蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

ブ○の涙

2012-12-08 | 思い出

他人の言葉で、傷つけられたことがある。

一番、多感な年頃・・・中学生か、高校生ぐらいの時。(高校生の可能性が高いか?)
道で、男子(高校生か、それ以上)2~3人連れと、すれ違いざまに、
背後から「ブスっ!!」と声がした。

思春期で、最も、自分が女の子であることを意識し、見かけや美に対して、神経をとがらせている頃だ。
あの時の、オトコどもは、今頃、どうしているのか?
わたしの人生をむちゃくちゃに、しおって・・・
ぷりぷり。


中学のとき、かわいくて、美人の同級生の女子、Kさんがいた。
めちゃめちゃモテていた。
男子という男子は、メロメロだった。
追っかけまで、やっていた、オタク系のFクン。
熱狂的ファンの真面目なYクン。
おちゃらけ不良っぽいOクン。
たいして、がり勉しなくても特進コースを歩む秀才のHクン。
などなど、書ききれない、ファングループ、取り巻きがいた。

ま、それで、さー。
わたし、・・・ブスって、いわれちゃって、さー。
誰にかっていうと、真面目なYクンに。
はっきり言われたわけじゃないんだけど、さー、
kさん以外は、女じゃない、みたいなこと、わたしに言って、さー。
むかついたわけよ。

で、です、ね。
前々回の同窓会で、彼に、当時のことをネチネチと涙ながらに訴えたわけです。
「あんた、さー、ひどいやん。自分の言ったこと、覚えてる?」
「うん、ごめん。
僕は、当時、子供だったから、思っていることをそのまま言ってしまったんや。
今でも、そんなとこ、あるから、気をつけんといかん」
そうやって、謝ってくれたんだけど、これって、謝ってもらっても、ちっとも嬉しくなかった。
時を経て、自分の言ったことを肯定してるだけではないか。
ま、いいですどね。
どうせ、 十把一絡げ(じっぱひとからげ)の、その他の女子ですから。わたしなんか・・・。


そうやって、思春期の頃は、ずいぶん、傷ついたものだ。
学業面でも、先生には、さんざん、きつく怒られ、これまた、やる気と自信を失ったものだ。
(一番、欠如していたのは、学力と能力)
でも、なぜか、その傷は、人生の過程のうちの、ひとつのポイントではあったが、
点であり、線には、なっていないような気がする。
(負け惜しみ、かなり、入っているが。すっぱい、ぶどう)

美人→人生での勝者
成績優秀者→人生での勝者
の確率は、高いもののの、必ず、絶対に、全員がそうなるとも限らない。
限りなく優秀な同級生で、若くして山で亡くなった人もいる。
国内トップクラスの才能を持つ先輩も、重い病気にかかり、若くして退職して療養されている人もいる。
贈賄かなにかで、新聞で、お目にかかる人もいる。

モテモテ美人さんのその後は、けっこう、平凡である。
結婚して、それでおわり。子供のハナシしかしない。
同窓会に行っても、話のネタがない。

女子のハナシは、わたしにとって、つまらないことが、多い。
当たり前のことを、当たり前に、話す。
わざわざ、同窓会に来て、そんなこと、話しても、おもしろくもなんともない。
男子の話を聞くほうが、興味深いこともある。

わたしの、聞き手としての、姿勢が悪いんだろうけれど。
もっと、相手の、目に見えない良い部分を引き出せるように話を持っていかないからだろう。
もう、いちいち、めんどう。
人に引き出してもらうのではなく、自分で、プレゼンしてください。
人間も年をとると、可愛げがなくなる。(これ、わたしのことです)
ほんと。

オトナになって、しがらみのない、大勢の不特定多数のいる、リアルな場(パーティ)に出入りすると、
いろいろな発見があって、おもしろい。
アカの他人に、どこまで自分を見せるか、出すか。
真実の自分か、ええかっこしーの自分か、まわりは、自分のことを全く知らないので、演技し放題。
その場だけ、一度限りならよいが、ずっと出入りしていると、化けの皮が、はがれることもある。
演技し続けて、息が切れないのか、はたまた、演技することが快感なのか、人による。

10年以上の長い目で見続ける人々も大勢いるので、人物評価が、あちこちで、聞こえてくる。
「あの人は、こんな人だから、注意してね。誰々さんも、たいへんだったらしい」
「この人は、あーだから、いい人。みんなも、そう言ってる」
いろんな噂が飛び交い、どれが、本当か、よくわからない。

自分を守るためには、嘘と真実を見分ける目も大事。
人間を見る目は、かなり鍛えられる。


自立と共存。
これが、テーマである。
自分をしっかり持ち、他と関わる。
しなやかに。


なんて、最初の、ブスって言われて傷ついた話から、どんどん遠くなっている。
なんか、強がりばかりのイタい人みたいになっている。
傷ついても、事態が進むと、いろんな方向にコトは運び、ひとつのコトが、永遠に決定的にならない。
なかには、トラウマになるケースもあるだろうけれど、カウンセリングや、心療内科など、専門家のケアを受け、
風穴をあけ、自分だけで、抱え込まないようにしたほうがいい。
そんなことは、百も承知。
それでもうまくいかないから、悩むわけで。

ああ、仙人の出る幕はない。

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