都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

社会学者がニューヨークの地下経済に潜入してみた(スディール・ヴェンカティシュ):勢いがない、「たゆたう(Floating City)だけか

2017-09-14 03:21:38 | 都市計画

Floating City: A Rogue Sociologist Lost and Found in New York’s Underground Economy が原題でこちらの方が分かり易い。

 錯乱のニューヨーク( https://www.amazon.co.jp/%E9%8C%AF%E4%B9%B1%E3%81%AE%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%82%AF-%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E5%AD%A6%E8%8A%B8%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%83%AC%E3%83%A0-%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%82%B9/dp/4480085262 )も併せて読むと良い

 シカゴで高名になったが、今度はニュー・ヨーであまり面白くない。キーワードは「たゆたう」でFloating Cityは概念として良い。都市を体験するには、ぶらぶらして、人と話すこと、感じることだ。最近のSocial Capital( https://en.wikipedia.org/wiki/Social_capital )にも、吉阪隆正のかんそうなめくじの五本目の矢「相互信頼」にも通じる。( https://blogs.yahoo.co.jp/yamashyo53/26111453.html )

 ニュー・ヨークの多様性、春売りの近代化、職業化と洗練されたビジネスに驚く。スケベはストレスの対極にあるのかと思う。精神科の医者と話すより、春売りを相手にすると「いいダンナでいられる」

 目的的な春売りなどのコミュニティの形成、都市の浄化と下層と上層の分断と階層の格差の広がり。新しいビジネスは、おかしなことに中・上層の春売りの発生になる。

 「境界を越えた結びつき」はごちゃまぜや同じ階級のパーティから。この結びつきを使ったり、捨てたりする能力が肝要

 抽象的データ「n」では都市が見えない、人々の話は都市の構造をあわらにする

 アメリカ的な実証論文だ。博士論文でもケース・スタディの調査が多い。不変よりも、その時代やビジネスを切り取るのが評価される。我が国でもこうなると37年前に思ったがならなかった。。。

 実証的な、ケース・スタディ論文の増加と、「プロジェクトを教える」大学が欲しいものだ

コメント (1)
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