幼い子たちといっしょにする工作で気をつけるポイントを紹介します。
一番大事なのは、大人の満足のための工作にしないということです。
子どもが美しい出来栄えに気を配って作品を作るようになるのは、さまざまな段階を経た後です。
最初は、「切る」という楽しさや「切る」ことで可能になることに気づくこと、「貼る」ことでできることや「貼る」方法に気づくこと、などが重要です。
そのため、出来栄えに気を配らず、作りをできるだけシンプルにして、子どもの気づきをうながすようにしています。
たとえば、こんな工作があります。
箱をふたつ貼りつけただけの「パクパクさん」「こわいこわいガブガブするワニ」といった工作は、1~3歳の子たちを夢中にさせます。
手動なので、1箇所にテープを貼れば、できあがり。口を開いたり閉じたりして、相手の手をかじる真似をして遊びます。
幼い子たちには、セロテープよりも養生テープや布テープがお勧めです。手で切ることができるし、1箇所貼ると、しっかりつながるからです。
ティッシュ箱にラップの芯を貼っただけの「滑り台」↓
こうした1手順で出来上がる工作は、幼い子たちに次から自分で作ってみようとする態度を育てます。
大人にしたら、「これが工作?」と思うものも、子どもにとって、材料を選び、貼る場所を考え、自分で道具を扱うのは難しいものです。
もし上手に作れるようになったら、パクパクさせる人形にゴムを付けて、手を離すと開けた口が閉まるようにしたり、滑り台に色画用紙を貼ったり、仕掛けをつけたりします。