正暦寺がある地は奈良市菩提山町。
一条天皇の勅命を受けて藤原兼家の子になる兼俊僧正によって正暦三年(992)に創建された。
標高はおよそ200m。
天正年間に書かれた菩提山正暦寺古図写に当時の正暦寺龍華樹院全景が描かれている。
周辺の山々に鎮座する神社もあるようだが名称は判読できない。
手前にある寺駐車場より東に向かって道がある。
峠を越えれば田原の里の矢田原に繋がる道である。
登り坂を巡るこの日の自然観察会。
参加される保護者らよりもスタッフの方が多くなってきたようである。
一週間前にもやってきた当地。
相変わらず多くのテングチョウが舞っている。
追いかける子供たちは捕虫網を手にして駆けずり回っていた。
参加された親子さんは10人。スタッフは9人だ。
いずれも自家用車に乗ってやってきた。
寺駐車場は参拝者用。
もしかと思って登った処にある「庵」に寄った。
その場におられた婦人は知人のNさん。
大和郡山の観光ボランティアガイドの一員であるとともに正暦寺で寺奉仕をされている。
昨年もお願いした上の駐車場の借用願い。
事情を話して、すぐさま住職に電話してくださって一時的な使用承諾を得た。
ありがたいことである。
観察を始める前にはいつもの通りに注意事項を伝える。
うめちゃん先生の話しを聞く子供たちも一年、一年ごとに大きくなってきた。

トイレの前のシャラの木はまだ蕾でしたね。
もう一週間もすれば開花することであろう。
その付近にいたガ。

なんとなくヒメシャクガの仲間のように思えるのだが、名前は判らない。
ヤマボウシの葉にいたケムシ。
金色模様の筋がある。

特に面白かったのが顔だ。
顔といえばいいのか、頭なのか。
黒い二本の文様・図柄が実にユニークだ。
「ハ」の字型が特徴であるマイマイガの幼虫。
いったい眼はどこなのだろうか。

ウスタビガの繭があった。
小さなタマゴがついているが、空っぽの状態である。
ヤマボウシの葉の裏にあったが、よく見つけられたものだと感心する。
ウグイスやイカルの囀りが聞こえる。
天気予報では曇り空。
午後には雨が降る予報を覆すこの日は晴天。
気持ち良いほどの日になったが、気温は30度。
タオルを持ってくれば・・と思った。
この年のテングチョウは多い。
幼虫はエノキの葉を食べる。
下見のときに拝見した樹木。
葉っぱが一枚もないほどに食べていた。
食べ尽くしたテングチョウはサナギで過ごして成虫になって飛び出す。
虫が多いということは野の鳥も多いということだ。
エノキは秋ともなれば黒茶色の実になる。
甘くて美味しいと先生は話すが、未だに見たことがない。
テイカカズラのカザグルマを口で吹いて回す。

ここら辺りにはたくさん咲いているテイカカズラ。
笹の先を摘んでプロペラの芯にする。

ふっと息を吹きかける。
くるくる回るカザグルマ。
うまく回せたかな。
護岸化されていない川にはサワガニがいる。

裏を見れば♂ということだ。
オオルリもサンコウチョウも早朝には鳴いていたと話すNさん。
野の鳥や花に囲まれて「庵」で過ごしている。

今年も拝見したハナショウブ。
色鮮やかに田んぼの向こうで咲いていた。

ホタルブクロの向こうに「ガ」が飛んできたが、どこにおるやらさっぱり判らない。

花が咲く園にはヒラヒラ飛んできてとまってくれたモンシロチョウもいる。

これはヒメウラナミジャノメのように見えるが、どうなんだろうか。
園には風に揺られる白いフワフワ虫がいる。

オオデマリを食用にしているババシロアシマルハバチである。
フワフワは何の役目をしているのだろうか。
それよりもう少し上に登った。

道中で初めて発見したツチアケビ。
これまで何度か当地で観察をしてきたが、この場にあったのは初めてだ。
ツチアケビはラン科植物。
蕾の状態であれば不思議な形だと思ってしまう。
一般的には湿った地に生息するのだが、道中はどちらかと云えば明るい乾燥地。
ツチアケビはナラタケに共生する腐生植物だが、付近にはナラの木は見られない。
ラン菌がここまで飛んできたのか。
翌年もここに咲いていれば良いのだが、消滅することもあるようだ。
一週間、10日後には花開きを、8月末ぐらいには細長いウインナ姿を拝見したいと思った。
ふわっと飛んできた虫を捕まえた子供さん。

手のひらでひっくり返るか、コメツキムシ。じっと待っていたら、むっくり起き上がった。
樹液を吸っていた。

これってツマグロヒョウモン?ではなく、とてもよく似ているサトキマダラだった。

イチヤクソウの開花を見届けて途中下車した観察会。
その後にオオルリをじっくり拝見したらしい。
途中下車の訳は県立民俗博物館の「祭りの用具の語り」があるからだ。
本人が話すだから、遅れてはなるまいと思って下車した。
この場で別れたNさんが聴講に来てくださっていた。
ありがたいことに仲間の観光ボランティアガイドと連れもってだ。
「語り」には正月初めの行事である矢田寺の「修正会」も話した。
ほぼ同じ様相であると話すNさん。
いずれは住職に了解をいただいて正暦寺の修正会を取材したいものである。
(H26. 6. 8 EOS40D撮影)
一条天皇の勅命を受けて藤原兼家の子になる兼俊僧正によって正暦三年(992)に創建された。
標高はおよそ200m。
天正年間に書かれた菩提山正暦寺古図写に当時の正暦寺龍華樹院全景が描かれている。
周辺の山々に鎮座する神社もあるようだが名称は判読できない。
手前にある寺駐車場より東に向かって道がある。
峠を越えれば田原の里の矢田原に繋がる道である。
登り坂を巡るこの日の自然観察会。
参加される保護者らよりもスタッフの方が多くなってきたようである。
一週間前にもやってきた当地。
相変わらず多くのテングチョウが舞っている。
追いかける子供たちは捕虫網を手にして駆けずり回っていた。
参加された親子さんは10人。スタッフは9人だ。
いずれも自家用車に乗ってやってきた。
寺駐車場は参拝者用。
もしかと思って登った処にある「庵」に寄った。
その場におられた婦人は知人のNさん。
大和郡山の観光ボランティアガイドの一員であるとともに正暦寺で寺奉仕をされている。
昨年もお願いした上の駐車場の借用願い。
事情を話して、すぐさま住職に電話してくださって一時的な使用承諾を得た。
ありがたいことである。
観察を始める前にはいつもの通りに注意事項を伝える。
うめちゃん先生の話しを聞く子供たちも一年、一年ごとに大きくなってきた。

トイレの前のシャラの木はまだ蕾でしたね。
もう一週間もすれば開花することであろう。
その付近にいたガ。

なんとなくヒメシャクガの仲間のように思えるのだが、名前は判らない。
ヤマボウシの葉にいたケムシ。
金色模様の筋がある。

特に面白かったのが顔だ。
顔といえばいいのか、頭なのか。
黒い二本の文様・図柄が実にユニークだ。
「ハ」の字型が特徴であるマイマイガの幼虫。
いったい眼はどこなのだろうか。

ウスタビガの繭があった。
小さなタマゴがついているが、空っぽの状態である。
ヤマボウシの葉の裏にあったが、よく見つけられたものだと感心する。
ウグイスやイカルの囀りが聞こえる。
天気予報では曇り空。
午後には雨が降る予報を覆すこの日は晴天。
気持ち良いほどの日になったが、気温は30度。
タオルを持ってくれば・・と思った。
この年のテングチョウは多い。
幼虫はエノキの葉を食べる。
下見のときに拝見した樹木。
葉っぱが一枚もないほどに食べていた。
食べ尽くしたテングチョウはサナギで過ごして成虫になって飛び出す。
虫が多いということは野の鳥も多いということだ。
エノキは秋ともなれば黒茶色の実になる。
甘くて美味しいと先生は話すが、未だに見たことがない。
テイカカズラのカザグルマを口で吹いて回す。

ここら辺りにはたくさん咲いているテイカカズラ。
笹の先を摘んでプロペラの芯にする。

ふっと息を吹きかける。
くるくる回るカザグルマ。
うまく回せたかな。
護岸化されていない川にはサワガニがいる。

裏を見れば♂ということだ。
オオルリもサンコウチョウも早朝には鳴いていたと話すNさん。
野の鳥や花に囲まれて「庵」で過ごしている。

今年も拝見したハナショウブ。
色鮮やかに田んぼの向こうで咲いていた。

ホタルブクロの向こうに「ガ」が飛んできたが、どこにおるやらさっぱり判らない。

花が咲く園にはヒラヒラ飛んできてとまってくれたモンシロチョウもいる。

これはヒメウラナミジャノメのように見えるが、どうなんだろうか。
園には風に揺られる白いフワフワ虫がいる。

オオデマリを食用にしているババシロアシマルハバチである。
フワフワは何の役目をしているのだろうか。
それよりもう少し上に登った。

道中で初めて発見したツチアケビ。
これまで何度か当地で観察をしてきたが、この場にあったのは初めてだ。
ツチアケビはラン科植物。
蕾の状態であれば不思議な形だと思ってしまう。
一般的には湿った地に生息するのだが、道中はどちらかと云えば明るい乾燥地。
ツチアケビはナラタケに共生する腐生植物だが、付近にはナラの木は見られない。
ラン菌がここまで飛んできたのか。
翌年もここに咲いていれば良いのだが、消滅することもあるようだ。
一週間、10日後には花開きを、8月末ぐらいには細長いウインナ姿を拝見したいと思った。
ふわっと飛んできた虫を捕まえた子供さん。

手のひらでひっくり返るか、コメツキムシ。じっと待っていたら、むっくり起き上がった。
樹液を吸っていた。

これってツマグロヒョウモン?ではなく、とてもよく似ているサトキマダラだった。

イチヤクソウの開花を見届けて途中下車した観察会。
その後にオオルリをじっくり拝見したらしい。
途中下車の訳は県立民俗博物館の「祭りの用具の語り」があるからだ。
本人が話すだから、遅れてはなるまいと思って下車した。
この場で別れたNさんが聴講に来てくださっていた。
ありがたいことに仲間の観光ボランティアガイドと連れもってだ。
「語り」には正月初めの行事である矢田寺の「修正会」も話した。
ほぼ同じ様相であると話すNさん。
いずれは住職に了解をいただいて正暦寺の修正会を取材したいものである。
(H26. 6. 8 EOS40D撮影)