King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

年末恒例第二弾

2005年12月27日 01時38分43秒 | 日々のこと
年末につきもののものに年末ジャンボ、大掃除、そして十大ニュースと
ありますが、世間が騒ぐほどもはやそんな時節柄を感じたり、行ったり
する人も少ないようです。でも私の場合、最近そういうこの時期になると
やることが増えたように思います。それを書く前に、今日疑問に思ったこと。
それは、クリスマスイルミネーションです。個人の家でもやたらと派手な
イルミネーションが別に特別でもないような風潮ですが、なぜ日本は26日には
すぐにみんな片付けてしまうのでしょう。アメリカでは、新年までそのまま
飾られます。それは昨年見てきましたから、確かです。クリスマスから年末
は、クリアランスで街の人通りは少ないのに、商店は開いています。半額と
かブランド品も安くなります。しかし、まったくほしいものがありませんでした。

さて日本では、かなり早い時期から飾るのですが、26日の朝にはすっかり
片付けて26日の夜についているとまずいことのようにどこのうちにも
イルミネーションがともらいというのがなんか奇妙な出来事に感じられました。

私の年末の恒例は、スカーペッタの本がいつも25日に出るのでそれを買う
というのが最近加わった行事です。ですが、残念ながら最近の彼女の本は
最初の頃の面白さがなくなりつつあります。もうまもなくこの行事もなくなる
かも知れません。クリスマスの時に売り出されると当然正月休みはこの本を
読んで過ごすことになります。昨年はロサンゼルス旅行中のお供にしました。
今年は苗場のお供です。最近読んだ本では、ジェフリー・アーチャーの『獄中記』
があります。これは売り出された当時、かなり読みたいと思った本でした。
ですが、その後忘れていたのですが、最近文庫で出ていて買いました。もはや
あまり読者もいないようで、ネットでもあまり感想などは転がっていません。
事件の背景やその後どうなったかを書いている人もいません。この本では、
文字通り獄につながれたときの話なので、どういう事件背景で獄についたのか
なんでまたべスセラー作家で爵位まで持っている元国会議員が何をしでかした
のか当然興味がありますが、それよりもこれはそもそもそういう施設に本来
まったく無縁の上流もしくは権力支配階級の人が入ったという地獄めぐり記な
ので、そのカルチャーショック振りを楽しむ本なのだと思います。

事件のあらましなどは、本の最後の解説が一番詳しく、この本の続編が出て
いるとなっていますが、それは見た事がありません。彼の本に夢中になったのは
20年以上前の話ですから、今や現役作家といえないとしても不思議ではあり
ません。でもつい何年か前に日本に来てサイン会などやったと記憶しています。
本は自分も窮屈な監房に入ってしまったかのようなそんなリアルでスリリング
な内容です。そして、世の不条理や制度の矛盾など強く感じさせる内容です。
この本が出てそれらの不具合が多少でも緩和された事を願ってやみません。
そして、日本でもこんな監獄の本は多く出ていて、それらと較べると日本は
こどもの国という感じがすることです。誰かに指導されたい、誰かに支配されて
いることにあまり苦痛を感じないという国民性でしょうか。欧米の個人主義と
個と自由の尊重が徹底しているのに対して、日本ではまだまだ個人の人権は
芥子粒ほども小さいのです。

個人の時間とか個人の自由が大事にされないのは、低賃金でもだらだらと
仕事をしたり、いつまでも仕事仲間とつるんで飲み歩いたりするだらしなさを
見れば、まず個人の自覚から促さないと解消されないでしょう。なぜ日本人は
サービス残業など平気でするのでしょうか。そんなに自分を安く売りたいの
でしょうか。最近の働かない若者の方が自分を失わないという点では潔いの
かも知れません。世の中豊になっているとはいえ精神的には貧しいのです。
コメント
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