写真は、広島駅の新幹線口から5分程度歩いたところにある「広島東照宮」だ。「東照宮」と言えば、日光、久能山をつい連想してしまうが、実はあちらこちらに結構存在している。もちろん祀っているのは、徳川家康だが、浅野氏支配の広島にどうしてあるのだろうか。
答えは、浅野家4代の浅野光晟の生母が家康の第三女に当たる振姫だったから。つまり、浅野家の血筋は家康の血筋でもあるのだ。徳川幕府は、外様大名に対して、こういった方法で、縁を深めていたのである。広島東照宮が建立されたのは、家康の33年忌に当る慶安元年(1648)という。
中国地方では、他にも、やはり徳川の血を引く鳥取池田氏の城下町である鳥取市にも、東照宮が存在する。これは、知らなかったが、調べてみると、岡山市にも玉井宮東照宮というのがあるようだ。
家康ゆかりの東照宮ということで、石灯籠にも、しっかりと三つ葉葵の紋が入っている。これだけ駅から近いのに、訪れたときには他に人もおらず、ひっそりとしていた。観光都市をめざす広島市なら、もっとこのようなところをPRすべきではないだろうか。交通の便も良いのに、観光資源として活用されていないのは、なんとももったいない。
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