪華なもの。中央や西チベットではこんなに華やかな姿を見ることはない。
不良坊主二人はなにやら怪しげ。

夜も踊りの演目があったようで、テレビで盆踊りのようなものを中継をしていた。

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カム・アムドの旅 7

2007-08-01 16:08:59 | チベット文化圏
8月1日 マトゥ

前夜、事件発生。3人いるドライバーの1人が高山病で低地の病院へ緊急搬送されたという。このドライバー、四川の人だが、チベットへは何度も行っているベテランとのこと、しかし出発前から風邪を引いて調子が悪かったらしい。マトゥに入る前から様子がおかしいとは思っていたが、夜になってまっすぐ歩けなくなったとか。

そこでこの日からは日本語ガイドがドライバーに早替わり。このガイド、日本語も本人の言うほどうまくないし、チベットのこともろくに知らないので「?」と思っていたが、いざという時4WDが転がせるというので選ばれたらしい。ちゃんと役に立った。

この日はマトゥから西、黄河の源流域へ。
 遠くに山並みを眺めながら、広々とした草原の中を走る。
 ンゴリン・ツォとチャリン・ツォという2つの湖にはさまれた丘の上に黄河源頭記念碑が建っていて、ここまで車で上がれる。実際の黄河源流はここからさらに100キロほど西の沼沢地の中らしい。
 あいにくの曇り空だが、記念碑からの眺めは素晴らしい。眼下にはンゴリン・ツォ、反対側には遠くクンルン山脈が見え、まわりにはブルーポピーが咲いている。この湖で標高4271メートル。

丘の麓、湖のほとりにはツォワ・カルツェドカという小さなゴンパがあり、たくさんのチョルテンに囲まれている。
 

引き上げる頃になって晴れてきた。


8月2日 マトゥからマチェン(標高3630メートル)

マトゥから聖山アムネマチェンの南を回ってマチェンへ向かう。草原の中の悪路を行くが、天気はいまひとつで山はなかなか見えない。

お昼は花石峡という小さな町で。
 
美男美女の回族カップルが出稼ぎでがんばっていたが、お味はいまいちだった。

途中のチベット人集落では法事の集まりがあった。
 みんなでツァツァを作っている。
 きれいどころもおしゃれをして集まっている。

またしばらく行くとブルーポピーの群生地。
 
その先のトイレストップにもポピーが一杯で、ここはまさにブルーポピー天国。

夕方たどりついたマチェンはゴロク州の州都でちょっと大きい町。

こぎれいそうなホテルもあるが、ちょうど「自治州建政50周年」とやらのお祭りを開催中で、いい部屋は政府の役人に取られてしまった。
トイレが屋内の水洗になっただけよしとしよう。

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