今日はまた寒い日だ。
一日の中に、ヨーロッパがある。四季がある。
暑くなったり、寒くなったり。
こうやって、段々暖かくなっていくのだが、
こうやって、気温の変化についてゆけず、体調を崩したりする。
出かける時の服装・・・どんだけ悩むか。
まず、コート。
ダウンコートにすると、お昼間、外はポカポカだったりして、いかにも、マヌケっぽい。
すぱっとジャケットにするほど、潔くない。
わたしは、寒がりだから。寒いと耐えられない。
で、薄手のコートにして、中に着込む作戦を。
長袖ヒートテックシャツは、暑すぎないか?
いや、これは、必須アイテム。
では、その次。
タートルネック長袖カットソー。
暑いかも?
その上には、ジッパー前開き長袖チュニック。
これは、脱げない。
脱ぐと、とんでもないことになる。せいぜい、前をMAX数十センチ開けるぐらい。
さらに、その上には、薄手のウール長袖カーディガン。
そして、コート。
タートルネック・カットソーと、ウール長袖カーディガンは、間引き可能。
脱いだ時は、バッグに詰め込む。
着込む衣類の総数は・・・、行きは全部で3枚、途中で4枚に、帰りは5枚に。
帰りは持っていた衣類すべてを着込んでも、まだブルブル寒かった。
雨も冷たかった。
そんなに細かく服装調節しなくても、我慢したら済むことなんだけど、我慢できない、老化現象。
さらに、花粉飛びまくり、で、鼻が、ずるずる。
突然、なんの前触れもなく、鼻がぽたりと落ちる。
あれ? 涙? 雨?
いえ、鼻水です。
なので、常にハンカチを手放せない。
ちょっとでも手間取って探していようものなら、その数秒の間に、ぽたっぽたっ。
ああ、バッグの上に・・・ああ、服の上に・・・ぽたっ、ぽたっ、ぽたぽたっ。
雨が泣き出したよう。
泣き出したいのは、わたしだ。
小降りだった雨が、強くなってきた。
出先のエレベーターで、5歳ぐらいの女の子が、お母さんに言った。
「土砂降りやね」
うわ~、この年齢で、そんな単語、知ってるんだ~と、わたしは目を丸くした。
風も強かった。
彼女は、こう言った。
「風に、食べられる~」
うわ~。
この年齢で、彼女は、詩人だ。
わたしは、脱帽した。