枕草子 第八十六段 細太刀に平緒をつけて
細太刀に平緒つけて、きよげなる郎等の、持てわたるも、なまめかし。
儀礼用の細太刀に平緒をつけて、見栄えのよい召使の男が持って通るのも、優雅なものです。
この前後のあたりは、比較的長い文章の章段が多いのですが、全く突然のように、一項目だけの文章が登場してきます。
内容からしますと、第八十四段の「なまめかしきもの」に加えていいものですし、わざわざ独立させる必要性も感じられません。
伝承される段階で紛乱したものか、それとも、もともとこのように分類されていたのか、大いに疑問が残るところです。
そして、もし、この一文を独立して設けることが少納言さまの意図するものであるとすれば、これは枕草子の謎の一つに挙げなければなりません。
細太刀に平緒つけて、きよげなる郎等の、持てわたるも、なまめかし。
儀礼用の細太刀に平緒をつけて、見栄えのよい召使の男が持って通るのも、優雅なものです。
この前後のあたりは、比較的長い文章の章段が多いのですが、全く突然のように、一項目だけの文章が登場してきます。
内容からしますと、第八十四段の「なまめかしきもの」に加えていいものですし、わざわざ独立させる必要性も感じられません。
伝承される段階で紛乱したものか、それとも、もともとこのように分類されていたのか、大いに疑問が残るところです。
そして、もし、この一文を独立して設けることが少納言さまの意図するものであるとすれば、これは枕草子の謎の一つに挙げなければなりません。