蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

カッコイイ彼

2024-06-04 | 思い出
わたしが初めて(学校以外で)お付き合いした男性K。
わたしと同じ歳、同学年。
中学から、それぞれの地域の公立高校や、地域は関係ない私立高校に進学するが、K市のH高校に進学した元クラスメイトから、H高校のKの名前を後で聞いたことがある。
出会ったのは、高校を卒業したばかりの年の3月。
アルバイト先で、お客さんとして、いつもKは友達と2人で来ていた。
どうやったら、わたしと近づけるのか、2人で話し合っていたようだ。
その時の背がひょろ高いKの友人の顔を今でもはっきり覚えている。

Kは、大学入学に際しては浪人したが、1年後には第一志望ではない大学に入った。
学部的には偏差値は高いが、Kは志望大学には、こだわりがあった。
身長180センチで、すごくスタイリッシュでオシャレな男子だった。
いかにもKOBEっ子というかんじ。
Kからもらった錨デザインのシルバー・ブレスレットをまだ持っている。(捨てる機会がなかった)
今、思えば、お付き合いが続かなかったのは、わたしのせいもあるようだ。
当時は、自分の発言、主義主張はどういう意味合いを持つのか、全然意識がなかった。
単純に思ったままを口にしていた。
若き日は、無知な日々。

まあそれはそれ、として。
Kと結婚しなくて良かったと思う。
あんな、カッコイイ、ハイスペック男では、絶対に上手くいかないのは、見え見え。
わたしたちは、まだ10代で青かったから泥沼にはハマらなかったが、それで良かった。
沼にも行きつかず、せいぜいハイキング止まり。
無意識なりにわたしは自分の人生を自分で作って、実践していたようだ。
親の影響が大きかった。
自分が幸せになるのはどんな男性かを本能的に嗅ぎ分けていたと思う。
垢抜けないダサい人が合っているみたい。

過去を振り返ると、わたしに好意を寄せてくれるのは、ダサい人ばかり。
なんで?
カッコイイ人は見事に素通りした。
ダサくて性悪の悪人なら話にならないが、ダサくて「真面目」がセットになっている。
意地悪だとか、小狡いだとか、悪知恵を働かせるとか、そういう手は使わない。
小悪党でも大悪党でもない。善人。
信頼できる。
ただし、ダサいのだけが、いただけないが。
(自分ではダサくないと思っているようだが)
まあよい。
知らないことは、幸せなこともある。
ダサさは、生まれつきなので、努力してもどうしようもない。
センスの問題だから。
たとえ、美容整形手術をしても、センスまで変えられない。
カッコ良さ分野のセンスが悪くても別に何の問題もない。(逆に、見かけ倒しはイタイ)
たんにモテないだけだから。
モテないのは、安心出来る。
が、モテない男性がプロ女性に走るケースもある。
だんだん垢抜けてくるかというと、そんなことはなく、やはりダサいまま。
別にかまわない。
センスは磨かれる場合もあるが、磨かれないこともある。 
だが、センスへの欲求は捨てない。
(本人は、いつまで経ってもセンスないが)


話を元に戻す。
Kと結婚していたら、離婚していたかも知れない。
お付き合いも入り口で止まり、結婚もしてない、、、のに、取らぬ狸の皮算用とは、このことだけど。

わたしが知る男性たちは、自分は相手より上に立ちたい、優越感をベースにしていると感じることが多い。プライドが高い。
その代わり、こちらは、相手のダサさに目をつぶる。
こちらもプライドが高い。
なので分野が違うプラマイゼロ、取引は成り立つ。
理性と感性のやり取りかも。

素朴で純粋な人もいるが、わたしが素朴で純粋ではないため、接点がない。
が、今はわたしは高齢者になって、こだわるものがなくなったので、接する人への基準や価値観は、ころっと変わった。

ハイスペックはもう必要ない。
若いカッコいいルックスは高齢者にはあり得ない。
なので、2大要素が脱落した後に残るものは、、、お人柄。
外側をはずした、素の本人。
そもそも、若い時から、「人柄」が最重要なのに、そう感じていなかったわたしは、目が見えていなかった。
この歳になって、やっと見えて来た。
かなり遅いが、感動することが増えて、今は、お得なオマケ付き人生だ。