たとえわが子でも、個性や才能、その学習タイプは
見極めが難しい~というお声をよくいただきます。
そこで「子どもの個性と学習タイプ見極め講座」
というものを 記事にすることにしました。
1回目は
「自己流120パーセント!の子」です。
親がさせようとしたことには乗ってこず
すぐに好き勝手に遊びだす子です。
集団の場でも、みなが楽しそうにしているものは軽くスルー。
うろうろしながら、落ち着きなく何かをさわります。
ゲームはルールの説明を受け付けず、自分のルール。
積み木遊びは、見本を見せても、積み木じゃないような遊び方。
少し大きな子になると、いろんな知育教材を与えてきたけど
することが幼稚で心配だなぁ…と言う子。
子どもとはいえ、場の空気が読めてないような…
お教室にいったら、みんなができていることが、その子だけずれてるような‥??
ときどきキラリとする面白い発想をしたり。
期待していないところで、すごい集中力を見せたり…
そんなお子さんをお持ちの方はいますでしょうか?
そうした子が持っている素晴らしい才能とその伸ばし方。
適した学習法を紹介しますね。
「自己流120パーセントの子」は
大人の期待になかなか沿ってくれないので
よその子より遅れてるんじゃないかしら??
と思われているケースがよくあります。
でも実際には、
創造力が豊かで、自発的で、勘がよく、頭のいい子が多いです。
外からの働きかけより、自分の内側からの欲求に従うタイプのため
言葉の発達はゆっくりめかもしれませんが
しゃべり始めたら、自分の考えを練って話したりするので
おしゃべりを文章作成につなげやすかったりします。
自分のやりたいことを、もくもくとしているため
やりたいようにしておけば根気もつきますよ。
ただこうしたタイプの子の能力は
わからない方には
わからない…という一面があります。
競争することに興味がなく
他人のすることを真似て学ぶことが少ないので
学校や習い事の場でトレーニングの成果が出にくいのです。
現在 親子レッスンに通ってくれている小学2年の男の子も
そうしたタイプの子です。
いろいろお家でさせてきたものの
どの結果もパッとしない…というお話でした。
しかし、教室でいろいろな遊びをしながら能力を見させてもらうと
とても知能の高いお子さんでした。
その証拠に、小学4年~用の数学検定の問題を教えてみたところ
それまで習ったことの無い内容を
少しコツを教わっただけで
ほとんど解けるようになったくらいなのです。
数学検定に難問はありませんが
2学年上のものを即座にマスターするには、かなりの知力が必要です。
「近いうちに、数学検定を受けに行かせましょう。」と言うと
お母さんは狐につままれたような顔をしています。
では そんなに賢いのなら
どうして今まで学校で1番ではなかったのでしょう?
どうしてこれまで お母さんが気づかなかったのでしょう?
それは 自己流120パーセントの子だからです!
自分の興味で動いているので
親や先生が期待しているものに
鈍感…なんですね。
でも こちらがそうした子の興味ややり方に
合わせて
その子の理解しやすい形で説明したなら
うそみたいにできてしまうのです。
こうした子には どんな学習法やワークがあっているのでしょう?
気をつける点は何でしょう?
自己流120パーセントの子といっても
いろんなタイプがあるので
簡単にこんな学習法が良くて このワークがあっている
とは言えないのです。
神経質で慎重で自分のやり方へのこだわりの強い子。
活発でおおらかで 自分のしたいことをいつも優先する子。
習い事や学校では とりあえず素直に従う
隠れ自己流120パーセントの子。
でも この子はちゃんとやっているように見えて
心は半分どこかへ行っています。
休憩時間や 自由にできる場では
自分の興味のままに誰もしたことのないような
思いつきで動き回ります。
こんな風に 性質はそれぞれ違うけれど
我流で進むマイペースの子に合う教育法は
型にはまりすぎず
自由度の高いもの
常にその子の創造性を刺激してくれるものがいいと思います。
始めに与えるワークも
「あそびの王さま」シリーズの切る本 ぬる本がおすすめです。
わんぱくぶっく(サンリオ)・・・
小学校受験や右脳ワークとものと良く似た問題が
サンリオキャラクターの楽しい問題で たくさんチャレンジできます。
どこからでもやりたいページからできる自由さがいいです。
同年代の子と横並びに競いながら学習するものは避け
それよりその子をオンリーワンの存在として
常にその興味をバックアップすることをお勧めします。
科学館や博物館に通う
質の良いおもちゃ(発展性のあるもの)
図書館に通う習慣
モンテッソーリの遊び
おりがみや工作や実験が自由にできる
環境を整える。
などして
その子の才能が育ちやすい環境に気持ちを配ります。
自己流120パーセントの子は
大人の望むように動かないけれど
自分のある環境から 自分のやりたいことを見つけ出します。
つまり悪い環境におけば 悪いものを
良い環境おけば 良いものを
自分でチョイスします。
そして好奇心のままに 自分の能力を自分で育てます。
小学校に上がれば
マイペースながら それなりに指示に従えるようになるはずですが
それまで その子のよい部分(独創性や発想力など)を
押さえられてきた子 認められなかった子の中は
そのころになっても 自分のしたいようにする子もあるようです。
そうならないように
このタイプの子が親がしるした方法とは違うやり方で何か始めたら
その中にある創造的なものを認めて
柔軟に対応していく方がいいようです。
幼児のうちに自由に自分を表現しつつ
ゆるやかに社会のルールを身に付けてゆけば 大きくなるほど芯のしっかりした子に育つはずです。
ぜったいしてはいけないのは よその子と比べながら育てることだと思います。
どの子も比べてはいけませんが…
このタイプの子を 他の子と比べながら育てると
良い所がひとつも育たなくなります。
虹色教室にも自己流120パーセントの子は何人かいます。
成長がゆっくりな時期も
オンリーワンの子として大切に見守っていると
どの子も 本当にすばらしい能力を発揮するようになっています。
また学校へ上がる頃になっても
自己流120パーセントが激しくなるようなら
個性だけではなく
発達障害というハンディーが隠れている子も、ごく一部にいます。
子どもの成長を注意深く見守ることが大切です。
続きの記事です↓ その他のタイプの子について書いています。