虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

ものしりけんきゅうじょ と 数を面で捉えること

2019-01-07 14:41:20 | 虹色文庫出版局

過去記事です。

小1と小2の女の子たちのグループレッスンで。

小1のAちゃんが、『ものしりけんきゅうじょ』と題した

手作り本を持ってきてくれました。

てんびんのつりあいについて不思議に感じたことがあるそうです。

 

今回のレッスンでは、実験をしたがる子が多かったので、

ラメ入りのスライムを作りました。

 

その後、てんびんばかりを使って

Aちゃんが感じた不思議を、実際にやってみて

みんなで味わうことにしました。

 

でも、てんびんばかりの作りがいまいちで正確に量れません。

半分は、「本当は、こんな風につりあうの」と想像力で補ってもらいました。

「先生、てんびんばかり買ってよ。ちゃんとしたはかり買ってよ」と子どもたちに文句を言われたので

調べてみたものの、位置を調整できるてんびんばかりは、どうも作りが怪しいのです。

正確に量れないとはいえ、Aちゃんの『ものしりけんきゅうしょ』のおかげか、

位置と重さの関係について興味を抱く子が多く、

てんびん図の問題が逆比で解けることも納得できたようです。

てんびんの中央に近いところから、1,2,3,4,5,6と穴に番号を書き、

6の穴からぶらさげた皿にスーパーボール1つをぶらさげたら、

かけ算をしてイコールでむすばれるように、1の穴からぶらさげた皿に6こ入れたら、

いいのだと理解していました。

 

もうすぐ授業でかけ算を習う子が多いので、

みんなで九九タワーを作ることにしました。

どの子も熱中して作っていたので、途中で、

「九九タワーを見て、何か気づいたことある?」とたずねると、

「横の列だけじゃなくて、縦も九九になっている」と答えたり、

1から9までの数をたすと45になることがわかった後で、

「1の段から9の段までのかけ算をそれぞれ全てたすといくつになると思う?」という

質問に対して、どの子も本気で考えて、解法を深く理解していました。

 

これが、他の子たちが作った九九タワーを見ながらする質問だったら、

こんなに真剣に考える子はいなかったはずです。

自分の手で一生懸命取り組むことは、本当に大事ですね。

 

1から9までを足した数分のブロックを

いろいろな形にして九九タワーに乗せてみて、

1+2+3+4+5+6+7+8+9=45

45×2=90=(1+9)+(2+8)+(3+7)+(4+6)+(5+5)

=10×9

になることを目で確かめています。

また、1の段のかけ算の答えを全てたすと、1+2+3+4+5+6+7+8+9=45になり、

2の段のかけ算の答えを全てたすと、45×2となり、

3の段のかけ算の答えを全てたすと、45×3になることも

実際にブロックを置いて確かめました。

「そうか~。わかった!」とうれしそうな声があがっていました。

 

見えない部分は、写真のようにブロックを重ねています。

こうした瞬間、数を面で捉えることができるようになるようです。


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