蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

シニア女性の自立

2024-06-27 | 人生
今朝のNHK朝ドラ「虎に翼」。
寅子の元学友、梅子。
夫の遺産相続争いをしていた妻、梅子が、財産放棄した。
なんで??
妻、嫁、母と、今まで心血を注いだこと全てを失敗、敗北した、と涙を流し自嘲の大笑い(怪演?)の後、家族全員の前で、家を出て行く宣言をした。
それは観ている側としては、スッキリしたのだが、、、
家を出て、これからどうやって生活する?
住まいや生活費もいるし。
住み込みで仕事?
知り合いのところに身を寄せる?
法律事務所で雇ってもらうにしても、家庭の専業主婦からの独立初期費用が必要だ。
病気になることもあるだろうし、ある程度の蓄えが必要。
今まで尽くして来た慰労費、退職金として、遺留分をもらうべきだ。
が、そうすると子供たちと紛争となるため、紛争を避けたい、長引かせたくないので放棄したのだろうけれど。

身を削ってかわいがっていた三男は、夫の愛人と男女の仲になり、裏切られ、、、
梅子は、子供に捨てられる前に捨てたのか。
ドラマだから、ドラマチック。
おばあさんは、梅子が出て行った後は、3人の孫に順番で転々と世話されるのだろうか。
ちなみに、わたしの実姉の趣味関係のチームメイト。夫は6人兄弟。
男子ばかり(6?人)の子供たちの家に順番制で短期同居を余儀なくされたおばあさん(母親=姑)がいた。
あっぱれ!輪番制。

梅子の三男は、そのうち子供も出来、ある程度、落ち着くと、やがて出て行った母親のことが気になる時が来るだろう。
その時、独居の老いた母は、どんな暮らしをしているのだろう。
三男が、父の元愛人と別れずいたとして、元愛人は、母にどういう態度を取るだろう?
憐れむ?優しくする?意地悪する?
「父の元愛人」と「母」は、父を期間別にシェアした仲。
重複していたシェア時期もあったかも知れないが。
シェアとは、、、共有のこと。共に所有する。分け合う。
法的にはシェアではないけれど。
事実婚とかもあるけれど、籍を抜いていなければ、妻は法的に守られている。

まだドラマは続くので、この先、どんな展開になるのかわからないが。
母、梅子が三男に「あなたの好きなようにしなさい」と言い放つところは、カッコイイ。

それにしても、相続争いは、山崎豊子の小説「女系家族」のようで面白かった。
遺産を取り合うには、その相続人の後ろに誰かの影がある。
家族だったり、男だったり、女だったり。
あるいは、親戚だったり、他人だったり。
人のお金に群がる人々が、糸を引く。
自分だけで争うには知恵や力が要る。
まあ、お金は魔物なので、フル出力、ギア全開、総力を上げて争うことになる。

どちらにしても、家庭内で専業主婦だった女性が、嫁、妻、母と決別するには自立心、自立力が必要だ。
経済力は不可欠。
妻をかくまってサポートしてくれる、駆け込み寺シェルターも、永遠には保護してくれるわけではない。
自立するまでの暫定期間のお預かりだ。

70歳を超えて離婚した女性もいる。(死別が多いが)
わずかな残り人生を自分らしく生きたい、と。
が、経済的自立がないと無謀だ。
行政のお世話になる選択肢もあるかも知れないが、離婚して、行政経済支援、、、。
それもしたくない、出来ない人もいるだろう。
理想論では片付けられない、問題の根は深い。