虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

1歳児さんたちの発達に応じた遊びの広げ方 1

2013-02-07 13:43:45 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達

 

 

1歳3ヶ月の☆ちゃん、1歳5ヶ月の★くん、1歳6ヶ月の○ちゃんのレッスンの様子です。

 

この時期の子たちの遊びは、粗大な動きをコントロールすることから

より複雑で微細な物を取り扱うことに向かっていきます。

扱いたがるものがだんだん小さくなっていくのを見ていると、

まるで脳の成長を目の前で見ているような気持ちになります。

 

また見えないものを推理する力がついてきて、

布などでくるんでしまったものの中身も

長い間覚えていて、布を開いて中身を目にすると、

表情を輝かせて、共感を求めるように大人のまなざしを確かめています。

 

1歳児さんのグループでも、「最近、体験した印象に残っていることはありますか?

興味を持っていることや好きなことはありますか?」とたずねました。

☆ちゃんのお母さんは、はさみで何でも切りたがること、インターホンやエレベーターのボタンなどを押したがることなど

を挙げました。

★くんのお母さんはタンクローリーのくるくる回る部分を見て大喜びしていた出来事を口にしました。

○ちゃんのお母さんは、冷蔵庫に貼っているマグネットが気に入っていること、

せんたくばさみで挟むのが気に入っていること、いっぱいいっぱいと何でも山ほど手に持ちたがること

などを話しました。

工作タイムに、★くんのタンクローリーを作る予定で

ペットボトルと木製ビーズを用意したのですが、ストローにペタッとひっつけて

取りだす遊びになりました。

1歳の半ばくらいまでの子とする工作は、

大人はその時期の子が熱中できるような教具を作ってあげたり、

その子の今のブームに沿うものを作って、

製作する過程を見せてあげたりするといいと思います。

本人には、自由にベタベタしたり、ビリビリしたり、ぐちゃぐちゃしたり、ペタペタしたり、チョキチョキしたり

させてあげます。

ただまだお口に入れたり、道具を振り回したりする危険もあるので、慎重に見守ります。

ヨーグルトのふたに10円玉が入るくらいの穴を開けて、

貯金箱もどきを作りました。

今回入れたのはハローウィンの飾り。

「ポトンポトン」といくつか入れてみて、ふたを開けて確かめて

いました。

このおもちゃは2、3歳の子の算数の教具としても役立ちます。

自分で何個か入れた後で、「いくつ入れたかな?」と考えるのは

難しくて楽しい遊びです。

 

☆ちゃん、まだ1歳3ヶ月という月齢ながら、少し難しい課題になると燃えるタイプです。

「きんぎょがにげた」の絵本を見ている時も、

探すのが難しそうなまぎらわしい絵の時にこそ、身を乗り出して金魚を探し出して

指さします。2歳上のお姉ちゃんの真似をして

ハサミが使いたくてたまらないそうです。

1歳後半の子らならハサミを使い始める子たちはけっこういるのですが、

さすがに1歳3ヶ月の子に刃物を持たせるのはヒヤヒヤしてしまいます。

でも、けっこう器用に安全に使っていました。0歳代の頃には、ありとあらゆるものに触っていたずらをしていましたから、

物の扱いには慣れているのかもしれません。

 

★くんと入れたものをドアから取りだす遊びをしています。

見えない間も期待して待っていて、開けたら思った通り物があると、

顔中に笑顔が広がっていました。

 

★ちゃんも☆くんも○ちゃんも、「どうぞ」と物を渡しに行くのが大好きです。

こんな「どうぞ」遊びひとつにしても

いろいろなバリエーションで遊ぶと、身体をコントロールする力にしろ、理解力にしろ、考える力にしろ

伸びていきます。

 

たとば、今回、3人とした「どうぞ」遊びはこんなものです。

 

① 布でプレゼントを包んで、「どうぞ」と渡して、お母さんといっしょに布を開く瞬間を楽しんで、

びっくりしたり喜んだりする。

 

② 軽いトレイに紙コップを乗せて、お盆にジュースを入れて運んで「どうぞ」

 

③ お友だちがブロックの線路をつないでいるのを見て、「お手伝い、お手伝い」と言いながら、

「どうぞ」と線路を渡していく。そして自分がお手伝いした結果、お友だちが線路を長くしていってるのを

見る。(役に立つ、お手伝い、というものを体感で学んでいます)

 

次回に続きます。

 


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