今年度2回目の野遊び自然観察会。
観察の目的地は矢田山頂池である。
普段の例会ならば大和郡山市立の少年自然の家の駐車場を利用させていただくが、頂池までは長い距離の坂道を歩かねばならない。
幼児も参加する親子観察会ではどうするか、である。
もっと近くを集合地にしたいと考えて矢田寺とするが、あじさいを観にくる人が多いと想定されたので、寺南方の駐車場とした。
その場からは僅かであるが、急な坂道を行く。
初夏と思わせるような暑い日差し。
この日の気温は27.4度であるが、爽やかな風が吹いていた。
絶好の行楽、ではなく観察日和になった。
まずは矢田寺境内を目指して登っていく。
寺境内にある池にはミズカンナが植生していた。
自然ではないが、これも観察してみよう。
ミズカンナは葉っぱがカンナに似ている水生植物で7月ころには花が咲く。
いつ頃植えられたのか知らないが、青々とした葉が美しい。
池内の社はおそらく弁天さんだと思われる。
池の水面に目を下ろした。
水面にいっぱい泳いでいたのはヌマエビではなく、スジエビだ。
アップしてみたが、判り難い。
矢田寺には、これまで度々行ったことがあるが、ミズカンナもスジエビも始めて拝見したのである。
RYU先生の話ではスジエビは肉食性が強く、足が長いそうだ。
一週間前にも撮らせていただいた迎え地蔵。
よだれ掛けの色には変化はないが、後方に咲くツツジは一週間も経てばほとんどが萎んでいた。
下見の際に撮った映像と見比べてみれば一目瞭然の様変わりである。
季節の変わり目の矢田寺のお花。
早くもアジサイに転じようとしていた。
一輪だけであるが、淡い水色が迎えてくれる。
今月末ともなれば、あじさい花の花見客で溢れる。
6月1日からの入山料は大人が400円で小学生が200円。
あじさいが咲き誇る時期は有料となるのだ。
矢田寺大門坊ホームページでは境内注意事項が掲載されているので参照されたい。
地蔵堂・大師堂の脇を通って「四国八十八カ所霊場巡り」の立て看板に沿って山道を登る。
この日の眺望はすっきりはっきり。
遠くは三輪山辺りまで見えるのだ。
平坦盆地の町並みの向こう側がそうだが、かなり遠い。
東屋から眺めた若草山からずっと手前左端は工事中の新県立奈良病院のアクセス道路だ。
斜め筋は覆屋で見えない解体修理中の薬師寺東塔。
もう少し上には東大寺二月堂が見える眺望の矢田山。
午後4時以降であれば、西日があたってすっきりと見えるかも知れない。
大正十四年に信者やさまざまな講中が建之された石仏お大師さんの傍らに咲いていたオダマキがあった。
お供えの花の種が零れて根付いたのであろうか。
ギンリョウソウはすっかり溶けていたのか、見つからず。
傍にはアマドコロの蕾がついていた。
数日後には辺り一面に白い花が見られそうだ。
タツナミソウの花時期は長い。
これからもしばらくの間を楽しませてくれるだろう。
ここら辺りから森林浴の矢田山。
逆光に映える木の葉に思わずシャッター押したが、樹木は何なのだろうか。
3枚葉の姿が特徴のタカノツメである。
しばらく歩けば着く頂池小屋。
一週間前の下見の際にはたくさんの虫さんがぶらさがっていたが、すっかり消えていた。
消えたのは虫だけでなく、この葉もすっかり丸坊頭。
喰い尽くしたと思われるのが、どこへ行ったのだろうか。
一匹も見つからないのである。
小屋でたっぷり休憩して付近を観察する。
モチツツジの花も一週間経過すれば増えていた。
この場で発見したキンラン。
3株も見つかった。
花は全開せず半開き、愛らしい姿にうっとりするが、奈良県では絶滅危惧種。
そっとしておいてほしいのだ。
その下にはコナスビも咲いていた。
光が当たりすぎて、若干白飛びになってしまった。
コナスビなどの小さなお花は撮り難い。
もっと小さな蕾の花はヤブジラミだ。
ピントはどこに合わしたらいいのだろう。
悩ましき小さなお花である。
下見の際には蕾であったギンラン。
咲き終わりの状態になれば見つけるのも難しい。
奈良県のギンランは希少種。
これもまたそっとしておいてほしい。
コメツキムシが葉っぱにとまっていたが、何の種類か判らない。
こちらも葉っぱにとまっていた昆虫。
同じように黒っぽいが、これはアブだ。
何かを銜えているように見えるが、これもまた何の種類か判らない。
キクラゲがついていた樹木。
採ってみたいが、手が届かない。
ここからは下り。
湧きでた水が溜まった湿地にあった植物は見覚えがある。
昨年に観察した正暦寺周辺。
そこで拝見したミヤマシラスゲとよく似ている。
記憶は正しくミヤマシラスゲである。
カサスゲとよく似ているが間違いなくミヤマシラスゲだったのだ。
葉っぱにとまっていたクヌギカメムシの幼虫。
とても小さいのでトリミングアップしておく。
昼食の場は南僧坊谷池。
弁当を広げる広場はない。
狭い道に腰をおろして食事する。
その場を通り抜ける自転車サイクラー。
この辺りはサイクラーや山駆けランニングをされている人が多い。
次から次へと走り去っていく。
池には昆虫類がたくさん出没する。
これはジョウカイボンだ。
何度も見つかるジョウカイボンは覚えてしまった。
欄干でじっとしていたのはシオヤトンボの♀だ。
そろそろと寄っても逃げない。
ノートリミングのシオヤトンボの♀の後ろ姿である。
向きを換えて頭のほうからも撮らせてもらった。
ここではシオヤトンボがいっぱい飛んでくる。
ふっと、♂が飛んできて数匹の♀に絡んだかと思った瞬間に空中で交尾した。
しばらく飛びまわってじっとしている。
青色が♂で上、下は逆さになった♀である。
ギンヤンマもホソミオツネントンボも飛んでいたが、スイー、スイーと動き回るのでカメラレンズが追いつかない。
ここからは下りである。
耕作地の水利用の池がある。
ヒツジグサに囲まれた水面からウシガエルが私たちの動きを観察している。
そう見えたのだ。
さらに下って自然保護員でもあるうめちゃん先生が設置した赤外線カメラを見せてくださる。
器材に見事に写っていた夜に流離うイノシイの姿がバッチリ写っていた。
そのイノシシであろう、通り道の状況がよく判る映像も記録と思って撮っておいた。
参加された親子さんは二組だったが、満喫されたことと思う。
気温が高かったが、森を通り抜ける風が心地よく汗もそんなにでなかった観察会を終えて県立民俗博物館に向かった。
(H26. 5.18 EOS40D撮影)
観察の目的地は矢田山頂池である。
普段の例会ならば大和郡山市立の少年自然の家の駐車場を利用させていただくが、頂池までは長い距離の坂道を歩かねばならない。
幼児も参加する親子観察会ではどうするか、である。
もっと近くを集合地にしたいと考えて矢田寺とするが、あじさいを観にくる人が多いと想定されたので、寺南方の駐車場とした。
その場からは僅かであるが、急な坂道を行く。
初夏と思わせるような暑い日差し。
この日の気温は27.4度であるが、爽やかな風が吹いていた。
絶好の行楽、ではなく観察日和になった。
まずは矢田寺境内を目指して登っていく。
寺境内にある池にはミズカンナが植生していた。
自然ではないが、これも観察してみよう。
ミズカンナは葉っぱがカンナに似ている水生植物で7月ころには花が咲く。
いつ頃植えられたのか知らないが、青々とした葉が美しい。
池内の社はおそらく弁天さんだと思われる。
池の水面に目を下ろした。
水面にいっぱい泳いでいたのはヌマエビではなく、スジエビだ。
アップしてみたが、判り難い。
矢田寺には、これまで度々行ったことがあるが、ミズカンナもスジエビも始めて拝見したのである。
RYU先生の話ではスジエビは肉食性が強く、足が長いそうだ。
一週間前にも撮らせていただいた迎え地蔵。
よだれ掛けの色には変化はないが、後方に咲くツツジは一週間も経てばほとんどが萎んでいた。
下見の際に撮った映像と見比べてみれば一目瞭然の様変わりである。
季節の変わり目の矢田寺のお花。
早くもアジサイに転じようとしていた。
一輪だけであるが、淡い水色が迎えてくれる。
今月末ともなれば、あじさい花の花見客で溢れる。
6月1日からの入山料は大人が400円で小学生が200円。
あじさいが咲き誇る時期は有料となるのだ。
矢田寺大門坊ホームページでは境内注意事項が掲載されているので参照されたい。
地蔵堂・大師堂の脇を通って「四国八十八カ所霊場巡り」の立て看板に沿って山道を登る。
この日の眺望はすっきりはっきり。
遠くは三輪山辺りまで見えるのだ。
平坦盆地の町並みの向こう側がそうだが、かなり遠い。
東屋から眺めた若草山からずっと手前左端は工事中の新県立奈良病院のアクセス道路だ。
斜め筋は覆屋で見えない解体修理中の薬師寺東塔。
もう少し上には東大寺二月堂が見える眺望の矢田山。
午後4時以降であれば、西日があたってすっきりと見えるかも知れない。
大正十四年に信者やさまざまな講中が建之された石仏お大師さんの傍らに咲いていたオダマキがあった。
お供えの花の種が零れて根付いたのであろうか。
ギンリョウソウはすっかり溶けていたのか、見つからず。
傍にはアマドコロの蕾がついていた。
数日後には辺り一面に白い花が見られそうだ。
タツナミソウの花時期は長い。
これからもしばらくの間を楽しませてくれるだろう。
ここら辺りから森林浴の矢田山。
逆光に映える木の葉に思わずシャッター押したが、樹木は何なのだろうか。
3枚葉の姿が特徴のタカノツメである。
しばらく歩けば着く頂池小屋。
一週間前の下見の際にはたくさんの虫さんがぶらさがっていたが、すっかり消えていた。
消えたのは虫だけでなく、この葉もすっかり丸坊頭。
喰い尽くしたと思われるのが、どこへ行ったのだろうか。
一匹も見つからないのである。
小屋でたっぷり休憩して付近を観察する。
モチツツジの花も一週間経過すれば増えていた。
この場で発見したキンラン。
3株も見つかった。
花は全開せず半開き、愛らしい姿にうっとりするが、奈良県では絶滅危惧種。
そっとしておいてほしいのだ。
その下にはコナスビも咲いていた。
光が当たりすぎて、若干白飛びになってしまった。
コナスビなどの小さなお花は撮り難い。
もっと小さな蕾の花はヤブジラミだ。
ピントはどこに合わしたらいいのだろう。
悩ましき小さなお花である。
下見の際には蕾であったギンラン。
咲き終わりの状態になれば見つけるのも難しい。
奈良県のギンランは希少種。
これもまたそっとしておいてほしい。
コメツキムシが葉っぱにとまっていたが、何の種類か判らない。
こちらも葉っぱにとまっていた昆虫。
同じように黒っぽいが、これはアブだ。
何かを銜えているように見えるが、これもまた何の種類か判らない。
キクラゲがついていた樹木。
採ってみたいが、手が届かない。
ここからは下り。
湧きでた水が溜まった湿地にあった植物は見覚えがある。
昨年に観察した正暦寺周辺。
そこで拝見したミヤマシラスゲとよく似ている。
記憶は正しくミヤマシラスゲである。
カサスゲとよく似ているが間違いなくミヤマシラスゲだったのだ。
葉っぱにとまっていたクヌギカメムシの幼虫。
とても小さいのでトリミングアップしておく。
昼食の場は南僧坊谷池。
弁当を広げる広場はない。
狭い道に腰をおろして食事する。
その場を通り抜ける自転車サイクラー。
この辺りはサイクラーや山駆けランニングをされている人が多い。
次から次へと走り去っていく。
池には昆虫類がたくさん出没する。
これはジョウカイボンだ。
何度も見つかるジョウカイボンは覚えてしまった。
欄干でじっとしていたのはシオヤトンボの♀だ。
そろそろと寄っても逃げない。
ノートリミングのシオヤトンボの♀の後ろ姿である。
向きを換えて頭のほうからも撮らせてもらった。
ここではシオヤトンボがいっぱい飛んでくる。
ふっと、♂が飛んできて数匹の♀に絡んだかと思った瞬間に空中で交尾した。
しばらく飛びまわってじっとしている。
青色が♂で上、下は逆さになった♀である。
ギンヤンマもホソミオツネントンボも飛んでいたが、スイー、スイーと動き回るのでカメラレンズが追いつかない。
ここからは下りである。
耕作地の水利用の池がある。
ヒツジグサに囲まれた水面からウシガエルが私たちの動きを観察している。
そう見えたのだ。
さらに下って自然保護員でもあるうめちゃん先生が設置した赤外線カメラを見せてくださる。
器材に見事に写っていた夜に流離うイノシイの姿がバッチリ写っていた。
そのイノシシであろう、通り道の状況がよく判る映像も記録と思って撮っておいた。
参加された親子さんは二組だったが、満喫されたことと思う。
気温が高かったが、森を通り抜ける風が心地よく汗もそんなにでなかった観察会を終えて県立民俗博物館に向かった。
(H26. 5.18 EOS40D撮影)